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これまでは自動車で巡っていたのですが、如何せん土地勘がいまいちということと駐車の問題があり今回は巡回バスを使うことにして、まずはJRで高月駅に向かう。
高月駅はローカルな駅かと思いきや、駅を降りる人が異様に多く、駅前のツアーパスの販売所は大勢の人でごった返していて、始発のバスはあっという間に満員で乗れない人が続出。
当方は座席を確保出来ましたので、今回は訪れたことのない観音堂を回れる限り回ってみることにした。
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最初に訪れた観音堂は木之本町田部にある「長亀山 西光寺」。
田部は訪れたことのない集落だったが、寺院は山麓にひっそりと建てられており、集落を歩くとキンモクセイの香りが漂い、日差しも良いのでとても気持ちが良い。
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山裾に杉の大木が何本も植えられ、世話方も2人だけでしたので実に静かな寺院です。
こういう山裾の小さな寺院へ参拝すると、なぜかとても心が落ち着くというか穏やかな気持ちとなる。
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本堂には御詠歌の扁額がかけられており、造りも立派なものとなっている。
この辺りは己高山が近くにあり、己高山仏教圏に属しており、天台密教の影響も強く、祀られている十一面観音立像・不動明王・毘沙門天には最澄が刻んだものとの伝承があります。
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須弥壇にある厨子は豪奢なものではないが、しっかりとした造りのものに見える。
残念ながら「十一面観音立像」は姿がよく見えなかったものの、念持仏カードで見ると、古色の仏像でふくよかなお顔をされており、衣文の彫りも深く美しい仏像だと思います。
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須弥壇の横にケースに入った「阿弥陀如来立像」が祀られてあり、顔の角度が独特の角度になっていて、関心を引く仏像でした。
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湖北の寺院を幾つか巡るとよく見かけるのが、一角に集められた石仏地蔵や石塔でしょうか。
別の寺院の世話方に聞いてみると“かつてあちこちの田圃道に祀られていた地蔵(道祖神)が農地改革で置場がなくなって集められている。”とのことです。
地域によっては集められたお地蔵さんの前で「地蔵盆」が行われることがあるそうです。
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西光寺では観音堂とは別に「薬師堂」が建てられています。
近年になってからの建立かと思われますが、新たに御堂や仏像を造る集落の方々の信仰の厚さが伺われます。
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堂の入口には「金剛力士像」が2躰。
須弥壇の厨子には「薬師如来坐像」と厨子の横に「日光・月光菩薩」が祀られている。
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一二神将も厨子の左右に6躰づつ祀られて薬師如来を守護しています。
念持仏カードに恵心僧都の作と伝わる「薬師瑠璃光如来」があると書かれていますが、その薬師さんとはおそらく別の仏像のことなのでしょう。
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巡回バスの到着を待つ間に集落内を少し歩いてみると、ちょっと怖い看板が...。
静かで落ち着いた集落なのですけど、熊はご遠慮願いたいですね。
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巡回バスが入ってきたが、ガイドさんから“満員なので乗れないかもしれません。”と事前に忠告される。
しかし、思いの他多くの方が西光寺で降りられましたので、無事次の観音堂へと向かう。
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