高月町から湖周道路を通って片山トンネルを抜けると、高月町では唯一琵琶湖に面している片山の集落に出ます。
ここまで来ると野鳥の楽園である湖北野鳥センターやオオワシの飛来する山本山がすぐ近くになり、別の意味でも親しんでいる地域になります。
片山は小松山の麓にある集落で農地はあまり見られず、かつては林業や漁業が生活の糧であったのかと思われます。
「片山観音堂」も神仏習合の観音堂であり、「片山神社」は平安時代の1183年には木曽義仲を撃とうとした平氏の軍勢が通ったとの記録がありますから、湖上ルートで片山港を経由したのかもしれません。
現在の片山は道路やトンネルが出来て、行き来が容易になっていますが、かつて小学生が通学する際には山を越えて通ったとも言われています。
市町村合併前の区分でいえば、片山は高月町に属するよりも湖北町に属した方が利便性がよさそうなものですが、片山を高月に含めておきたい事情があったのでしょう。
巨石2つを外門代わりにしたような入口の奥に片山神社の鳥居があり、境内に進みます。
今回参拝した寺院(神社)の中では片山神社だけが急な石段登りがあり、片山がその名の通り、山と琵琶湖の狭間の集落だということが実感出来ます。
石段の中間地点辺りから横に入ったところに観音堂はありますが、まずは本殿への参拝から始めます。
かなり勾配が強いのでゆっくりと登りましたが、久しぶりの石段に少々息が切れる。
上部は広がっているのかと思っていたがすぐ正面が拝殿になっており、参拝は段上のスペースで行うことになる。
振り返れば鳥居越しに琵琶湖が一望出来る絶景が広がり、関東などから初めて湖北を訪れて琵琶湖を見た人などはここからの景色に圧倒されたことでしょう。
石段を中間地点まで降りて横へ出た場所に観音堂はあります。
琵琶湖に向かって建っている観音堂には外回りを覆うようにもう一つの建物がカバーしている。
湖北地方は雪の多いところですから、こうしておかないと御堂がすぐに傷んでしまうのかと思います。
厨子の中にはこちらも琵琶湖を見下ろすように向かい合う「十一面観音立像」が祀られている。
十一面観音は、高台から舟の安全を守る観音様として信仰され、かつて津波が村を襲った時、村人の祈り応じて観音様が現れ、津波を押し戻して村を救ったとの伝承があります。
琵琶湖に津波があるのか?と疑問に思う部分もありますが、滋賀県の試算によると“長浜市沿岸に3メートルの津波が達する”との可能性を示唆しています。
観音堂の前から十一面観音様と同じ視野で見た琵琶湖。
目の前には片山港、左奥の尾上港の先には竹生島。右には葛籠尾崎がせり出している。
琵琶湖を挟んでかなり離れているが、葛籠尾崎は片山の飛び地。
片山神社の鳥居の横には真宗寺院(行善寺)が本堂を構えている。
湖北独特の信仰スタイルである神社・観音堂・真宗寺院の3つがこの一角に集まっています。
観音堂を巡って観音様に出会い、美しい琵琶湖の風景を眺める。
作家・井上靖が湖北の観音様に魅せられた気持ちが分かりますね。
『星と祭』復刊本と『星と祭』復刊プロジェクト公式ガイドブック
ここまで来ると野鳥の楽園である湖北野鳥センターやオオワシの飛来する山本山がすぐ近くになり、別の意味でも親しんでいる地域になります。
片山は小松山の麓にある集落で農地はあまり見られず、かつては林業や漁業が生活の糧であったのかと思われます。
「片山観音堂」も神仏習合の観音堂であり、「片山神社」は平安時代の1183年には木曽義仲を撃とうとした平氏の軍勢が通ったとの記録がありますから、湖上ルートで片山港を経由したのかもしれません。
現在の片山は道路やトンネルが出来て、行き来が容易になっていますが、かつて小学生が通学する際には山を越えて通ったとも言われています。
市町村合併前の区分でいえば、片山は高月町に属するよりも湖北町に属した方が利便性がよさそうなものですが、片山を高月に含めておきたい事情があったのでしょう。
巨石2つを外門代わりにしたような入口の奥に片山神社の鳥居があり、境内に進みます。
今回参拝した寺院(神社)の中では片山神社だけが急な石段登りがあり、片山がその名の通り、山と琵琶湖の狭間の集落だということが実感出来ます。
石段の中間地点辺りから横に入ったところに観音堂はありますが、まずは本殿への参拝から始めます。
かなり勾配が強いのでゆっくりと登りましたが、久しぶりの石段に少々息が切れる。
上部は広がっているのかと思っていたがすぐ正面が拝殿になっており、参拝は段上のスペースで行うことになる。
振り返れば鳥居越しに琵琶湖が一望出来る絶景が広がり、関東などから初めて湖北を訪れて琵琶湖を見た人などはここからの景色に圧倒されたことでしょう。
石段を中間地点まで降りて横へ出た場所に観音堂はあります。
琵琶湖に向かって建っている観音堂には外回りを覆うようにもう一つの建物がカバーしている。
湖北地方は雪の多いところですから、こうしておかないと御堂がすぐに傷んでしまうのかと思います。
厨子の中にはこちらも琵琶湖を見下ろすように向かい合う「十一面観音立像」が祀られている。
十一面観音は、高台から舟の安全を守る観音様として信仰され、かつて津波が村を襲った時、村人の祈り応じて観音様が現れ、津波を押し戻して村を救ったとの伝承があります。
琵琶湖に津波があるのか?と疑問に思う部分もありますが、滋賀県の試算によると“長浜市沿岸に3メートルの津波が達する”との可能性を示唆しています。
観音堂の前から十一面観音様と同じ視野で見た琵琶湖。
目の前には片山港、左奥の尾上港の先には竹生島。右には葛籠尾崎がせり出している。
琵琶湖を挟んでかなり離れているが、葛籠尾崎は片山の飛び地。
片山神社の鳥居の横には真宗寺院(行善寺)が本堂を構えている。
湖北独特の信仰スタイルである神社・観音堂・真宗寺院の3つがこの一角に集まっています。
観音堂を巡って観音様に出会い、美しい琵琶湖の風景を眺める。
作家・井上靖が湖北の観音様に魅せられた気持ちが分かりますね。
『星と祭』復刊本と『星と祭』復刊プロジェクト公式ガイドブック