昨日とは打って変わって、
朝からしとしとと雨が降り出しました。
雨の中バラの花はどうなってるかと、
写真を撮っていると、
「 母の声が聞こえまして !! 」
「 早く、本蔵院さんに行って 」 と、
雨の中をお見えになりました。
毎月お見えになるのですが、
ここ最近体調を壊されて、決まった日が取れなくなりました。
亡くなられたお母さんは
ずっと、お布施には娘さんの名前を書かれていたのです。
お母さんが亡くなられるまで、
娘さんの名前がご本人かと思っていました。
自分はさておき、娘さんを施主として
供養を続けてこられたのです。
毎月、お参りによせていただいても
いらっしゃるご様子なのに娘さんは
一度も仏壇の前に座られることはありませんでした。
お母様が亡くなられ、
不思議なことに孫の娘さんに
信仰の種は宿ったようで、
その後の初七日から一周忌と
お孫さんに手を引かれるようにお参りに見えられました。
それから、 …
ご本人も病気をされ入退院の繰り返し、
身体もすっかり弱られて、
お年以上に老け込まれたようにお見受けします。
お経を聞くたび涙をこぼされています。
「 別に悲しいわけではないのですが、
お経を聞くと涙がこぼれてくるのです。」
「 お経さんが身に沁みます。」
これで、なんだか、母も安心したような気がします。
お母さまも、生前からずっと娘さんのことが気がかりだったのでしょう。
ただ何も言わず、
供養の施主は娘さんの名前で続けてこられたのです。
そのお母さんの気持ちが通じたかのようです。
母を供養する、そのことが自分にとって
一番の安らぎを頂かれているようです。
物言わぬ母からの一番のプレゼントでしょう。
それから、巡礼の方もお見えになりました。
もう5回も回っていらっしゃいます。
本当に雨の中ご苦労さまです。