2012年3月9日(金)、今日はNPO法人新潟県対外科学技術交流協会の総会と、技術交流の実績発表会があった。 昨年に引き続き我々は「東ゴビ砂漠の緑化技術交流」に関する報告を行った。 今年の報告はモンゴルが3件、中国が1件である。 当協会の理事長がモンゴル国の名誉領事をしていることもあって、最近はモンゴルとの技術交流が盛んになってきた。 私もモンゴル東ゴビ砂漠にあるドルノゴビ県との技術交流は4年目に入る。 今年から3年間はICAの草の根技術協力事業で進める計画だったが、新潟県からは採択事業数も申請数も多いのでという理由の他に、良く分からない理由をつけられて採択されなかった。 事前の話では採択はほぼ間違いないと言われていたので驚いた。 しかし、一方で内心ホッとした面もある。 それは、向こうに行っている間に滞る現実の仕事の穴埋めのための負担だけでなく、プロジェクトを運営するための協議や事務手続き、報告書のとりまとめなど、民間企業で業務をやりながらの負担は極めて大きい。 数年前の中国黒竜江省との生体林造成に関するJICAの技術協力事業を実施していた時には、年間を通して休みを取ることはほとんどできなかった。 まさに体力勝負である。 若いころならともかく、高齢者の仲間入りをした今では正直つらいものがある。 しかし、向こうの新しい地域産業づくりとしての苗木生産圃場の整備や、集落の防護林造成のための試験施工など、相手方の期待も大きいため、途中で投げ出すこともできない。 今年は、それでも県国際交流協会の支援で予算をつけてもらって何とか継続できるメドがついた。 来年は再度JICA に申請する予定だが、いずれにしても事業を引き継ぐ若い人材が必要だ。 しかし、わが社を含めて働き盛りの人材を出せる民間企業はそうあるわけではない。 特に中小企業では今時余剰人材などいるわけはない。 この協会の構成メンバーの年齢をみてもその通りで、悪く言えば老人クラブと言われそうだ。 23年前に設立したメンバーが、ほとんどそのまま年を取ったという感じである。 いずこの社会も高齢化が問題となる時代になった。
〈実績発表会で理事長挨拶。参加者の中に現役は数えるほどしかいない。〉
今日の懇親会は、副理事長で事実上事務局長であるOさんの県知事表彰(国際交流部門)の祝賀会となった。 私も副理事長の一人ではあるが、ほとんど会の仕事はOさんに「おんぶにだっこ」状態である。 もう80歳をとうに過ぎておられるが、昨年もモンゴルへの技術交流に同行されているし、毎年個人的にも趣味の勉強を兼ねて精力的に海外旅行にも行かれている。 したがって彼の前では、「もう歳だから」という言葉を言うことはできない。 今日の祝賀会でも「最低100歳までは頑張って続けてくださいね!」と言われていた。 そうだ! わが協会も開き直って「老人パワー」を世間に見せつける集団として売り出すのもいいかもしれない。 私はそっとフェードアウトするけど…。
〈事務局員のNさんから、なぜか猫のぬいぐるみがプレゼントされる。〉
〈久しぶりにお目にかかった会員も、「昨年は病気して入院したのでね」なんて話になる。〉