駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

ロック・ドラムについて考える ②

2022年03月08日 | ブログでレッスン
3月8日(火)本日のJOG=45分
ロック・ドラムについて考える。の続きであります。
サイモン・カークのドラミングについて考察しております。大きな重たいノリについて、たいへん参考となる映像があるので見ていただきたい。

BAD COMPANY 2009年のHARD ROCK LIVEから「Shooting Star」



デビューしたばかりの頃のドラミングから約40年が経って、熟練のドラミングを見せるサイモン・カーク。とはいえ、大きく腕を振り上げるスタイルは健在。
このゆったりした重いリズムがサイモンの真骨頂。盛り上がるサビでは一切突っ込むことなくなお一層ゆったりとシンバルを決めて、バンドも観客もその大きなうねりに身を委ねています。
こんなドラムを叩ける人はそうそういないと思う。本当に見ていて気持がいい。何度見ても鳥肌が立つほどだ。

比較して見てみよう。こちらも名ドラマーの演奏だ。
ポール・ロジャースが亡きフレディ・マーキュリーの代わりにクイーンに参加していた、2005年のライブ映像。ドラムはご存知ロジャー・テイラー。『リターン・オブ・ザ・チャンピオンズ・ツアー』からの「Shooting Star」。

Queen + Paul Rodgers Performs Bad Company's "Shooting Star" Live



ロジャーのドラムは実にタイトでジャストにキープしている。スネアのバックビートも心地よくグルーヴしている。でもサイモンカークと全然違うノリだということがよくお分りなると思う。
どちらが良いとか悪いとかではなく、あえて言えばどちらが好きかぐらいの話で、どちらも個性があって違うノリだなということなのです。ドラムは、人間が叩く以上はその人の個性が出て、その人のノリになるという事なのだ。

昨日も書いたけれど、現代はどちらかと言えばジャストで音量を上げない奏法が好まれる。ロックであれポップスであれ、大音量は嫌われるのだ。
初期のサイモン・カーク的なドラミングは嫌われる。確かに狭い場所であれをやれば、ギタリストは自分のギターが聞こえないし、ボーカルもモニターが聞こえない。ベーシストはアンプをマックスにして音がかたまりになってわけがわからない混沌に陥る。
でも、広い会場での後期のサイモン的プレイならばどうだ。見た目もかっこいいし、絶対に盛り上がるのではないか。憧れちゃうなあ。

ところで、オレはここ10年間リンゴ・スターを徹底的に研究しているので、どちらでもなくて、実はリンゴのノリなのでした。。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする