超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

あのピッチに立つ時Ⅱ

2009-07-27 22:10:43 | 少年サッカー
7月末の金土日は神奈川県選抜少年サッカー大会だった。
今年の4月ラッキーにも選ばれた息子甘辛含め県内の各市町代表22名はこの大会を目指して練習してきたという。
選抜チームだから普段プレーをともにするチームメイトとは違うが、「選抜」されるだけあって恐ろしくレベルが高く、いつもとは違った緊張感があるらしい。

会場は横浜みなとみらいのマリノスタウン。県の中央大会など重要なゲームが行われる憧れのピッチだ。(写真はいかにもイケてないが後ろがみなとみらい地区、ドコモメディアタワーの後ろがランドマークタワーなんだが写っていない。。。)
今のチームに移ってきたときに、「このユニフォームを着てマリノスタウンに来ようぜ」と言っていたのはつい2年前だ。
まさか現所属チームで来る前に藤沢選抜のユニフォームを着てこのピッチに立つことになろうとは我々どころか本人も予想しなかったろう。

この選抜チームが発足してすぐに、あの日産スタジアムで横浜選抜とJリーグの前座試合を行った。
日本代表も闘った夢のピッチでスクリーンに何度もそのプレーを映し出されたのもあの時だ。
今日はオーロラビジョンがない代わりに、県内の市町代表選抜がずらりと並んだ圧巻のグランドだ。となりの天然芝グラウンドではマリノストップチームが練習を行っていた。
日本代表の中澤選手もいたぞ。ここでFCバルセロナのカカ選手も練習してたんだよな。

大会は8ブロックで行われ、1ブロック3チームのリーグ戦で1位チームしか翌日の決勝トーナメントに進めない。
ベスト8になると翌日決勝トーナメントが行われ、勝てばさらに翌日に準決勝と決勝、負けると別ブロックの負けチームと親善試合を行う。
どのチームも市町を代表する選抜だ。特に我がブロックは粒揃いの小田原選抜と前回優勝して今回2チーム出場となった超強豪の川崎選抜だ。

1位にならないと翌日はないからな。珍しく悪天候となり苦しい戦いが予想された。
どの選抜も22人いるので、均等の戦力の2チームを作り前後半で交代するのが慣習らしい。
息子甘辛は先発組だ。正直このメンバーにいるのが不思議なくらいで、ポジションはキーパーのまん前、即ちフィールダーでは一番後ろだ。

注目の第1戦目、速いプレッシャーで運動量の多い小田原選抜相手に苦戦しながらも終了間際快速フォワードN也選手が左から抉ったセンタリングを相手ディフェンスがオウンゴールで辛勝。。。
やはり簡単には勝たせてくれない。問題は次の川崎北選抜だ。。。
ところが、甘辛が吹かせたのか暴風雨の中で前半組は意外にもというかちゃっかりというか、何と先取点をとって折り返した。

このあたりから、私達藤沢選抜の応援団が盛上ってきた。ちょうど後ろの天然芝で練習している中澤選手達も思わず振り返るほどの騒ぎ方だ。
普段は相手チーム側だから挨拶くらいしかしないのに、●●FCの何とかクンのママとか言って結局全部仲間になってしまう。
浦和レッズと名古屋グランパスのサポーターが日本代表の予選を応援するようなもんだ(そんなレベルじゃないが、私達はそう感じた)

いつもの自分のチームを応援するのと違い、不思議な気分と強い連帯感を感じた。
そして問題の川崎選抜戦、後半組は1点返されながらもさらに得点してなんと勝利!
1位抜けのベスト8しか進めない翌日に進撃を開始した。

翌日も同じくマリノスタウン、準々決勝は勝てばさらに日曜日にコカコーラグランド、負けたら隣りブロック負けチームと親善試合だ。
神奈川ベスト8にいるのは、横浜西、川崎南、伊勢原、相模原、大和、横須賀、足柄南そして我が藤沢各選抜だ。
我が選抜は足柄南が相手だ。これまであまり聞かなかったが予選リーグを大量点で楽々突破してきた強豪らしい。

我々の試合の前に横浜西とマリノス追浜の主力を擁する横須賀が壮絶な試合を行っていた。
よかったあ、こんなすげえチームと当たんなくて。。。みんなそう思っていたが、次の試合もし勝つと翌日の準決勝はどちらかの勝者だ。
試合は終了間際、J1マリノス予備軍団を擁する横須賀が一瞬のツキをついて得点、優勝候補の横浜勢は姿を消した。

さて、注目の南足柄戦だが正直ブロック内チームがそれほど強くなかったのか終始攻めっぱなしだった。
前半、怒涛の攻撃にも得点はできず後半に期待する。「一点取りゃイケるよね」という一点がどうしても取れない。。。応援団にもストレスが溜まり始める。
サッカーにはよくあるやばい流れだ。押しに押していながらちょっとしたミスで失点しそのまま負けとか・・・

結局後半も得点できず、なーんとPK合戦。。。負けると先ほど負けた横浜西選抜との親善試合が待っている。
緊張の中、PK戦が始まった。プロのジュニアユースからも声がかかる選手がいるのだ。メンバの5人目まで次々とみんな綺麗に決めていく。

「よーし」甘辛と同じ前半組で父母ともに仲良しになったS也選手のパパが両手を前に出してひらひらさせ始めた。
Jリーグのサポーターがやる「呪い」のポーズだ。
同じスポーツ選手だった私にはあまり感心できなかったが、この時ばかりは悪魔に魂を売り渡したつもりで、両手を伸ばして「外してくれ」と思念波を送った。

そしたら、な、なーんと6人目の相手選手はゴール枠上に大きく外してしまいうずくまってしまった。
他人の失敗を願ってはいけないが、チャンスがきたのも事実だ。神様女神さまごめんなさい!もうしません。。。
次の我が方を見事に決めて勝利。。。ベンチも応援席も歓喜の中、さらに昨日の準決勝に進んだ。

3日目まで残れるのは4チームしかない。優勝候補筆頭の川崎南、横須賀、大和、藤沢だ。
場所は変わって海老名のコカ・コーラ総合運動場だ。明らかにマリノスタウンのほうがピッチは素晴らしいのだが、スポンサーだから仕方がない。。。
「もしかしてコーラ飲み放題?!」なーんて期待もあったが甘かった。

我が藤沢選抜は準決勝第一試合だったが、とにかくめまいがするほど暑い日だった。日陰が全く無い。。。
建物のひさしのわずかな影から覗き込むように観戦してる人もいる。

「これじゃあ、『星明子』状態よねえ・・・目の幅涙が基本よね」S也ママが言うと

「そう・・・?私達は『家政婦は見た」なんだけど・・・」

ようは何かの影からこっそり覗き見るというポーズなのだ。微妙に年代が違う親もいる。。。
それでも試合が始まると完全なひなたで絶叫が始まった。相手は全国大会常連の横浜Fマリノス追浜プライマリーのメンバを多く擁する横須賀選抜だ。
先発組の甘辛のチームも後半組もびっくりするほど頑張った。終了間際もう少しで決勝点というところまで追い詰めたが、惜しくも0-0で終了。PK戦で負けちゃった。

でも3位決定戦では大和選抜相手に大量8点でなぎ倒し堂々の3位!みんなよくやったな。
とにかく熱い3日間だった。こちらもヘトヘトに疲れたが、2度は無い経験をさせてもらったぞ。
みなさんお疲れさまでした。来年は「栄光の足跡」に載るんだよね。

http://www.kanagawa-fa.gr.jp/


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