酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

島ある記 Ⅱ

2013-07-17 | 旅行
島ある記Ⅰでは、島の魅力は田舎情緒だと書いたが、何にも代え難い魅力はなんといってもそこが海であるということ。


向こうに見えるは天売島。このエリアは「天売焼尻」と呼ばれ二つの島がいっそう大きな魅力を醸成する。

海猫のコロニーは天売島の「赤岩」が有名だが(近年は大自然の神秘を語っていた岩も随分と波に浸食され原型をとどめていないが)、焼尻にも。




ちょうど雛が孵化する頃とのことで、鳥たちは外敵(カラスなど)を威嚇しているのか、けたたましく鳴いていた。


陸猫もいる(笑)

港をぶらぶらしていたら、ぴいぴいと聞き慣れない声。海猫でもカラスでもセキレイでも鶯でもキビタキでもない(島は野鳥がいっぱいなのだ)。


望遠で探してみると、いた! 何かのヒナ。

ともかくは、子やヒナが育つのは良いことだ。
良い島なのだと思うのだった。


つづく (あと1篇あります)

島ある記 Ⅰ

2013-07-17 | 旅行
離島の魅力は、美味しいものだけではない。


観光というお気楽な視線で見せてもらうなら、ノスタルジックな田舎風景。

ぶらぶらと島を散策すると


あちこちに紫陽花がいっぱいだ。もう数日あとに訪ねたら見頃だったと思う。
焼尻島は、海はもちろん牧歌的風景が売りなのだが、紫陽花の島というのも悪くないと思う。


寂しいことに島内は空家が目立つ。


また漁船が打ち捨てられていたりと、写真のモチーフには事欠かないが、現実問題としては寂しい限り。

でも、ここは心地いい。


流れる空気が自然体というか、過度、華美な観光PRもなく過ごしやすい。


一昨年だったか、テレビで放映された映画「幸せの黄色いハンカチ」のリメイク版ドラマのロケ地がここ。とはいえ、こうした看板は島の原風景を逸脱していると憂うのは自分だけか。これはちょっと残念な気が(笑)。

つづく

旅情ラーメン。

2013-07-17 | 旨かった話
前記事、島旅行からの帰り道。
ランチに立ち寄った小平町の食堂にて。二日経っても印象深い美味しさがある。

おすすめメニューと思しきラインナップに「身欠きニシン」というキーワード。それの丼やラーメンがあった。
そう、小平町は明治の頃よりニシン漁で栄えた町。資源枯渇となってしまい随分と寂しい現在であるが、当時を感じさせる鰊番屋(東北から出稼ぎに来た季節雇用の漁師・やん衆が寝泊まりする施設)が町の歴史遺産として公開されている。
すなわちニシンは歴とした町のグルメなのだ。

ニシン蕎麦というのは知っているが、ニシンラーメンというのは初めてだ。


その名の通りである。普通ならチャーシューが乗っているのが身欠きニシンに取って代わった。

身欠きニシンがホコホコと美味しい。そしてそれが出汁となって、塩味のスープに少しずつ溶け出しているようで、オツユを味わうごとに風味が増し旨い。
旅の締めくくりに、良いラーメンであった。


締めくくりというなら、話にはまだ先がある。
旭川に着くと、時間はまだ夕方。帰宅するにはまだ早いと居酒屋で「安着祝い」開催。

メニューを見つめ、とっさに決まったもの。


サラダ。強いて言うなら野菜の物が食べたい。


ササミ唐揚げ。

いずれも、いつもの定番。たった一晩旭川を離れただけで恋しくなったか、そんなものを頼む自分らなのだった。

加えて自分。毎日のお勤めは食物繊維。


メカブの酢の物を。
日本酒なんぞをちびりとやり、次第に平常心を取り戻していくのだった。