本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

菩提樹苑  花の競演  !!

2010-04-08 23:21:48 | 住職の活動日記


 菩提樹苑では色とりどりの花が見事に咲き誇っています。


 転勤族で久しぶりの熊本だそうです。

 父上様の一周忌を墓前にて勤めました。

 これからは、ちょくちょくお参りに来ることが出来ます、

 と、涙ぐんで話されておられました。


 ふと、見渡すと、菩提樹苑は

まだ満開の桜とつつじの競演でした。



    


 ここは、「 C地区 」 という所から眺めた

満開の桜を借景に 「 つつじ 」 が真っ赤な花を咲かせています。


 菩提樹苑もゆっくり歩いてみると、いろいろな仕掛けがあるようです。

 
   ( 私たちが仕掛けたというわけではなく、

     自然のなせる業なのですが、
 
     目線を変えて見ると、面白い仕掛けに見えてくるのです。)


 


     



 『 あじさい 』 です。

庭のあじさいは花が終わると刈り込んで、短くしています。

今は新しい新芽で覆われています。

 菩提樹苑では刈りそこねました。

面白かったのは、あじさいの花が枯れた姿が

何とも風情があったのです。

そこで、そのままにしておきました。


 蓮の花も咲いてよし、枯れた姿も、また、

見る人に訴える力のようなものを持っているようです。


 枯れた花はそのままに、その横から新しい新芽が伸びてきています。

去年のは花はそのままに、当たらし芽が育っている、

この後どうなっていくか楽しみです。



     



 これは菩提樹の木です。

今回ご紹介しますのは、 『 イチョウ 』 です。

お分かりになられますでしょうか。 ?? …


 よく見ると、90度に曲がった枝がおわかりでしょうか。

このイチョウの木はこちらが植えたものではありません。

自然に生え出てきたのです。

偶然にも、誰にも気付かれず、刈り取られずにここまで成長したのです。


 そこまではよかったのですが、

イチョウにとってもだんだん大きくなっていくと、

自分の上には、傘のように大きい 『 菩提樹 』 が

豊に繁っていました。

本人はまっすぐ伸びたかったのでしょうが、

菩提樹を突き破る力もなく、

     さまさまを求めて

横に延びることにしました。


 ということがこの姿だと思います。


     


 そうか   上でなく、横という手もあったのです。


仏教にも 『 横超の菩提心 』 ということがあります。

 上に上にと求めるのではなく、

 横ざまに超えていく、


 無理せず、喧嘩せず、上がダメなら

 横があるさ  

 
 なにかしら 『 イチョウ 』 の生きかたに

 考えさせられるものがあります。    
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