故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

大人の遊び場

2023-02-22 04:42:53 | よもやま話

今日のタイトルは、「大人の遊び場」です。
ビール工場で日本酒(1Kl)の試作をしたいので調査をして欲しい。
と、外国にある本社から依頼がありました。
期限は、1週間でした。
東京には、10余りの醸造所がありました。
見学に行き、あわよくばプロセスを学びたいと考えました。
ある醸造所で、プロセス(サイジングを含む)をすべて見せてくれました。
帰り際には、英語で書かれた日本酒製造の本まで紹介してくれました。
手書きでプロセスフローを作り、1週間後に英語の本と一緒に送りました。

同じく本社の同僚から、日本へ2週間出張する。
妻も同伴するので、日本の文化を学ぶスポットと案内書を送って欲しいとありました。
何に興味があるのかを聞き、行動範囲を尋ねました。
2日で書き上げ、お勧めルートとその理由を伝えました。
後日、本社の受付を訪ねた時感謝の言葉をいただきました。
同僚の奥さんは、本社の受付をしていました。
その後は、仕事に関係ない日本に関すること全般の質問を本社から受けるようになりました。

専門分野でないことを調査する癖は、エンジニアリング会社でつきました。
毎回プロセスが違う食品工場を造る仕事をしていました。
いつ関わるか分からない興味を、毎日退社前にコピーにしていました。
7冊のファイルから引っ張り出したプロセスは、「二酸化炭素超臨界」の1個だけでした。
新しい仕事が入ると、図書館に行き、つてを頼り工場を見学させてもらいました。
見学一時間後、案内してくれた工場長に、強みと改善点のレポートを渡しました。
コピーは取りませんでした。

今は、耕作放棄地の雑木伐りをしています。
切った木の活用方法を都会の友人から尋ねられます。
田舎でも、風呂を沸かすのもガスや電気です。
薪での活用は限られています。
猪除けの柵やベンチを作ります。
黙って花の種を蒔いておきます。
スーパー林道わきの畑沿いに切った木を並べて、自由にお持ちくださいと張り紙もよい。

雑木伐りは、私と妻の遊びです。
農家の方は、作る必要が無いから耕作を放棄します。
ここに居る必要が無いから、人口が減少します。
先祖から引き継いだ土地や空き家を荒らすのは、チクッと刺さります。
切れない理由を抱えて、地域が錆びれていきます。
遊び場に通い始めて2週間が経ちました。
経費は、通いの車とチェーンソーを回すガソリン代だけです。
木を伐ったり、雑草を刈る腕は上がるばかりです。
膨大な耕作放棄地を相手に奮闘する勇気はありません。
少しだけ、先輩たちの笑顔を見るだけで十分です。
たまに、私用のガソリンをいただくことがあります。
3月先まで、貯まっています。

チヌを釣り、猪を解体する友人が居ます。
奥様は、豚肉と鶏肉を自分用に買われます。
捌ける(もらってくれる)友人が、わんさといる。
さらに腕をあげているようです。

2023年2月22日
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雑木伐り7日目

2023-02-21 05:31:12 | よもやま話

今日のタイトルは、「雑木伐り7日目」です。
ダ・ビンチ・コードを図書館に返した。
島に嫁に来て30年、図書館で働く女性と話した。
第二次世界大戦前の島を書いた小説「さなさん」を読んでいただいた。
挿絵が気に入っていると聞いていたので、絵手紙(似顔絵)集を持参した。
似顔絵も面白いと言ってくれた。
江田島市立能美図書館が2005年に創刊した「小鳥」を見せてくれた。
ぜひ、応募して欲しいと勧められた。

借りた創刊号を読んだ。
島に縁が深い鈴木三重吉にあやかって、「小鳥」という名前の創刊号でした。
巻末に編集後記を書かれていた能美図書館館長の言葉を読んだ。
彼は、妻の友人の旦那様で、今年初めに亡くなられた。
童謡・童話を中心に編集されていた。
島の生活に縁がある話が多く、レベルが高いのに驚いた。
この企画を始めた館長と生前にお会いしたかった。

図書館を出て、実家のある部落に向かった。
雑木伐りに取り掛かって、7日目となる。
田んぼ二段の雑木を伐った。
その下の段の雑木を伐り始めた。
直径5cmの野ばらの茎伐りに苦戦した。
野ばらは、葛と共に雑木に寄りかかりながら、7mまで伸びていた。
両手持ちの剪定鋏で切ったり、チェーソーでたたいたりした。
葛の直径も5cmを越えており、かずら橋としては無理でも、何かに使えそうである。
あと3日もやれば、残り5段の雑木を伐り終えるだろう。
切った雑木の整理は、春にする。
猪除けの柵にし、一休みできる椅子を作る。

図書館の女性に、ソフトで地域おこしをすると宣言した。
文章を書き、絵を描き、耕作放棄地の木を伐り草を刈る。
誰かが刺激を受けて、出来ることを始める。
昔からこうだったと、皆が村自慢をする。
長い道のりだけど、毎日が苦しくて楽しい。
やめられない。

2023年2月21日
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大胆な発言

2023-02-20 06:37:15 | よもやま話

ダ・ビンチ・コードを読んだ。
女優・室井滋さんがエッセイで、すぐにでも本屋に行って読みたい本と書かれていた。
早速、図書館に行き借りたものの、なじみが薄い宗教の話が続き読み切れなかった。
一カ月半借り続け、本日読み上げた。
ダン・ブラウンのミステリー仕立ての、謎の探求にはまった。
翻訳者の越前敏弥さんの日本語も簡潔で上手だった。

最後に、男性が一週間後に泊まるホテルの名を女性に告げる。
女性はいたずらっぽく微笑む。「大胆な発言ね」(今日のタイトル)
300ページの本2冊を読んで、この感想はないだろうと言われるかもしれない。

私には、演歌で歌われる女性の恋心が理解できないことがある。
「殺していいですか」と切ない歌詞もある。
「どぼんしてもよい」と思う女性とつながってきた。
私がぼんくらで、多くの別れをした。
女性が身を任す。
これ以上のことはない。

いたずらっぽく微笑む。
男は、赤くなる。
ダ・ビンチ・コードのように、試練を乗り越え、互いに尊敬・信頼する。
ある男性の汗じみたシャツの匂いを香(かぐわ)しいと感じる。
男と女の出会いは、人それぞれで全員違う。

いたずらっぽく微笑む顔を、私は見たはずである。
充分応えて来たか。
未だに勉強中である。

2023年2月20日
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やらなきゃ、でも忙しい

2023-02-18 13:16:51 | よもやま話

今日のタイトルは、「やらなきゃ、でも忙しい」です。
辛いことであろうが、忘れないで、考え続けていたい。
アウシュビッツ収容所で見つかった、ゾンダーコマンダーが残したメモのことです。
言語の異なるユダヤ人を別々に組織し、ガス室送りのプロセスを細分化していた。
言語の壁を巧みに利用し、細分化することで罪の意識を薄くしていた。
忘れてはならない、考え続ける問題です。

草刈がなぜできないか。
耕作放棄地が、どうしてできるのか。
人口が減って、作る(耕作)必要がなくなった。
先祖代々の畑だからと言って、草を刈るだけでは面白くない。
やらなきゃと思うんだけど、別なことで忙しくなる。
そうして、時が経つ。
切ることも危険なほど雑木が高く太くなった。
隣りの畑も同様に草だらけになり、雑木が覆う。
耕作放棄地のことを共に忘れて、草刈など考えることをやめた。

草刈がなぜできるか。
先祖が残した畑を、一大決心で開墾した。
そして、やっとオリーブを植えた。
一度は草に負けてオリーブ(40本)を枯らした。
懲りずに、再び草を刈り幼木を植えていた。
オリーブ畑に机を置き、夫婦でお茶を飲むのが楽しいらしい。
隣地の耕作放棄地に伸びた雑木が壁となって江田島湾が見えない。
U-ターン組で、久しぶりの地域とは縁が薄い。
伐りたいけど、他人の土地だし、考えることさえしない。

私は草刈が好きです。
他人の畑だろうが、頼み込んで刈らせていただきます。
動機は、景観がもったいないと思ったからです。
切らして欲しいと相談した長老が、雑木切りの許可をもらってくれた。
6日間で、1.5反の雑木を伐った。
切った本数は、200本を超える。
10年物の木は、太いもので直径30cmはあった。
木の密度が低いところは、野ばらが茂りススキが生えていました。
難しいほど、楽しいものです。

わずかだが、景観を取り戻せた。
村人が動いた。
隣地の人が来て、草を刈り始めた。
さらなる隣地の木も伐ってと、持ち主に連絡し許可を取ってくれた。
話すきっかけもなかった人たちが、私達に差し入れをしてくれた。

雑木切りはこれで終わらない。
焼いても類焼しない広さが欲しかったのです。
1町歩くらいの畑が取り戻せました。
幹から切り外した枝を焼く。
幹は、数年に一度の鉄砲水で流されないよう、杭を打ちまとめる。
さらに一週間はかかるでしょう。
私達が切ってまとめた2週間で、村人の心のつかえは軽くなります。
きっと、草を刈るようになるでしょう。
野菜でなくても、花を植えるかもしれません。

やりたいことが出来るようになれば、忙しくてもやるものです。
私は、起爆剤(ブレイクスルー)になればよい。
昔からこうだった。
残ったものが、考える。

2023年2月18日

(あとがき)
切った木をどのように活用するんですか。
送った写真に、都会の友人が質問をする。
私は答えようがない。
木道にすると、出来もしないことを言ってみる。
さらに、木道にするには太さが足りないように思います。
と追加質問を受ける。
膨大な耕作放棄地が見えています。
これしきの面積の木を伐ったとて、鼻くそみたいなもんです。
たまにはよいこともある。
村人が思うだけで良い。
私自身に向ける強がりです。
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耕作放棄地で遊ぶ

2023-02-15 02:39:42 | よもやま話

絵のタイトルは、「石積み」です。
体力が続くか心配です。
筋肉がパンパンになっても、また行くかと元気が出て来ます。
家に籠って使う灯油代と40分走るガソリン代に差はない。

私達の年代になると、犬を飼うか、果樹を植えるか迷うことがあります。
いずれも、どちらが早いか。
先のことは分からない。
それは、若者とて同じこと。
迷うことはない。
飼って、植えましょう。
だって、したいのだから。


転げ虫 ひっくり返し 来た道に

今日のタイトルは、「耕作放棄地で遊ぶ」です。
耕作放棄地で生育していた木は、10年ものでした。
元は、田んぼでした。
大量の木材が出ました。
さて、この木をどうするか。

持ち主の奥さんが、「切ってくれてありがとう」と礼を言いに来られました。
夕方には、ご苦労様と巻きずしの差し入れ迄くれました。
何か植えますと言われました。
これがヒントです。
木がなくなったら、元通りの使い方をすると言われたのです。

これは、チャンスだと考えました。
大量の木材を活かす手はないかと考えた。
猪に崩された車道の端の土留めの杭に使う。
畑の中に木道を作り、周囲には除けのフェンスを作る。
それでも余ったら、休憩小屋を作る。
雨宿りが出来て、日陰になればよい。

案の定、宝が眠っていた。
耕作放棄地は、林業を営むためにある期間放置したと考える。
一定期間が過ぎたら、大量の木材で工作物を作り、畑で作物や花を育てる。
あけびも、野ばらもある。
鳥が食料とする木の実もある。
全部は切らないで、実をつける樹木は低くして残そうと思う。
散策路が出来たら、人が集まる。
人が集まれば、「素敵」を維持しようとする。

スーパー林道が田んぼの脇を通っている。
散歩する年寄りは多い。
景色の良い場所で、しばし景色を見て休憩をする。
湧き水が掘り当てられれば、さらに良い。
井戸があるから、きっとある。

耕作放棄地は、癒しどころ(遊び場)に変わる可能性がある。
熊野古道は、夫婦が20年近く開いてできた。
今や往来する人は多い。
面白くなってきた。

2023年2月15日
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