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『ほのぼのマイタウン』気まま通信

『ほのぼのマイタウン』のブログ版~見たこと、聞いたこと、伝えたいことを自由に気ままに綴ります。

ザビエルやペリーは肉のない和食に不満?

2017-10-09 23:05:44 | 講演会・催し


       この1週間のうちに3回、それぞれ分野の異なる貴重なお話を聴きました。

       水曜日、月1の草乃会「食文明の衝突」、土曜は友人と二人で立ち上げたサロンでの「老いじたく」の話。

       そして日曜は鎌倉円覚寺で開かれている「志塾」の「北アメリカ先住民のことば」に参加しました。

       どれもとても興味深いお話でしたので、順番に少し紹介しましょう。




       草乃会「食文明の衝突」10/4
       
       世界において肉食が始まったのが5000年前といわれている。

       その頃日本ではドングリやクリなど木の実が主食だった。

       狩猟採集の生活だった縄文人はシカやイノシシも食べていたものの、数は少なくそんなに獲れなかったらしい。



       1549年日本にキリスト教を布教するため、鹿児島に上陸したフランシスコ・ザビエルはゴアのイエズス会の会友宛ての書簡の中で、

       日本人は肉を食べない、草を食べている。

       肉にありつけない。寒くてたまらない。

       と嘆いたそうだ。

       しかし、2年余り日本に滞在し「私が遭遇した異教徒の中で、日本人より優れている人々はいない。

       親しみやすく、善良で悪意がない。何よりも名誉を重んじる国民だ」と日本人を観察している。



       また、ペリー来航時1854年3月31日の日米和親条約締結調印を前に、幕府はペリー艦隊の士官、兵450名を横浜村に招き饗応。

       その際の献立表「亜人へ下さる御料理献立」が残されている。

       その資料によると鯛、平目、ハマチ、車エビ 鮑といった海産物に松茸やあらゆる野菜類を使った超豪華な料理。

       これらが銘々膳に置かれて饗され、費用は一人前三両(今なら約30万円)。

       名門料理屋に腕を揮わせたとか。

       しかし、見た目は豪華だが、肉のない献立は米国側にはひどく不評だった。

       ペリーは肉を食べたくて(?)、こじつけて琉球王国に行き長逗留したとか(日本上陸の前も含めて数回行った)。



       ペリーの次に有名な幕末の外国人、タウンゼント・ハリス米国総領事は1856年下田に着任。

       下田の玉泉寺が日本最初の米国総領事館として開設された。

       ハリスは非常に日本に好意的で、紳士的だったといわれている。

       しかし持病の胃病があったせいか、日本食が食べられなくて、幕府は菓子を届けたりしていた。

       看護と身の回りの世話係として奉公していたお吉は牛乳が大好物のハリスのために、高価な牛乳を買い集めていたそう。

       玉泉寺には「牛乳の碑」がある。

       また、総領事館では本堂前の木に牛を縛りつけしていたという記録がある。



       時は遷り明治8年(1875)5月28日、明治天皇が英米伊仏独露などの公使を宮中に招いた午餐会のメニューが凄い。

       22品目以上もあり、肉類は羊、鳩、牛フィレ、仔牛、七面鳥にウサギの洋酒煮など。

       フォアグラやトリュフまである洋食フルコース。

       ペリーを日本食でもてなし、不評をかってからわずか21年後の変わりよう。

       「維新後8年でこれだけのことをやってのける日本人の凄さは敬服に値する」という声もあるが、

       主宰の国米さんは「外国人のシェフを呼んできたんでしょう。猿真似で称える気になれない」と。



       現代の食は衝突しない。

       食が先兵役としてグローバル化をはかっている。

       日本の和牛が明治からわずか150年で世界一のブランドになったのは驚くべきこと。

       和牛は家族の一員として大切に、愛情込めて育てられる。

       欧米では謝肉祭といわれるが、日本は慰霊(供養)祭というのも、こういうことからだろう。。

       





            
            友人からもらったコスモスとアケビ。
            アケビは紫色だけかと思っていたらこんな茶色もあるのですね。
      


       

       


       
       

       


       




       
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