たむたむの独り言

写真を中心にした情報です。

ナラ枯れとナメコと原発事故

2012-11-17 11:09:24 | Weblog

2012年11月16日(金) 今日1日何とか空けられそうだったので、森林調査の現場を手伝うため同行した。 今日が最終の調査予定日で、結局今回の現場はこれが最初で最後の調査参加となってしまった。 今日の現地は村上市内の国有林である。 いつも調査の協力をお願いしている2人を含めて5人で現地に向かった。 調査地は車を止めた所から小一時間ほど、山道とは言えない踏み分け道を登ったり下ったりしながらようやくたどり着くような場所だった。 行きに通った尾根から、黄葉とナラ枯れ木と遠くに雪化粧した多分光兎山(コウサギサン)と思われる山が見えたので1枚シャッターを切った。 行きにには全く気付かなかったが、仕事を終わって帰る時にうまそうなナメコがついているナラ枯れの木を見つけた。 その前にも何本かのナラ枯れ木にナメコが出ているのを見つけたが、この木のナメコが一番うまそうだった。 それは偶然朝撮った写真の枯れたナラであった。 つまり写真を撮った側の反対側にナメコがたくさんついていたのである。 ナメコはカシノナガキクイムシが媒介するナラ枯れ菌の害で枯死したナラに出やすい。 原発事故の前であれば喜んでたくさん取って帰ったが、今はキノコがセシウムを吸収しやすいとかで、天然のキノコを敬遠する人が多くなった。 しかし、私のような高齢者にはその影響が出る頃には土に帰っている。 あまり食べ過ぎると将来の大気汚染や土壌汚染に繋がる恐れがあるかも知れないが、少しくらいは全くノープロブレムである。 こんなうまそうな自然の恵みを戴かない手はない。 ということでありがたく収穫させてもらった。 他の現場のチームも今年は毎回たくさんのナメコを収穫してくる。 ナラ枯れの蔓延によることはもちろんだが、、セシウムを怖がって採る人が減ったことも影響しているのだろうか? しかし、我々の行く現場は、地元の人も入らない山奥の国有林だからなんだろう。

 

〈黄葉とナラ枯れと初冠雪?の光兎山?〉

〈上の写真の枯れたナラの反対側に、うまそうなナメコがついているのを帰りに発見!〉

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ウオーキングデッキ材のトレーサビリティ

2012-11-17 09:05:04 | Weblog

2012年11月15日(木) 学部の同窓会設立60周年記念庭園を、同窓会が大学に寄贈することになり、その企画がら設計施工までを同窓生の多い当社が担当することになった。 実は一昨年から、3年生のビオトープ実習の授業で学生たちにも調査や計画に参画してもらってきた「森づくり」実習もその一環である。。 今日は来春施工予定の園路のウオーキングデッキに使う県内産スギ間伐材の伐採現場に学生を連れて行った。 山での間伐状況から造材、運搬、乾燥、製材、そしてデッキ施工までの全工程の様子を、せっかくの機会なので学生たちにも見てもらうためである。 まさに県内産間伐材のトレーサビリティの確認でもある。 スギは屋外での使用は一般的に腐りやすいため敬遠されがちだが、工夫次第によっては耐久性も経済性も、イぺ材などの輸入材より優れていることを証明したいという思いもあって設計した。 簡単にいえばスギ材でも腐りやすいのは外側の白太と呼ばれる辺材部分で、赤身と呼ばれる心材部分は強度も高く腐りにくい。 この材をとるための間伐を、水揚げの少なくなった秋から冬の時期にかけて行い、その材を燻煙乾燥(木材の燻製品を作るようなもの)し、その際に発生する木酢液を利用して、虫害予防剤と防腐剤として塗布する。 木酢液の塗布を2~3年に一回行えば一層耐久性は増す。 このように全て地産池消で、しかも製品を作る過程で発生するものも全て再利用することで、輸入材と比較して明らかな経済効果と間伐材の利用拡大を図ることができる。 というシナリオである。 他で事例は見たことがないので実証済みというわけにはいかないが、大学の施設なので、将来のモニタリングを含めて学生たちに協力してもらう予定である。 現場で質問がないか尋ねられ、「森林組合に就職するにはどうすればいいですか?」という学生の質問に、森林組合の人は思わず喜んで「どうぞいつでも来てください。大歓迎です」と答えていた。 こういうことが実現すれば、この事業の功績は大である。 

(初めて見る高性能林業機械の作業に見入る学生たち〉

〈コンピュータで制御されるプロセッサーに乗せてもらって喜ぶ女子学生〉

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