超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

光の国へ入国

2014-08-15 08:45:21 | ホビー
今年レジャー化を企てた「ドック健診」、私はほぼ勤続年数、息子甘辛は年の数だけ訪れた「ウルトラマンフェスティバル」は「これ抜きには夏を語れない」行事となっている。甘辛は選手権予選を控え部活に余念がなく、たまにOFFとなっても友達とどこかに遊びに出かける夏休みだが、ウルフェスだけは何があっても行くつもりらしい。熱中症の事故を避けるためか、練習が夕方の4時開始と変更になったので開館と同時に入り、そのまま部活に行くこととなった。「あなたは年中行事みたいなものだから、甘辛が行けなかったらつきあったげるよ」結婚当時のように妻が助け舟を出してくれたが、当分はまだ息子と行くことになりそうだ。毎年、色々な趣向で開催されるイベントだが、今年は「光の国へ入国する」のをコンセプトとしているらしい。

向かいの喫茶店はウルトラシリーズをコンセプトとしたメニューを披露していた。川崎駅近くにできた「怪獣酒場」が円谷ファンなら垂涎ものの怪獣やウルトラ戦士のメニューに類似するもののようだ。最も魅力的なのがツインテールフライ・・・東京に現れたツインテールという個性的な怪獣は実は後から登場するグドンの常食であり、その肉はエビに似ているとされている。このメニューはその店では写真のみだったが、他にタッコングたこ焼き、ガヴァドン餃子などは新メニューとして提供されている。一度試してみたいのは山々だが、版権がかかっているのがむやみに高く、結局ただのたこ焼きや餃子と分かるとがっかりしてしまうので、ツインテールフライは家でそっくりのものを作ってみることにした。

  

入口を入るといきなり「光の国ウルトラ放送局M78」というスタジオが目に入る。日によってはゲストや女子アナが出演するらしいのだが、普段はスパークドールズという最新のウルトラマンシリーズの怪獣漫才に登場するソフビがDJをやっている。テレビ番組では本編と予告編の「ちょいの間」に現れ、あまり有名でもない怪獣たちがマニア しか分からないネタで面白おかしく盛り上がる。TVKで深夜放送のウルトラゾーンと違い子供向けの夕方に放映されているがこの劇場の怪獣トークについて来れるのは町内では私と甘辛くらいのものだろう。円谷プロのすごいのは小さな子供が主役のウルフェスでもマニアな会話には容赦しないところである。我々だけが早口のDJに聞き入って大笑いしている状態だ。

  

ウルトラ放送局を過ぎるとお馴染みの怪獣、宇宙人、ウルトラ戦士のお出迎えだが、今年目を引いたのだが「ウルトラゾーン」でも多数登場した「ウルトラQ」のM1号である。昨年の年末お笑い番組では「ダウンタウン」の浜ちゃんのそっくり人形として現れ、なんとAKB48のヘビーローテーションを踊ってみせたのだ。(確かによく見ると似ているな)
そしてウルトラシリーズに登場したたくさんのウルトラアイテムの陳列だ。ちなみにこのTシャツはもうどこにも売ってはいないレアなウルトラTシャツの夏版である。冬版はウルトラマンの横に三面怪人ダダが登場する。陳列棚の最上段は私の愛して止まないウルトラセブンが帰マンに贈った「ウルトラブレスレット」の変形「ウルトラランス」でヤドカリン退治に使用した。ベムスターを倒した時の原型は3段目にある。これとよく似たのが隣にあるウルトラの父からセブンの息子「ウルトラマンゼロ」にプレゼントした「ウルトラゼロブレスレット」でやはり変形して「ウルトラゼロランス」となる。ウルトラアレイ、ウルトラコンバーター・・・私はこういうアイテムに目がないが、全部説明しているとキリがないのでまた別の機会にする。

      

その隣に「ウルトラの国にあったらいいな」と思うモノを書いて投函するコーナーがあった。私は色々と考えたあげくさっき入口で見たメニューを思い出し、「ツインテールの活造り」と書いておいた。隣の甘辛は何を書いているのか見るとなんと「メイド喫茶」!行ったことはないようだが、サンシャイン通りを歩くといつも看板を持って立っているメイドの印象がこびりついていたようだ。さらに進むと小さな部屋が「光の国の学校」になっていた。国語としてウルトラ語の読み方が面白かった。実は私はウルトラ戦士が使用する「ウルトラサイン」の読み方は独自の研究で概ね解読したのである。たぶんウルトラ語も同じ要領で読み書きできると思うのだが、なんと言ってもPCのユーザ辞書に文字そのものがないからここで紹介しようがない・・・

  

ウルトラトレインは「ナース列車」からレールタイプでない乗り物に変わっており、その奥に「ウルトラ縁日」やクラフトコーナーなどが併設されていたが、さすがにもう何回も遊んでおり、年齢的にも卒業していた。幼い頃に熊本の「ウルトラマンランド」などで大好きだった人形劇「ウルトラP」も歴代のシーンがVTR放映されていた。本編では実に極悪な侵略を行う宇宙人や怪獣たちも親しみのあるぬいぐるみ人形にしてしまうところも円谷プロのすごいところだと思う。ベムスターなんて一度帰マンを倒したことがあるのに、ぬいぐるみになると「ポケモン」に出てきてもおかしくないくらい、可愛らしい表情になる。

  

向かいにずらりと並んだガチャポンを眺めながら甘辛が「ぎゃーはっは。父ちゃん、ツインテールフライがガチャポンになってんぞ。やろうぜ!」ほんとだー。我々はこういう場面で躊躇することがない。1回200円のガチャポンを次々と回したが一番欲しかったツインテールフライはGETできなかった。「ノーバ」がダブったところで一旦頭を冷やすことにした。「レシピも乗ってんぞ、こりゃ面白えや!」甘辛はカプセルに入っている小さな説明書きを読みながら笑った。(よくこんな細かいところに気が付くなー)
しかしどうもこの「3分!簡単!ウルトラクッキングスイング」が今回の一番の掘り出しアイテムだったようだ。説明書きの裏に書かれたレシピはこんな感じ・・・・

03 タッコング焼き「M78星雲のソウルフード!マヨネーズをかけてもGOOD」 調理者:ウルトラマンジャック
材料:タッコング(オイルをよく拭いたもの)1杯、薄力粉、水、卵適量、ソース、青のりお好み
1. 大き目のボウルに薄力粉を入れよく混ぜ、水、溶き卵を適量に入れる
2. たこ屋き器に油を引いて温まったら(1)を入れる
3. (2)が9万度以上に温まったらタッコングを入れて竹串でぐるっと回してよく生地をからめる
4. 表面がかりっとしてきたら、ソースと青のりをかけて出来上がり
  
04 ノーバさんウインナー「お子様のお弁当にぴったり!」 調理者:ウルトラマンレオ
材料:ノーバ1体
1. 肩に乗られて取り憑かれないように注意しながら、ノーバに切れ込みを8つ入れる
2. マントがたこのあしのようにくるりんとなるまでよく焼く
  
06 ウルトラマンコーヒー「ウルトラの母の愛情たっぷりコーヒー」 調理者:ウルトラの母
材料:母なる愛
光の国にある病院「ウルトラクリニック78」で飲めると噂のホットコーヒー。ウルトラの母が淹れるコーヒーは父やタロウはもちろん、宇宙警備隊の隊員たちも大のお気に入り。そのコーヒーを目当てにクリニックに訪れる者もいるほどである。
  
ちなみに説明書の最後にはこんな注意事項が。。。「本商品は食べられません。レシピはM78星雲人のためのものです、地球人には作れませんのでご了承ください」

ふれあいステージでは小さな子供たちを集めてウルトラ戦士がゲームをしたり一緒に踊ったりする。横にはカフェのような店があり、ちょっとしたスペースでブレイクすることができる。昨年まではウルトラヒーローとマーベラスアイスクリームのコラボだったが、今年はどうもクレープ屋とのコラボになったようだ。ゼロのクレープにかぶりつきながら、ぼちぼち子供が集まってきたステージをぼーっと眺めていたが、本物のウルトラPの人形窓からちらちらタコの足のようなものがのぞいているのが見えた。今は時間ではないから係の人の(退屈しのぎ?)いたずらだろう。問題は何が隙間から見えたかである。

    

「ありゃー、『ガイロス』だわな」私も甘辛もほぼ同時に考え付いた。小学生までの子供が知っているとはとても思えない超がつくほどのマイナーな怪獣だ。セブンの「ノンマルトの使者」編に登場した怪獣で、M78星人は地球人のことを「ノンマルト」と呼んでおり地球の先住人ということらしいのだ。今の地球人はノンマルトを海底に追いやり、さらに人類は海底開発を進めて彼らの生活圏を奪おうとしたので海で死んだ少年の姿を借りて警告するとともに、やむなく反撃に転じる物語である。セブンはガイロスを倒し、ノンマルトはどこ知れず姿を消すがどうも「これでよかったのか?!」とやりきれなさ感を残す物語である。ウルトラセブンにはこういう物語がたまに登場する。あの誰も知らないようなマイナー怪獣をのぞかせるとは粋なことを考えるスタッフだ。

一通りのプログラムを見るとちょうどライブステージの時間となった。年々話が充実してくるライブステージは当初は時間になると集合する自由席スタイルだったのだが、絶大な人気を誇り開演のずいぶん前から席どりの列が並び始めたので、全席指定となり入場の際に指定券を同時に発行してもらうスタイルになった。さらに今回からは最前列から10列目くらいは「前売り専用」の有料席となり、日によってはあっという間に売り切れる状況となった。ウルフェスと正月の「全員集合」はウルトラ戦士や今昔の怪獣を惜しげもなく登場させ、ストーリーやセットも素晴らしく充実しているから、人気が高まるのも無理はない。

演出もかなり凝っていて、約30分のステージで何度も「鳥肌」ものの感動がある。ウルトラ戦士登場のシーンを見逃すまいとステージに向けてじーっと目を凝らしているといきなり真後ろにウルトラ兄弟が揃って立っていたりするのである。そして他愛もない話だが、毎度のことながら最も感動に震えるのは絶対絶命のピンチからウルトラ戦士が会場からの「がんばれー!」の声でエネルギーを吸収し復活するところである。これだけはどんな話でも変わらない。「応援する者の心理」にも通ずるが子供の純粋な声援とは何とすごい力を持っていることか。さすがに私も甘辛も大声を張り上げることはないが、場内にこだまする大声援にはいつもウルトラ戦士と同様自分たちにも不思議な力をもらっているような気がしている。

  

大満足のうちに我々はウルトラライブステージを後にした。今回一番の掘り出し物は「ウルトラクッキング」のガチャポンだと思うが、ウルトラデパートではその他に桜ポインター号用のステッカー、ウルトラエコバッグ、ウルトラタオルなどである。一時はビアジョッキの大人買いなどしてしまい持って帰るのに悲惨な思いをしたこともあったが、最近はホントに欲しいアイテムは通販で買うことにしているので、ちょっと目についた小物ばかりである。Tシャツも魅力的な新作が多かったが、もったいないくて着ることは少なく箪笥が溢れるばかりで、妻がいい顔をしないのでよっぽど気に入ったもの以外は勇気をもってスルーしている。ウルトラの国の魅力ある酒をしきりに勧められたが、ちょっと甘そうな感じがしたので今回は取りやめ。。。甘辛は高校生にもなって「コンプリートするのが大事なのだ」と昨年は最新のウルトラ変身アイテムを購入していた が、今年は珍しく何も買わなかった。来年はいよいよ妻に付き合ってもらうことになるかもしれないなー。

        


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