本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

JR と 車椅子

2012-11-15 21:08:59 | 住職の活動日記

 松葉杖生活になり、何気なく過ごしていたことが、

いたるところに危険がいっぱいあるということに気がつきます。

 このたびの 「 西国三十三ヵ所巡礼 」 に松葉杖でのお参り、

ちょうど、出発のときは生憎の雨、

参道の瓦敷き、雨にぬれると滑りやすくなります。

人には 「 お気をつけ下さい ! 」 といううものの、

松葉杖がこんなにもすべるとは思いませんでした。

出掛けに、皆さんの見てる前で派手に転んでしまいました。

 勝浦温泉でも旅館へは小さな渡し舟で参ります。

この桟橋を松葉杖で渡るのも緊張が走ります。

それを見かねてか、ホテルからはすぐさま

「 車椅子 」 を出していただき、

部屋まではラクチンで移動できました。

 それから、大阪での昼食は立派なホテルです。

このロビーも見事に磨き上げてあります。

それが災いしてか、見事に滑って転んでしまいました。

 また、駅構内も危険がいっぱい  

その構内でも滑ってしまいました。

そうだ !! 「 車椅子 」 をお借りしよう 

駅員さんにお願いすると、

 「 切符を持って駅長のところへ行って許可をもらってください。」

とのこと、

駅長室はお聞きするとちょっと離れたところにあるそうです。

そこまで行くにもこけてしまいそう。

 空港ではすぐに貸していただけるのに  …  

と思いながらも、

やはり決まりは決まり、

仕方がありません    

あきらめることにしました。

 

 新幹線も博多駅で乗り変えることになっています。

乗車しているのは 14号車、

エレベーターの場所を尋ねると、

8号車付近  ( つまりグリーン車 )

乗り換えの時間がゆっくりとはありません、

松葉杖で移動となると、普通の数倍の時間が必要です。

逆算しながら、下関ぐらいから歩き始めることにしました。

しかし、この走っている新幹線の中を松葉杖で歩く、

この行為も一苦労なのです。

普通に歩く分には問題はないのですが、

ヨチヨチ歩いてみると、揺れが結構ひどいのです。

ご迷惑とは思いながら、あっちのイスこっちのイスに

あたりながら、数十分かけて、

やっと博多に着く前に、8号車にたどり着きました。

 おかげで、無事、乗り換えもスムースに出来ました。

ちょっと、作務衣姿だったのが目立ちすぎた感もあるようです。

 

 JRと航空会社ではその出発が違うのでしょう。

片方はサービスするのが当たり前、

片方は国家の交通機関として出発した、

その違いが、「 車椅子 」 を借りるという

簡単なことでも違いが出ているようにも思いました。

 

 三本足になってみて、

はじめて障害をもっていらっしゃる方のご苦労が

少しは垣間見た感じです。

いたるところに危険がいっぱいなのです。

 

 年とともに勉強することが多くなりました。

と、ある年配の方が話しておられましたが、

まさにその通りで、不自由になってくると、

なんでもないことが障害になってくるものです。

 

 どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

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