『春一番 吹くには吹けど 雨模様』
(はるいちばん ふくにはふけど あめもよう)
『春一番 黄砂まみれに 泥まみれ』
(はるいちばん こうさまみれに どろまみれ)
『不義理をば 使い果たして 春の風邪』
(ふぎりをば つかいはたして はるのかぜ)
『春の雨 車の飛沫 絶え間なく』
(はるのあめ くるまのしぶき たえまなく)
『陽沈む国 旱に啼きて 黄砂降る』
(ひしずむくに ひでりになきて こうさふる)
『老い知らぬ 頭ばかりや 春の宵』
(おいしらぬ あたまばかりや はるのよい)
『盆梅や 自慢の鼻の 見え隠れ』
(ぼんばいや じまんのはなの みえかくれ)
『梅咲いて 梅酒確かむ 嫁ひとり』
(うめさいて うめしゅたしかむ よめひとり)
『義母よりの チョコ届きて 春めけり』
(ははよりの ちょことどきて はるめけり)
『春霞 時の流れて 黄昏て』
(はるがすみ ときのながれて たそがれて)
『生きている 証拠の鼾 冴え返る』
(いきている しょうこのいびき さえかえる)
『春一番 太平洋の 香りして』
(はるいちばん たいへいようの かおりして)