2013年11月3日(日) 毎年カラマツの黄葉の時期に浅間山に登っている。 いつもは浅間山荘から前掛山に登るが、今日はまだ行ったことがない外輪山の「トーミの頭」と黒斑山に行ってみようと思って出かけた。 火山館の管理人に酒を届けたあと、草すべりから「トーミの頭」を目指して登り始めた。 前掛山方面との分岐点からは、カラマツ林越しに急なササ草原の上に岩山がそびえている。 30分くらいで尾根までたどり着けるかと思ったが、「草すべり」は予想より急斜面で、見下ろすとまるで絶壁である。 あえぎながら1時間以上かかってやっと尾根までたどりついた。 途中ちょっとした岩場もあり、浅間山の登山コースは結構多様で面白い。 昨日までは秋晴れの快晴だったらしいが、今日は薄曇りで眺望が危ぶまれた。 しかしトーミの頭からは南アルプスから北アルプスの山並みを眺めることができた。 その後尾根沿いに黒斑山まで行こうと思っていたが、草すべりの登りで思ったよりバテたため、今日はトーミの頭から引き返すことにした。 火山館からの下りでニホンジカの鳴き声がしたので、山荘の人に聞いてみると、最近はシカが急増して困っているとのこと。 農作物や林床の植物を食い荒らして全国的な問題となっている。 この浅間山荘周辺ではシカが食べないらしく、昔は珍しかったミヤマオダマキばかりが残って群生ができているという話を聞いた。 逆にユリ科の植物は激減しているという。この調子でシカが増えると、いたるところでシカの嫌いな植物の群生ばかりが目立つようになってしまうだろう。

〈噴火の危険度はレベル1だが、やはりまだ火口には近づけない。〉

〈山麓のカラマツの黄葉〉

〈前掛山方面との三叉路からトーミの頭を望む。〉

〈ササ原だけかと思ったがこんな岩場もある。 3週間前に一人で尾瀬に行って転倒して左手を骨折している女房には想定外の岩登りとなってしまった。〉

〈トーミの頭から何とか遠望もできた。〉
〈正面には前掛山と、その奥に火口のある浅間山本山が見える。〉
〈火山館まで下って今登ってきたトーミの頭を仰ぎ見る。〉