AKB48の旅

AKB48の旅

「おおやけ」としてのAKBG

2013年11月30日 | AKB
11月25日に、「消防団120年・自治体消防65周年記念大会」という催しが東京ドームで行われてる。11月28日には、「日・ASEAN音楽祭」という催しがNHKホールで行われてる。両方とも公的な性格のイベントで、前者は、天皇皇后両陛下、安倍総理も臨席されていたとのことで、国内向けとして最高レベルの行事ということになるし、後者は、いわゆる「クールジャパン」の一環にして、今まさに風雲急を告げる国際情勢にあって、友好関係を確認し合ってるASEAN対象の国際行事。

ともに国家レベルの極めて重要な催しであることは明らかなんだけど、その両方にAKB選抜が参加してる。当然ながら、出たいからと言って容易に入り込めるものではない。それ相応の審査基準なりがあり、オファーがあってのことなんだろう。広告代理店とかが、こっそり請け負ってる可能性もあるけど、スポンサー様の意向に反することは、当然できない。

権威主義とか事大主義とか、寄らば大樹の陰とか、そういう文脈ではなくて、シンプルに、こういう仕事を任されるということの意味するものは、とても大きいんじゃないか。AKBGの存在様式が「おおやけ」として認められた、そのレベルに到達したということの証なんじゃないだろうか。

消防団120年・自治体消防65周年記念大会の概要
http://www.nissho-jyouhou.jp/nisshohp_img/120/120_65_boshugaiyou.pdf

以下「日・ASEAN音楽祭概要」から引用
http://asean-japan-musicfestival.jimdo.com/%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E7%A5%AD%E6%A6%82%E8%A6%81/

1、事業名称:日・ASEAN音楽祭 ~災害復興への祈り~

2、主  催:日・ASEAN音楽祭実行委員会

3、共  催:国際交流基金

4、後  援:外務省/日本アセアンセンター

5、特別協力:文化庁

6、協  力:日・ASEAN統合基金(JAIF)/ERIA/ 社団法人全国旅行業協会/株式会社全旅/西鉄旅行株式会社/在日アセアン青年ネットワーク/NPO法人クロスワイズ/山梨県・公益社団法人やまなし観光推進機構等             

※本事業は、経済産業省によるコンテンツ海外展開等促進基金(J―LOP)からの助成を受けております。

7、協   賛:一般社団法人日本音楽事業者協会/一般社団法人日本レコード協会/エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社/ユニキャリア株式会社/綜合警備保障株式会社/大和証券グループ本社/UCHIHARA GROUP/株式会社タカラ/株式会社ロッテ/一般社団法人日本音楽出版社協会/トヨタ自動車株式会社/ 株式会社第一興商/三菱重工株式会社/株式会社ジザイズ/三菱商事株式会社/株式会社モリタホールディングス/ZST Security Service/株式会社ファミリーマート/公益財団法人JKA /チャリーズ/JA共済連  他

8、日  時:2013年11月28日(木) ※当日テレビ収録有り
       18:00開場   19:00開演

9、場  所:NHKホール(東京都渋谷区)

10、放送日 :2013年12月15日 15:03~

以上引用(改行位置変更)

リスクからチャンスへの転換

2013年11月29日 | AKB
コメント欄にて、須藤凛々花さんの「AKB48グループドラフト会議候補者日記」への投稿のまとめ(保管庫)を教えていただき、読ませていただいた。「しかわり」さん、ありがとうございます。

http://draft.ririka.cc/

うかつにも「AKB48グループドラフト会議候補者日記」という存在を知らなくて、これが初見。どうやら検閲は入ってるようだけど、ダイレクト感はよく伝わってくるんで、須藤さんご本人が、すべて自ら書いた文章と受け取って良さそう。一通り読んだ上での率直な感想は、16歳の女子高生がここまで書けるのかという驚き。この年代にしては珍しい読書家のようだし、その読みこなし方も、良い先生に巡り会えた経験があるんだろうか、素晴らしいの一言。

「しかわり」さんのご指摘が正にそうなんだけど、昨日取り上げた岡田奈々さんにしても、この須藤さんにしても、普通に人間として極めて優秀なわけで、従来的な価値観だと、須藤さんは横国大という具体名を出してるけど、難関大学に合格して、一流企業に入るなり、官僚になるなり、個人事業主になるなり、そういういわゆる「エリート」への道を歩むというのが、常識的な考え方だったはず。なのに二人とも、AKBを選んだ。

二人だけじゃない。「ドラフト候補者に密着」動画を見ても、「ネ申テレビ 13期 14期 研究生合宿」を見ても、ドラフト候補者もチーム4メンバーも、みんなびっくりするくらいに優秀。こういった普通に優秀な、敢えて書いてしまおう「階層」が、AKBというアイドルグループの門を叩いてるというのは、もはや事実だろう。

そしてこれは、優秀という「階層」に限ったことではない。これまではなるべく触れないようにしてきたけど、ファンであれば誰もが気が付いてる、富裕層というか「上流階級」の娘さん達が、とりわけAKB9期以降と、SKE、HKTのメンバーに多数入っている。AKB9期についてだけは、以前にちょっとだけ触れたけど、応募してくる「階層」「階級」の変化に、選考する側が対応できなかった結果がAKB8期なんであり、そこを修正した結果がAKB9期なんじゃないか、そんな妄想を仄めかしておいた。

アイドルを含めた芸能界というものは、その起源を辿れば被差別対象だったんだし、非合法の世界との親和性が高いというのも、言わば常識だった。そんな世界に、普通に優秀な階層の女の子や、「上流階級」の娘さんが身を投じるなんてことは、特殊な例を除いて、かつてならあり得なかったはず。ちなみにここで言う「上流階級」とは何なのか、言葉の定義が曖昧だけど、敢えて曖昧なままにしておく。

なぜそんなことが起こったのか。答えはもう何度も書いてきたことだけど、AKBという仕組みが、公正であり透明だったことがなにより大きいように思う。これが、アイドルを目指すという行為を、リスクからチャンスへと変えた。そして、組織としての規模が、ある閾値を超えた。AKBが言わば「公的」存在として広く認知され、一つの文化として、日本社会を構成する「公的」性格を持った仕組みとして受け入れられた。ここら辺は、断定的にはやや書きづらいところだけど、逆に、こういう人材が流入してきてるという事実を持って、そう言い切っても良いんじゃないか、と書いてみる。

AKBINGO「検証 岡田奈々はどこまでマジメ?」

2013年11月28日 | AKB
AKBINGOは、あんまり取り上げてこなかったし、まだ前後編ものの前編だけなんだけど、これは素直に面白かったんで。

岡田奈々さんのマジメ伝説はあらゆるところに転がってて、ふーんそうなんだ、だったんだけど、先日の「ネ申テレビ 13期 14期 研究生合宿」を見て、それは少し違うんではないか、そういう感想を持った。そこで思ったのは、岡田さんを「マジメ」とだけ評するのは、微妙に誤認になるんじゃないかということ。「特徴的なのは、圧倒的な集中力と飽くなき向上心」と書いたけど、このAKBINGOを見ても、その感想で概ね間違ってないように思う。

AKBINGOのディレクターが語る「どうでもいい話」は、確かに女性、とりわけ少女には、まったく関心の沸かないはずのものだろう。けれども、それを語るディレクターご本人にとっては、好きでたまらない話なんじゃないか。まあ、そこは確認のしようがないけど、それでも、スパゲッティの好み話、三国志武将話、野球話、プロレス話なんて、好きな人にとっては、いつまでも語っていられる、オタク的な大好物にあたるのは間違いない。

つまり、ポイントは関心なんであり、学習意欲であり、そして集中力と言うことになる。確かにこれらの反対語、無関心、やる気のなさ、注意散漫は、「不真面目」という言葉と直結しそうだけど、そのまた反対語が「真面目」だから、という対立軸的な発想なんだとしたら、そこは筋が違わないだろうか。

岡田さんの特徴は、周囲のあらゆる対象に対する関心、学べるものがあるならば何でも学ぼうとする意欲と、それを可能にする集中力ということなんであり、それは確かに「真面目」を包含するだろうけど、主眼はそこじゃない。言ってみれば、EQとIQの両方が高いレベルで複合した知力、精神力に、強い向上心が加わったような存在様式。そしてそんな組み合わせは、普通ではあり得ない。極めて希なものであり、非凡な才能そのものではないだろうか。

何が、岡田さんのような存在様式を可能にしているのか、そこはもちろん分からないけど、一つの可能性としては、「そこにAKBがあったから」、そういう考え方はありかも知れない。成績優秀な、けれども満たされない思いを抱いた中二病の美少女が、AKBに出会った。その本質を直ちに理解できた。全力で身を投じる覚悟を決めた。そこからの覚醒物語。そんなにあり得ない妄想でもないような。

iTunesの年間チャート暫定首位

2013年11月27日 | AKB
http://www.tnsori.com/archives/51990985.html

以下引用

**1位 : 207175pt … AKB48「恋するフォーチュンクッキー」
**2位 : 206523pt … きゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」
**3位 : 159125pt … Linked Horizon「紅蓮の弓矢」
**4位 : 142327pt … ナオト・インティライミ「恋する季節」
**5位 : 133764pt … テイラー・スウィフト「We Are Never Ever Getting Back Together」
**6位 : 120139pt … 荒井由実「ひこうき雲」
**7位 : 111389pt … Mr.Children「REM」
**8位 : 107955pt … FUNKY MONKEY BABYS「ありがとう」
**9位 : 106422pt … ゆず「イロトリドリ」
*10位 : 100538pt … E-girls「ごめんなさいのKissing You」
*11位 : *99966pt … ゴールデンボンバー「女々しくて」
*12位 : *94407pt … GReeeeN「愛し君へ」
*13位 : *93012pt … EXILE「No Limit」
*14位 : *92953pt … 西野カナ「Believe」
*15位 : *90900pt … CARLY RAE JEPSEN「Call Me Maybe」
*16位 : *90198pt … 天野春子(小泉今日子)「潮騒のメモリー」
*17位 : *89123pt … 安室奈美恵「Contrail(from ALBUM「FEEL」)」
*18位 : *86275pt … SEKAI NO OWARI「RPG」
*19位 : *86157pt … One Direction「Live While We're Young」
*20位 : *83908pt … ケラケラ「スターラブレイション」

以上引用

まだ暫定だけど、ついに「恋するフォーチュンクッキー」が、iTunesの年間チャート首位になった。チャートの推移からすれば、これが逆転されることはもはやあり得ないと考えられるので、この時点で年間チャート1位確定として良いはず。この結果は素直に嬉しい。カラオケランキングも含め、これで晴れて、「恋するフォーチュンクッキー」が「ヘビーローテーション」に代わる新たなAKBの代表曲になったと断言できることになる。

この件については、当初の私の予想通りの結果となった、とエラソに語りたい誘惑に駆られてしまうけど、単なる自惚れにしかならないから書かない(書いてるけど)。

前田さんが去ったことで始まったAKBの、そして秋元氏の迷走。いや、「迷走」という言い方は正しくないだろう。秋元氏は単に迷ったのではない。前田さんを失った後のAKBの形を、決して諦めることなく探り続けた。試し続けた。けれども既述の如く、その試みは悉く失敗し続けたと言い切ってしまおう。

けれどもそんな中、指ヲタさん達の意図を越えた「集団的無意識」が現前した。選抜総選挙でのさっしーの1位は、単なる「1位」ではなかった。それは敢えて言うなら、見えざる神の意思であり、天啓とも呼べるべきものだった。それを秋元氏の慧眼は見逃さなかった。その意味するところを正しく見抜いて、「恋するフォーチュンクッキー」という神曲にしつらえた。その手腕たるや恐るべし。

この曲が、さっしーのセンターなくしてあり得なかったことは言うまでもない。正に当初のリークの通りの「指原音頭」なんであり、言ってみれば「賛成の反対、これでいいのだ」ということになる。内言ってるのか分からんか。かくして前田AKBを継ぐ者は指原AKBとなった。と言っても、前田さんが、言わば剛にして陰の北斗神拳だったのに対して、さっしーは柔にして陽の南斗聖拳みたいなものであり、センターという概念自体が変質した。

その後はイケイケドンドンで、「ハート・エレキ」も、じゃんけん曲であるはずの「鈴懸」も、見事にこの新たな方向性に乗ってる。最近は「AKB第2章」という言葉を使わなくなってるようだけど、ここでてきとーに前田AKBを「AKB第一形態」、「恋するフォーチュンクッキー」以降を「AKB第二形態」と呼ぶというのはどうだろう?と書いてみるテスト(←もしかして死語?)。

読売新聞日曜版11月24日「ここにだって天使はいる」

2013年11月26日 | AKB
読売新聞日曜版の秋元氏の月一コラムに、NMBと「ここにだって天使はいる」が取り上げられてた。例によって、踏み込んだ内容はなかったけど、一カ所、とても秋元氏らしい記述があったんで、そこに注目。

以下引用

成功の前例がないから、今回こそ当たるのではないかと思えて来る。

以上引用

文脈としては、NMBを立ち上げるに当たって、「大阪のアイドルで当たったためしがない」という、著名人を含む多くの人たちの反対に対して、秋元氏は上記引用のように反応した。もしかしたら見逃され易いんじゃないかと思うんだけど、これこそが秋元流なんであり、これまでも一貫して繰り広げられてきた、秋元氏的な思考法にして方法論ということになる。

一般論として、人は前例にとらわれる。失敗を恐れ、成功体験に拘泥する。だから前例のないことはやりたがらないし、過去の失敗に対しては膾を吹くし、成功体験を繰り返そうとする。けれども、秋元氏は、そういう考え方をしない。前例がないからチャンスがあると考える。成功体験にとらわれることなく挑戦する。失敗を恐れない。言葉にしてしまえば簡単なことのようだけど、ほとんどの人には、それができないという事実。

しかも、そうやっていざ成功を勝ち取ると、勝手に時系列を逆転されて、陰謀論やら八百長やら言われるんだから、たまったもんじゃないだろう。いや、それともそう言いつのられるのも、楽しんでるのかな。