大垣市の 親切ていねいな ふすまと内装工事のお店 【創業80余年 林文香堂】 三代目店主の前向きな日記 

明るく朗らかに、人に親切に、素直に、謙虚に、感謝して の五つの基本を胸に、日々の小さなよろこびを綴ります。

京都宇多野ユースホステルの旅(2)

2017年03月29日 | 健民少年団
参加者10人が京都駅でバラバラになった。
中高生5人。指導者5人。

自分もここからは単独行動。
駅ビル内でまずはゆっくりコーヒーを飲んで。

東本願寺へ参って、本堂で10時からの読経に浸る。
瞑想を試みた。自分用にお数珠を買った。

市バスに乗った。目指すはJR花園駅前。丸太町妙心寺ともいう。

そう、サラリーマン2年生・3年生のとき、
私はS社の営業三課京都滋賀担当のひとりとして花園駅前の
「ビジネスホテル みその」を拠点として一週間単位の出張生活をしていた。

「みその」は随分前に6階建てマンションに建て替わっている。それは知っていた。

当時の夕食はいつも「みその」の近くのうどん屋か王将かココイチだった。
いちばん足しげく通ったのはうどん屋「吉備」で、ここの大将とおかみさんに
電撃訪問でお会いするのが京都初日の主目的だった。



11時半ごろ。
ガラガラガラ 「こんにちわ~ 29年ぶりです~」
きょとんとする大将・・


・・なつかしいカウンター席に座り、そこから約2時間、
食べて飲んで、たくさんたくさん話をして、ゆっくりさせていただいた。

「手打うどん 吉備」も今年でオープン30周年。大将も70歳になるそうで。

残念だったのは、ずっと二人三脚でやってみえたはずの奥様と数年前離婚されたこと。

「まあ、人生いろいろありますわな」と大将は笑って言い、私は話題を変えた。

締めは「あんかけタヌキ」にした。「冷やしタヌキできますか?」と訊いたら、
「何ですのん、それ? 京都にはそんなんありまへんで。」との返答。
ちょっとびっくり。しばらくタヌキ談義に花が咲いた。



「また日曜以外で京都に来たら寄ります」。

長年の目的を、その日、達成した。

四半世紀以上ぶりの再会。

それは懐かしく、若いころの記憶を呼び起こし、その人との会話に時間を忘れる。

それはまた明日からの元気の源となる。

人は日々、新しい人との出会いを重ねていく。

それは進歩とか成長とか発展とか、未来への可能性を秘めている。

しかしすでに記憶・思い出となった懐かしい人との再会は、動かない過去をふたたび輝かせる。

その人にとっての宝ものがまた輝きはじめる。

ノスタルジー。たまにはそれもいいではないか。

宝ものは長い間、箱にしまいっぱなしでいては輝くことすらできない。

たまに取り出して、ながめて、うっとりして、にっこりして、

また箱に大切にしまえばいい。

その人にとっての宝ものは、その人だけのものだから。



コメント
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