本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

再びの、11・10

2014-11-24 20:23:25 | 住職の活動日記

先日の11月10日のブログには

この日は「無電柱の日」ということで

しかし、この日は

高倉健さんが亡くなられた日だったのです。

奇しくも、森光子さんも森重久弥さんも

この日がご命日ということです。

 

昨日の日曜映画劇場で追悼番組で

『あなたへ』を見ました。

そして今日のNHKでは「プロフェッショナル」

高倉健を特集でした。(再放送)

あらためて、高倉健さんの凄さを知りました。

 

『あなたへ』の撮影現場に密着して、

健さんの素顔を取材していました。

 

「権力とかお金とか名誉とかいいますけど

身を捨てても悔いないという人に

出会えるかどうかですよね、人生は。」

やはり、発せられる言葉の重みというか、

身をもって歩んでこられた体験からにじみ出る

言葉はずしりとくるものがあります。

 

『あなたへ』の映画は台本に添って

撮影されたそうです。

移動とかが少ないように場所本位で

撮影されるのが常のようですが、

健さんが役柄に入っていかれる

その心に添うように撮られたそうです。

 

一番数少ない言葉で

どれだけその心情を表現できるか、

だから取り直しもない、

一発勝負の撮影だそうです。

 

大滝秀治さんと高倉健さんのカット

お互い無口な二人が

まるで切りあうような演技です。

『久しぶりにきれいな海を見た!!』

この大滝さんの一言、

それを受けて、一瞬で変わる健さんの表情

健さんの心に決めたことが滲み出る。

まさに名優の芝居は簡単な一言でも

違うものです。

 

健さんも、「きれいな海を見た」

何と軽薄なせりふだと思われたそうです。

ところが、大滝さんの口から出てくる

言葉はこの物語のクライマックスでもあり、

ストーリーの流れを一変するものでもありました。

 

撮影の合間を見ては、平戸の町を歩き

そこに住んでる人と言葉を交わし

仲良くなり、その土地の空気を

吸いこんで役に表現されているようです。

『気心が知れたら終わる』

と、健さんはその土地に人になりきらないと

演技ができないのでしょうか。

 

最後に番組からの質問で、

「プロフェッショナルとは」

少し考え込んで、

『なりわいでしょう。』(生業)

と、重ねて答えておられました。

 

私なりには、

自分のを果たすことではないかと、

人それぞれに持って生まれた業があります。

自分は自分になればいいので、

何も特別な人になる必要はありません。

 

高倉健さんは銀幕を通して

役になりきり、自分の業を一生懸命はたして

生き抜いてこられた方のように感じました。

いろいろ大変だったこともあったようですが、

やはり、見事な人生を完成されたように思います。

 

 

 

 

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