故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

闇をふみに

2024-07-05 05:18:23 | よもやま話

絵のタイトルは、「初めての水彩」です。
亡きかみさんに手ほどきを受けました。


今日のタイトルは、「闇をふみに」です。
闇をなぞって、ふみにしていく。
終わりのない鬼ごっこのようです。

しでかした。
左の手を突き刺しても、仕事はできる。
血管を外しただけでも儲けものでした。
狂気を具現するしか能がないころの咆哮でした。
ふみでも良かったと反省しています。

はてっ。
朝ドラで出てくる、疑問のような異見のような独り言です。
少ない未来だろうが、常に前を向く。
思いつく言い訳を文にする。
ふみにすることで、見えない未来への足掛かりとする甘えです。

その程度か。
叱咤激励するために、辛いことも文にする。
一区切りをつけるために書きました。
己のためだけに書きました。
ため息を置き去りにしたかったのでしょう。

そうだったらいいいな。
ラベンダーの葉の束を風呂に入れる。
喉の奥まで、清めてくれる。
ふみにすることで、どす黒いものがため息と一緒に出てくれました。
今日ものうのうと生きたいから。

謝ることも反省もしない。
心の闇の分析はやめました。
ふみにすることで、思い付きのようなシュプールを鮮やかにつなぐことはできませんでした。
足掻いた軌跡はあやふやであろうが一本の線となり、みずからの血肉となっているはずです。
これからも、風に頭を下げ前に進みます。

時間が許されるのか分かりませんが、墓に入ってからいっぱい謝ることにします。
ふみを書くことで、どこまでも呑気に生きたい。

2024年7月5日
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おっさんの花道

2024-07-04 10:15:34 | よもやま話

絵のタイトルは、「金目鯛」です。
どやうまいぞ。
新しいことをするには何事も億劫です。
ただ時間だけはある。
やる気もある。
できないのは、しないからです。


今日のタイトルは、「おっさんの花道」です。
定年退職時のお話が素晴らしかった。
石油系エンジニアリング会社で、初めて食品衛生規範の講義を企画された方でした。
銚子に親が残してくれた畑がある。
退職前にトラクターを買い、熱心に農業を始められた。
一緒に働く若い女性に、できた野菜を分けていたのを思い出す。
これからは、農業をすると残された者に宣言された。
持病があったのか、退職後一か月で亡くなられた。
おっさんの花道は、あっけなく閉じられた。

友人の退職の日、職場の人たち全員でアーチを作ってくれた。
友人は、お世話になった女子職員の胸を揉んでいった。
通り抜けた後、一人の女性が文句を言った。
私のを揉んでない。
友人は、ていねいに揉み上げた。

年金受給の年齢が延長された。
再雇用やら再就職で第二の人生のスタートがあいまいになった。
なかには、一生働きたいという者も出てきた。
妻が君臨する家に居場所はない。
糟糠の妻と一緒の旅行を計画するも、「おひとりでどうぞ」とそっけない。
ならばと、図書館やスポーツジムに行くも続かない。
行きたくて仕方がなかった釣りをすることにした。
「今日は釣りに行かないの」と送り出され、毎日の釣果を配る人もいなくなった。
市役所の保健指導を受けて、ストレッチと筋肉体操でメタボ解消に精を出す。
担当の美人保健婦さんが、男性料理教室の担当に替わった。
妻のお手伝いができればと、料理教室に申し込もうとする。
メタボ解消までは、妻も賛成したが、バーカと目と口が言う。

汗をかいて散歩する人がいる。
毎日10000歩を目指していると万歩計を見せる。
道端の草の一本でも抜いたらと、毎日草刈りの私は思う。

謝っても反省しても許してもらえない。
私はどうしたらいいの。
どうにもならない。
朝ドラ受けです。
皆を鼓舞し、出涸らしの私の役目は終わった。

これこれの年金があるから、病気になったら施設にぶっこんでおくれと息子に頼んでいる。
あいよー。わかったー。
それだけである。
皆を鼓舞し、夢を追っかけさせた。
岩に落ちる一滴なんて聞きたくない。
最期まで、前を向いて歩いて欲しい。

謝ることも反省することも必要ない。
残された未来が少なかろうが、コップに命の水は残っている。
経験したことのない未来は、過去の一滴とは間違いなく違うはずです。
「おっさんの花道」は、結婚がゴールでないように始まったばかりです。

2024年7月3日
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這い上がるちから

2024-07-02 02:06:27 | よもやま話

絵のタイトルは、「まいったな」です。
この方は地域の産直に勤めておられました。
地域の特産はないものか、誰が何を得意で、果たして儲かっているのか。
数々の疑問を持ち、毎朝産直を訪ねデータ(すべての産品に添付されてる)を取り続けました。
地域の大型スーパーにも売られていない野菜は、6か月間の調査で一品だけでした。
Salt plant(塩水で育て、葉の周りに塩の結晶)だけでした。
私は、この人に質問ばかりしていました。
こんな表情で、いつも親切に答えてくださいました。


ここまでやってみた。
ここからが分からない、教えて欲しい。
こんなことを言われて、その道のプロはワンポイントアドバイスを惜しみはしない。
今日のタイトルは、「這い上がるちから」です。

妻の傘(ワンプッシュで開く)が壊れた。
この手の傘を見たことや使ったことはあるが、仕組みについては知識がなかった。
8本のバネが、8本の骨の先端付近に固定されている。
反対(傘の中心)側は、骨の中でぶらぶらと遊んでいた。
バネが、開く力になるに違いない。
傘の骨の先端に小さな穴が開き、支柱(柄の先)の先のリング(プラスチック製)に針金を回して固定されていた。
固定している針金を緩め、ばねをひっぱり、骨(折り曲げ)を固定している針金にひっかけた。
8本のバネをすべてリングを固定する針金にひっかけ、針金を締め上げた。
期待して、ワンプッシュしたが、バネの力で開き切らない。

骨を固定するリングの柄側にもう一つリングがあった。
リングには針金がないのでステンレス(1.2mm径)の針金を回し、締め上げた。
新設の針金に、8本のバネは容易に引っ掛かった。
傘はバネの力で開いて、開いたままになった。
ワンプッシュのボタンとスライドするリングの穴がずれていた。
すべてやり直し、リングの穴とボタンを合わせ、再度挑戦した。
自動(ワンプッシュ)で開く傘は元通りに治った。
修理が終わって地面を見ると、1mm径のステンレスワイヤー(切れたか、ほどけたか)が落ちていた。
4時間かかりました。

恋人と別れた。
大事な試験に落ちた。
つい始めたギャンブルで借金ができ、支払いに一生をかけた。
やけ酒からアルコール依存症になり、すべての人間関係が崩壊した。
なにしろ、予期せぬ不幸(事故、天変地異)や自らやらかした失敗の連続です。
ほとんどの人が乗り越えます。
脛に傷が残るのも勲章です。

なぜ、こんなことができるのか。
お前はこんなものか。
誰かが問いかけ、自らの心が呼応します。
どうしようと悩みながら、ここまでやった。
不思議と誰かが手を差し伸べてくれます。
その誰かも誰かが支えたのです。

大事なのは、ここまでやったことです。
あとは、道が見えています。
誰の助けが必要かわかるようになるのです。
捨てたものじゃないのです。
そのために、まず一歩だけ前に進みましょう。

2024年7月2日
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川底の掃除(Part3)

2024-07-01 05:46:47 | よもやま話

写真のタイトルは、「里山の川底掃除」です。


今日のタイトルは、「川底掃除(Part3)」です。

7月1日未明、雨しずくが落ちる音がしました。
窓から、明るくなってきた庭と裏を見ました。
妻が起きてきました。
奥の間の天井に雨漏りがあると、音を聞きに行きました。
特定できました。
雨が止んだら、屋根を点検しに登ってくれるとお願いされました。
雨が上がって、乾いたら(瓦のずれ防止)屋根にあがり点検します。

里山の小さな川です。
川底の掃除をした下流です。
泥が溜まり、草が生えた上流です。
川岸にあげた腐葉土です。
猪が、ミミズを探して一部を川に落としました。
残りをコンテナに入れ、畑に作った腐葉土用置き場(トタン板で囲い)に持ち込みました。

今朝から、線状降水帯が広島市を通過しています。
10Km離れたこの島でも、30mm/時程度は降っているようです。
10年前、流通センターを建設しました。
30mm/時で、排水溝が溢れました。
東京都下の台地でしたが、大雨に弱かった。

川に流れるのは砂や腐葉土です。
小さな砂と泥が混じり、小石を流し、勢いを増し岩を流す。
土砂崩れが起こり、行き場を失ったものが川に流れる。
流木などが遮り、瞬く間に壁となり、川は溢れてしまいます。
稲刈りのコンバインが刻んだ藁が、欄干に土壁を作る。
行き場を失った水流が、田畑を満たし、舗装道路を陥没させ、床上まで水が溜まります。
東北の水害は一級河川が溢れて、一晩で村が埋没し、線路の土砂が流出しました。

島の川は、海への入り口の橋の下が塞がれています。
高速艇と漁船が作る波が、蠣の殻と砂で壁を作ります。
行政が点検し、川底の土砂を取り去ります。
だけど、河口の近くに盛り上げ、数か月で平らになり元の木阿弥です。

東北で、何日も雌竹の林に籠る私を、妻は変人と思いました。
1か月かかって、耕作放棄地の数千本の竹を切り終わりました。
お金をいただいて、こんな楽しいことをさせてもらえるなんて、ずっと続けようと思いました。
駐車場の2mばかりに伸びた茗荷を切りました。
半年後、ジャングルに蔵カフェが現れました。
手伝わせてやるかと、近所の人に助けをお願いしました。

インフラ整備は、カッパを着た物言わぬ集団の仕事です。
これからの子供の笑顔が励みです。

2024年7月1日
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