5月15日(土)、新潟大学の学生と教職員が実施している地域プロジェクトに「丸潟新田再生湿地プロジェクト」というのがある。 今日は、休耕田を自然豊かな再生湿地に戻す活動をしている現場で田植えが行われた。 私も誘われたが、腰が痛くて田植えなどとんでもない話だ。 一旦は断ったが、昨年そこで収穫されたお米「しちべえ」(湿地米という意味らしい)をいただいた手前もあり、せめて現場の様子くらいは見ておこうと思って、ひやかし半分にカメラを持って出かけた。 子ども連れで参加している家族も多く、思ったより大勢の人たちが集まっていた。 プロジェクトの代表者であるK教授から説明があったあと、まず湿地に芽を出し始めた雑草をみんなで抜き取った。 そしていよいよ苗を植える位置に印をつけていく田植え定規?を転がす作業が地元の方の指導で始まった。 そのあとを追って子どもたちが田んぼにはいり、泥んこになって田植えを楽しんだ。
我々の子どもの頃は水かさの増した農業用水で魚釣りをし、飽きると脇の水田に入って小ブナを網ですくった。 その時の水田の水の暖かさが今でも記憶に残っている。 水田から上がると、くるぶしのあたりにヒルが2~3匹くっついることがよくあった。 ドジョウやメダカ、タモロコ、タガメ、ミズスマシなどもたくさんいて水田の中は生きものでにぎやかだった。 おそらくそんな、かつて生きもので満ちていたころの豊かな水田風景に戻そうという取り組みなのだろう。 あの頃は川はもちろん、農業用水も水田もすべてが遊び場だった。 その遊び場の縄張り争いで隣の学校区のガキどもとケンカをしたりもした。 土と草の匂いのする畔に立って田園風景を見ていると、なつかしい昔の思い出が蘇ってくる。
〈プロジェクトの代表者K教授が再生湿地の取り組みについて説明〉
〈まず芽を出し始めた雑草を抜く。〉
〈今では民俗資料館などに展示されている田植え定規?で目印をつける。〉
〈子どもたちが思い思いに植え込んでいく。〉
〈時間がたつにつれて全身泥んこになっていく。〉