本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

醍醐寺仁王会・百螺祈願

2019-11-15 15:11:57 | 住職の活動日記

11月13日10時より

醍醐寺に於て「仁王会・百螺祈願」

(にんのうえ・ひゃくらきがん)

が執り行われました。

仁王会もものの本によると

勅会として天皇が即位されると

一代一度の法要として勤められた

ということです。

810年弘法大師は最初の仁王会を

高雄山寺で修法しています。

 

そもそもは、

お釈迦様の時代、

波斯匿王(はしのくおう)の

問いに対して

国を治めるには

六波羅蜜の中でも般若波羅蜜を

勤めるように説かれたことが

法要の形となると

「仁王会」として伝わったのです。

 

日本でも古くは

百座の僧により勤められ

今回の醍醐寺では「百螺」という

百丁もの法螺貝でもってお参りする

という「百螺祈願」として

行われました。

 

 

そろそろ、

時間が迫ってくると

山伏姿の僧侶が方々が集まり

いよいよ行堂です。

 

 

この勅使門が開かれ

いざ出発です。

 

 

参道には桜の葉も見事に紅葉して

お坊様方を待っておられるようです

 

 

醐青年連合会の旗印を先頭に

行列は進みます

 

 

列の一番最後には醍醐の管長様が

 

 

勤められます。

法要は醍醐の本堂である

「金堂」(こんどう)で

始まります。

五大明王に向かって

五つの護摩壇が築かれ

それぞれの本尊へ護摩が焚かれます

よくそろっているお経の声が

外の参拝の方々にも響き渡ります

真言の唱え方も独特なリズムで

激しいような抑揚のある声が

迫ってきます。

 

その「仁王会」法要が終わると

場所を移し

外で護摩を焚く

「柴燈護摩」(さいとうごま)の

法要です

 

 

よくここで護摩が勤められるのでしょう

本尊のお不動さまの姿も煙で

燻っているようです

 

 

張りのあるよく通る声で

問答というか口上が述べられます

斧を振りかざしたり

弓で四方を放ったりと

また、

ここで吹かれた法螺貝の音は

今まで聞いたことがないような音色で

このような音まで出るのかと

驚きました。

 

 

火が入ると

一気に煙が立ち込め

護摩の炎は最高潮へと

達し行きます。

なかなか見事な法要です

 

 

そばのもみじも

その炎に負けないほどの

真っ赤な色を呈しています。

 

その護摩の法要も無事に終わり

ご高齢の管長様も一段落でしょう

 

 

そのお姿をお参りしながら見送り

これから皆さんは

雨月茶屋で昼食となります。

 

素晴らしい法要有り難うございました

天草からお見えの方々も

このようなお勤めを見られたのは

初めてのようで

とても感動しておられました。

 

 

 

 

 

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