お盆の15日、帰ってこられた
ご先祖さまにお供えをして、
家族そろって、子や孫まで
一緒に過ごす日です。
お盆と簡単に言いますが
正しくは「盂蘭盆」と難しい字を書きます。
あえて訳さずに、
Ullambana・ウッランバナを
そのまま音写したのです。
その言葉を訳すと「倒懸」(とうけん)
「さかさまに吊るされる」
という意味になります。
この言葉が今でいうお盆の行事に
なったというのは分かりずらい
気がします。
しかし、この行事はとても古く
宮中でも盂蘭盆会として
大仏建立を発願された聖武天皇
天平5年(733)には勤められたようです。
今でも御所へ行くと盂蘭盆会に使われた
建物が残っています。
釈尊の十大弟子のお一人
神通力第一といわれた目連尊者
母が餓鬼道に落ちて
食物も水も食べることが出来ず
その苦しまれている姿を見て
ウッランバナ、逆さづりの苦しみ
といわれたのがお盆の言葉の
始まりでしょう。
インドでは「安居」(あんご)といって
雨季にあたり、托鉢には不便であり
また虫類を踏み殺さないよう、
一か所に止まり研修に励んだのです。
その期間が4月16日から7月15日
その安居の最終日7月15日に
みんなで供養しようという
釈尊の勧めで、
目連尊者の母親をお参りしました。
すると母親の姿はもとの
美しい姿に変わり餓鬼道から
仏さまの蓮の上に座ることが出来た。
ということが、
お盆、盂蘭盆会の始まりです。
目連尊者は
餓鬼道から母親が生れ変った姿
を見て手の舞い足の踏む所を知らず
喜んだ姿が「盆踊り」のはじまり
といわれています。
明日は16日、
「大文字の送り火」です。
この送り火でご先祖さまを
お浄土へとお送りいたします。
「供養とは忘れないことですね」
ということがあります。
終戦ということもあり、
敵味方の関係なく亡くなられた
すべての人々を忘れず、
思いをいたすということも
大切な意義だと思います。
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