AKB48の旅

AKB48の旅

非定常閉鎖系

2017年02月28日 | AKB
欅坂4thシングルの選抜、フォーメーションが発表されたけど、デビューから4作続けての全員選抜にして、センター平手さん以外の準シャッフルとなった。つまりは欅坂の組織構造の基本は閉鎖系ということになる。これは散逸平衡~非平衡を特徴とするAKBとは際だった違いということになる。

ただし完全な閉鎖系にはなっておらず、イレギュラーな長濱さんの加入による構造化の契機を与えられた上で、その内部構造に対する外乱からの創発が試みられ続けてると解釈できる。この点で、ほぼ静的モデルと見なせる乃木坂とは、決定的に異なるものになったと考えられる。

なぜこうなっているのかという疑問はたぶん無意味なんであって、恐らくはいつものごとく秋元氏の「思いつき」という名の直感なんだろうけど、まあ常識的に考えれば、そこに平手さんがいたからということになりそう。「絶対的センター」という形容は誤解の元になりそうだけど、平手さんという突出した存在が言わば結晶化(自己組織化)の核の役割を担うことになったと考えられる。

そして、この4thシングルのフォーメーションにして、ついに平手さんの両翼が長濱さんと菅井さん、背後の2列目センターが守屋さんになった。「てちねる」が契機となったんだろうという推定は既述の通りだけど、そこから菅井キャプテン、守屋副キャプテンという形で構造化が進んだ。このフォーメーションは、そんな構造化の一つの到達点と考えられる。

となると「次」がどうなるのか。成長や進化を画策するのであれば、閉鎖系のままではいられない。とすればできることはほぼ限られることになる。例によって予想とかはしないけど、それでも予想通りになるのかどうか。ここでも想像もしないような「予定調和を壊す」ことは可能なのか。

読売新聞日曜版2月26日の「1分後の昔話」「ポスト小嶋陽菜」

2017年02月27日 | AKB
AKB48グループに、「ポスト・・・・・・」という概念はない。「ポスト小嶋陽菜」はいない。彼女でしか成立しない存在だからこそ、個性なのだ。小嶋陽菜が卒業した穴を埋めるのは誰だろう? 今まで見たことがない個性が、泥だらけの原石として眠っているだろう。

引用は上記の止めるけど、全文にわたって興味深いことが語れらてる・・・というか語られていない。表面をなぞるなら「御意」としか言い様がないんだけど、いつもながらに、秋元氏は「構造」を語ろうとしない。当事者にとっては自明という理解も可能なのかも知れないけど、厳密には、秋元氏はAKBの外部性サイドなので、「構造」の視点はあっても良いように思われるのだけど、見事に欠落する。

例によって上から目線で申し訳ないけど、単なる個性の集合体がAKBではないだろう。小嶋さんという個性は、その個性を超越した個性、フラクタル構造の階層を越えた「超個性」とでも表現したくなる存在だった。そしてそれは、かつての元祖神セブンの全員にも当てはまった。

それを可能ならしめた「構造」は現状、消失したとは言いたくないけど、希薄化されてしまって久しい。再構造化が望めないのであれば、「超個性」は生成されることはないだろうし、それ以前の問題としての秋元氏が語るところの個性を求める状況というAKBの現在位置にして、これは秋元氏による「自白」になってるのかも知れない。

「あきらめず何にでも挑戦する勇気」

2017年02月26日 | AKB
元JKT48・仲川遥香インタビュー 『ガパパ!』がくれた強さと勇気
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170224-00355510-davinci-ent

彼女にとって、チャンスは偶然だったのかもしれない。ただ、言葉の通じない場所へ旅立ち、人生の転機をつかみ取ったからこその一言一句は強い説得力を持つ。彼女の自著は、一人の少女の成長を描いただけではない。新しい一歩に躊躇する人たちの背中を、きっと押してくれる一冊である。

批判の意図はないよと、あらかじめ断っとくけど、せっかくの長文のインタビューなのに、〆がこれでいいのかな。

実際に「ガパパ!」ではそのように書かれてたと理解してるけど、「チャンスは偶然だった」のでは決してなかったのだし、成功体験に「説得力」なんかを求めてもいけない。成功体験はしばしばむしろ有害ですらあるわけで、聞き捨てるに如くはない。

カネコシュウヘイ氏の署名記事だけど、ググってみると・・・うーん分かったような分からないような。

「ガパパ!」!!!
http://blog.goo.ne.jp/ichthyophagi/e/9de05eb8edd639358cbcde16003d337b

AKB卒業こじはる「次の夢」指原とプロデュース対決も

2017年02月25日 | AKB
AKB卒業こじはる「次の夢」指原とプロデュース対決も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170223-00000021-tospoweb-ent

「AKBに憧れてアイドルを目指す女の子が増えなければ、有望なメンバーも集まらなくなる。そこで小嶋はAKBメンバーを選抜&プロデュースし、女の子が憧れるようなグループを誕生させ、AKBに恩返しする気持ちがある。秋元康氏のようなプロデューサーを目指しているんです」(AKB関係者)

 実際に先月のイベントで小嶋は「さっしー(指原莉乃)みたいにアイドルのプロデュースをしてみたい。ファッションのかわいい女の子を集めたい。そういうグループはあまりないと思うので、隙間を狙ってプロデュースできたら」と話した。


一般論として、天才は潰しが効かない。けれども小嶋さんは並の天才(という表現が妥当かどうかはともかくとして)ではないので、そういった一般論は当てはまらないのかも知れない。

比肩できそうな方で思いつくのは、長嶋茂雄氏くらいかな。長嶋氏が名監督だったかどうかはともかくとして、しっかり結果は出してると言えると思うんで、小嶋さんがプロデューサーを目指すというのはありなのかも知れない。否、こう書かれてしまってみると、それ以外の未来像が思いつけない。

不動点とシンクロニシティ

2017年02月24日 | AKB
橋本奈々未さんのことを比喩としてではあっても「不動点」とみなすという「暴論」を唱えてみたけれど、実はもう一人、やはり「不動点」と呼ばせていただいたAKBメンバーがいる。それは誰あろう小嶋陽菜さん。

小嶋陽菜 1st フォトブック こじはる
http://blog.goo.ne.jp/ichthyophagi/e/10c5ca5cf4d211d115fdc7c31cfb2a60

その小嶋さんの卒業コンサートに相当する「こじまつり」が、橋本奈々未さんの卒業コンサートの翌日、2月21日、22日に執り行われた。ここでも奇妙としか言いようのない「偶然」というか、不肖私以外には誰も唱えないであろうシンクロニシティが現れたことになる。

死と再生の儀式、そして legitimacy
http://blog.goo.ne.jp/ichthyophagi/e/199c25015d0bd61aa3ef40867d9c5a8a

島崎さんの退場と、平手さんそして欅坂の勃興のやはり奇妙な関係性は、あり得ないけど妄想たくましく因果関係をでっち上げたくなる類いのものだったけど、橋本さんの引退と小嶋さんの卒業は、明かに因果関係ではない。けれどもそれぞれは異なっていても、同一の「不動点」という術語を付与してみたくなる特異な立ち位置故に、そこに何らかの根源的な意味づけを後付けしたくなる、そんな関係性ということになる。

ここからは、もはや不動点定理とは何の関係もない、無意味な比喩に屋上屋を重ねるものになってしまうけど、それでも比喩としての不動点の不在、イコール流動化、不明瞭化、浸透と拡散、そして融合という方向性なんだろうか。