AKB48の旅

AKB48の旅

恋愛禁止と共同体のタブー

2012年11月30日 | AKB
いちおう一次ソースで「誓約書」が存在することが明らかにされてるし、「恋愛禁止」というルールが実在することだけは事実。けれどもそれだってAKB創設当時はなかったという、やはり一次ソースが存在するし、いつからそんな「誓約」をするようになったのかが分からない。それ以前に、「恋愛禁止」誓約自体が法理上は無効である可能性が高い。

ルールの運用にも一貫性がない。イエローカード、レッドカードなんて言葉が出てきてるけど、その基準は公開されてないし、実際の対応も矛盾だらけに見える。もちろん個別の内情が分からないということもあるだろうけど、一発解雇あるいは辞退になったり、謹慎になったり、不問に付されたり、移籍になったりと、その裁定が下された経緯はちゃんと説明されないし、されたとしても処分の違いの理由が分からない。確実に言えることは、少なくとも単純に「恋愛禁止」というだけの基準での運用ではないらしいことぐらいじゃないか。

一般論として、共同体には共有されるタブーがあるものであり、ではAKBにおける「恋愛禁止」は、AKB共同体が共有すべきタブーなのか、ストレートにそんな疑問を投げかけても誰も答えてくれないんだろう。秋元康もそんなこと考えてるとは思えない。むしろシンプルに、AKBで夢を叶えようと思うんだったら、恋愛なんかしてる暇も余裕もないという総監督の説明(一次ソースを当たってないんで適当な思い込み引用)が一番説得的に聞こえるし、これが秋元康の考えそのものなんだろう。

ではなぜ「誓約書」なのか。ここでこれまで書くのをためらってたけど、ちょうどこういうタイミングなんで私が考える珍説を披露してしまおう。やはりこの「恋愛禁止」は共同体が共有すべきタブーの一種なんだと思う。ただし、ここで言う「恋愛禁止」とは外部的なものというよりも内部的な規範、主な想定対象とは、一例、実は48Gに関わるスタッフのことなんじゃないか。

AKBのスタッフはメンバーといつも一緒にいて苦楽をともにしてるわけだし、なによりメンバーのすばらしさとともにダメダメな部分も最も身近に感じる立場ということになる。実際、名のあるスタッフ(敢えて名を秘す)がメンバーに対し公然と敬意を表するというのは、少なからず目にすることだし、それこそ水面下では、そんな関係性は日常的なはず。

そんな気持ちが真剣な恋愛感情に転化する可能性は決して低くないし、事実として芸能人の結婚相手は、広義のスタッフが多いという指摘もできるだろう。そもそも秋元康の奥様が高井麻巳子さんだってのが、その実態はともかくとして説得力ありすぎではないか。

けれどもAKBが通過点であるなら、夢を叶えることを最優先に考えるなら、そんなメンバーの生き様を尊重するなら、スタッフたるもの決して恋愛感情を持ってはならない。メンバーが「降りる」というなら、退場の自由は常にある。けれどもスタッフを含めたAKB共同体側が、メンバーの進む道の邪魔をしてはいけない。「恋愛禁止」というのは、そんな十分な合理性を持った共同体の内部規範としてのタブーだったんじゃないか。

けれども一度そうと決まれば、決まり事というのは一人歩きするもの。外部からは当初の想定を知ることはできないし、「恋愛禁止」があたかも金科玉条のごとくになってしまうのは、よくあること。けれども上記のような考え方で良いんなら、AKB共同体の成員である限り、タブーを破ったとして、それで自動的に排除されるはずがない。進退を決めるのは共同体の成員の総意、そしてなにより本人の意思ということになる。

そう考えるなら、これまでの裁定や処分の差異が少なからず説明できてしまえるようにも見える。「解雇」はともかくとして、「辞退」とは文字通りの意味で辞退なんだろう。つまり、AKBとしてやっていくことをメンバー自らの意思で降りたということ。「謹慎」も字義通り。つまりは一所懸命さの程度、覚悟の程度を確認するための猶予期間を設けたということなんだろう。辞めるも戻るも決めるのはメンバー自身。

こういう考え方だと「移籍」の異質性が際立つことになるけど、これも既述の通り、さっしーの場合はスキャンダルからの救済が目的だったと考えられる。さっしー自身の資質ややる気には何の疑義もなかったんだし、あとはいかにスキャンダルを「利用」できるかに特化した結果と考えられる。

そしてそう考えるなら、今回の増田さんの場合も、同様の考え方で行けるのかも。これ以上は書かないけど。

「ミエリーノ柏木」と秋元康の外化 その2

2012年11月29日 | AKB
以下某所から孫引き引用

ミエリーノ柏木

あらすじ

主人公柏木は相手に触ると相手の恋愛にまつわる近未来が見えるという設定
しかし恋愛音痴の柏木はそのシーンが幸せなのか不幸なのかすら分からない
数多くの結末を見ていく中で柏木本人も恋愛の本質を理解しはじめるという物語

主演 柏木由紀コメント

連続ドラマ初主演ということで不安は大きいですが、2013年の新たなスタートとして、このドラマで新しい自分を見せられたらいいなと思っています。

AKB48としてのわたしを応援してくれているかたにももちろん観て頂きたいのですが、物語としても幅広い世代の方に共感してもらえる内容になっていると思いますので、それぞれの見方で楽しんで頂けたら嬉しいです。

企画・原作 秋元康コメント

柏木を見ているとなぜかほっとする。いわゆる"優等生"だからだ。

でも、大人になったら"優等生"は必ずしも誉め言葉ではなくなってくる。特に恋愛においては・・・。

柏木、"優等生"すぎて、変な男に騙されなければいいけどな。悪い男に対する免疫がないから・・・。

柏木に「恋愛とは何か?」を学習させようと、このドラマを企画しました。

柏木由紀のように"優等生"はこのドラマで男と女のずるさを学んでください。

以上引用(一部改行位置変更)

というわけでAKBの内部的には、これは北原さんの「テラスハウス」と相似形ということに。もちろん「外部的」にはぜんぜん違って見えるので、そんなこと言ってるのは私だけかもしれないけど、間違いないんじゃないか。これで北原さんの件でも、秋元康直々の一次ソースがついたと受け取るのは勇み足が過ぎるかな。

えっと、大事なのは「変な男に騙されなければいいけどな」ではないよ。そこは単なる修辞というかファンサービス。秋元康的には、最大の目的が柏木さんの「学習」にあるのは明らかだろうと思う。確か既にして柏木さんに対して、作詞の依頼とかしてたよねって、今ググったら今年の2月13日だった。まだ目に見える形では実現してないけど(だよね?)、たぶん水面下ではもう何度かの「やすすのダメ出し」が出てるんじゃないか。その上でのこの企画なんじゃないか。

さっしーと北原さんは既に結果を出してる。このドラマ撮影が終わる頃には、柏木さん作詞が採用される日が来るかもね。

佐藤実絵子ぐぐたす11月27日

2012年11月28日 | AKB
以下佐藤実絵子ぐぐたす11月27日0時26分から引用

*喜びでいっぱいです。*

実絵子です(*・ω・)ノ★

私たち…第63回NHK紅白歌合戦に、単独で出演出来ることになりました!!!!!!

今日はその記者会見がありました。
キスだって左利きメンバーと、1期生で出席しました★

昨日、『秋元先生が1期生に何か考えてくださっているらしい』と言う噂を聞いたのですが、

何のことかさっぱり分からないまま今日は東京に向かいました。

事務所に到着し『秋元先生との対談を収録する』と言うよりニセ仕事(笑)を言われ、
みんなで準備をしていたら…

突然秋元先生が現れて、紅白歌合戦への出演が決まったことを聞いたのです。

その時は、ふわふわ浮かんでしまった感じで、まるで実感がありませんでしたね(^_^;)

今になって、記者会見に出席出来た喜びがわいてきたくらいです(笑)

紅白歌合戦への単独出演は、SKE結成当初からメンバー、スタッフさんの間でたびたび語られた夢でしたが、

実のところメンバーの方が『実際は無理だろう』と感じていた気がします。

少なくとも私はそうでした。

でも最近、『実際にはありえないだろう』と思われていた事が、SKEでは少しずつ、現実になってきました。

それは、ファンの皆さんの愛情のおかげ以外の何物でもありません。

私たち、外から言われるほど、大きくなれた実感は無いと思う。

一部のメンバーは、東京などで大きなお仕事で私たちを引っ張ってくれてるけど、
ほとんどのメンバーは、劇場で、自分の出来ることをただただやり続けただけなんですから。

でも、結成当初からそんな私たちの小さな頑張りをずっと見守ってくれていたファンの皆さんがいて、

劇場から始まった、小さな輪が、いつの間にかこんなにも大きなものに変わることが出来たんだって思います。

今日、秋元先生をはじめたくさんのスタッフさんが、一期生を参加するように働きかけてくださったと聞いています。

本当に今になって、喜びと幸せがしみじみとわいてきます。

四年前、

私たち夢でいっぱいだった。

その時の私たちはもうどこにもいない。

だけど、ここまでこれました。

今まで出会い、そして時に過ぎ去っていった、メンバー、スタッフさん、

そしてファンの皆さんに本当に感謝をしています。

これから1ヶ月の戦い。

四年前のあの夏のように、頑張りたいですね。

みんな、大好きだよ!

SKE48一期生★佐藤実絵子

以上引用(一部改行位置変更)

たぶんブログと同一文章だと思うけど、細かいチェックはしてない。コピペはぐぐたすから。

以前の引用の時もそうだけど、実に佐藤実絵子さんらしいテキストで、いろんな切り口で語れる内容だと思う。けれども今回は佐藤さん個人ではなくて、こういった場面に現れる秋元康の人となりに注目したい。

悲願であった紅白単独出場の記者会見に、選抜だけでなく1期生を参加させる。すばらしい采配であり、素直に賞賛したいと思う。と同時に、こういう採算を度外視した、水面下の調整とかで手間暇だけがかかるだけのような心配りを、実現させてしまえる意思力と実行力には感心させられることしきり。これをあざとい人心掌握術とか、偽善と捉える方もいるのかもしれないけど、秋元康の「本心」とかどうでもいいから、事実を前にして、まずは賞賛したい。

高橋みなみさんが語る秋元康がまさにそうなんだけど、少年のようなピュアで熱い心を忘れない、けれどもプロデューサーとしての大人の事情も決して踏み外さない。だからメンバーの尊敬を集められてるし、スタッフからの求心力もある。AKBの下積み時代はもちろんのこと、AKB以前にも何度も失敗を繰り返してるのに、それでも這い上がって今こうしてトップランナーでいられるのは、表だっては見えない部分でも、多くの方々に助けられてるからではないか。

水に落ちた犬を打つか、それとも打たないか。少なくとも日本においては、それだけでも人となりが分かろうというもの。秋元康の成功は、そんな日本らしい好例なんじゃないか。

BS朝日「極上空間・元AKB48第一期生佐藤由加里X川崎希」

2012年11月27日 | AKB
AKBファンになってからというもの、ほんとテレビをよく見るようになったなとあきれる。しかもBS朝日ときたもんだ。こんな番組、AKB絡みでもなければ、見る機会なんてなかったろうな。

番組自体はスズキの単独スポンサー(冠スポンサーって言っていいのかな)で、トヨタの「AKB自動車部」とか「テラスハウス」なんかと基本コンセプトは同じみたい。車に乗ろう、ドライブに出かけようみたいな感じかな。雰囲気的にも11月24日の「AKB自動車部SP」によく似てる。もちろん決定的な違いは出演者ということで、前田さんのスター性の高さが異常なんであって、あちらはあちら、こちらはこちら。

佐藤由加里さんと川崎希さんが、横浜そして江ノ島へドライブデートな内容で、その間のとりとめのないおしゃべりが内容の半分以上で、あとはアンパンマンミュージアムと、生シラス釜揚げシラス2色丼、江島神社参りなんだけど、そのおしゃべりが予想外に面白かった。

佐藤さんがオーディション合格後、遠い親戚が経営するボクシングジムの更衣室に半年以上、寝泊まりしてたこと、当初は段ボールを布団代わりにしてたこと、メンバーには厳しいルールが課せられてて、生活レベルで監視が入ってたこと等は、AKB物語的にはよく知られたことなんだろうか。少なくとも私はどれも初耳だった。

あくまでも「にわか」感覚で書くけど、この川崎さんの証言で、初期AKBにおいては、若い女性集団であるところのAKBを、運営サイドが厳しく管理しコントロールするという、きわめて常識的な対応をしていたことが窺える。以前にも考察したけど、やはり「おにゃんこ」の経験があったからか、スキャンダルや内紛を避けるための当たり前の努力はしてたということなんだろう。

その後、もちろん「始原」は問えないけど、気がついたらAKBは自己組織化し、内部規律を確立して行くことになる、少なくとも私はそう考えてる。そういう意味で、高橋さん(だけではないけど)の功績はあまりに大きかったということになる。総監督を超えて「終身」が秋元康から追贈されたのも、あながち冗談とかリップサービスではないと思う。


以下追記
dspさんコメントありがとうございます。本ブログは私的AKBお勉強ノートのようなものなんで、楽しんでいただけてるようでしたら幸いです。

涙の数だけ磨かれる

2012年11月26日 | AKB
読売新聞の日曜版に月一で秋元康のコラムが載る。AKB美術部の作品がそこに差し挟まれることでもよく知られたことだと思うけど、その割には書かれた内容についてはあんまり話題にならないような。秋元康にしては毎回けっこうな内容だと思うけどね。

11月25日版には、「涙の数だけ磨かれる」と題して、平易に読めるアイドル論が述べられてる。

以下細切れ引用

アイドルには笑顔が似合う。

アイドルの笑顔が美しいのは、そこに多くの涙が隠れているからだ。

AKB48は所属メンバーが多い分、今までのアイドルより、”落ちこぼれ”が多いと思う。決して、優等生ばかりではない。言い換えれば、どれも設計図通りの優秀なサイボーグではなく、むしろ、規格が揃わない不良品ばかりだ。そんな不良品が、失敗を繰り返し、何かに気づき、遅まきながら努力し、人の何倍も遠回りして、ようやく笑顔になる。

つまり、そこに至るまでの長い道のりが、アイドルの笑顔を磨くのだ。

毎日を一生懸命生きることだ。アイドルは、みんな、傷つきながら一生懸命生きている。

以上引用

平易な言葉で人生を語る。作詞家だなと思う。