超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

息子のサッカーと進路メモ

2012-05-06 05:14:39 | 少年サッカー
5月5日子供の日は息子のサッカーがオフだったので、先日一緒に行ったお友達と3人で熱海に釣行した。腰越の行きつけのイタリアンレストランマスターが大の釣り好きで「バカスカ釣れるからぜひに」と押していたところである。結局息子とは連休に2回出かけたことになる。「難しい年頃」と言われる年代だが、「少し難しくなったらどうだ?」と言いたくなるほど大人度がプアーである。まあ、全く親と出かけないよりはましか・・・毎年この日家の中央柱に身長を測って書いているがもう少しで妻を抜かしそうだ。

息子が幼稚園に入ってお遊戯混じりに「サッカーやりたい」と言い出したときは、それこそ大喜びした。小学校入学後も喜んで続け、後半は可愛そうなことによくある親同士のトラブルに巻き込まれてチームを変わった。私にとっても苦い経験でもあり市内の強豪チームの門を果敢にも叩いたのがその頃だが、そこそこ一緒に練習できるようにもなり親子練習が始まった。私も10数年ぶりだったが、昔取った杵柄というのもあり、少しずつ要領を思い出して行った。指導者などになる気はなかったが少年サッカーの雑誌を購読し成長期の選手の練習方法を研究、甘辛の長所を伸ばしたり弱点を克服する練習メニューも考案してみた。5,6年の上級生になると私達は平日の朝6時に家を出て海浜公園で朝練し、暇さえあれば二人三脚でトレーニングしていた。むろん全て息子をサポートするためではなく、体力増進や自分も再びフットサルなどでプレーするつもりで臨んだ。チームになくてはならない主力選手として県のトレセンにも選ばれたしし、最後の県選手権大会でブロック優勝して中央大会に進出し横浜Fマリノスと激突、負けはしたがそれなりに充実した少年サッカーだったことだろう。

中学では私と違って部活に入らず息子はクラブチームに入会した。彼もお決まりの「学習塾」にも通い始め、学校、塾、そして時間的には夜間になるクラブ練習でほとんど他に何かやる時間がなくなってしまい、私が地方に赴任したことも重なって「親子練習」は幕を閉じた。それなりに頑張っていたのだが、2年になっても成長期が訪れず「小学生のまま」プレイするには体力的に無理があり、次第にゲームからは遠ざかって行った。小学サッカーでは県でも選抜に選ばれそれなりにチームの中心にいただけに、ベンチを温めることが続くのはツラいこともあっただろう。自分があっさり方向転換してしまった野球経験からして「そろそろ彼も潮時なのかなー」、などと何となく見ていたが、エラいことに何も文句言わずに頑張っていた。

その息子甘辛はいよいよ中学3年となった。あっと言う間だったが「進学」を考えなければならない年である。悪くはないが特別良くもない成績だったのが2年の終わりだったので、「どうすんのかなー?」と思っていたら、こともあろうに「サッカーの推薦のある学校に行きたい」と言い出したのである。私も妻もこれには少し驚き、最初は否定せざるを得なかった。強い世代だった上の先輩が推薦やオファーで血みどろの受験をせずに進学先を決めていたのに憧れたのだろうか?しかしそんな実績を全く残していないぞ。これからやるつもりなのかな。今の彼を見ていると月並みだが勉強もサッカーもちゃんと両立させようという姿勢があまり見られない。「中途半端に楽そうだからと言って、何も努力せずにサッカーだけで進路を選ぶのは認めない」と明言してあるが、これから幾度かは衝突するだろな。

彼が不幸だと思うのは、この辺りが私の故郷そのもので、私が通学した「もはや実績は大したことないが、名前だけは何故か誰もが知っている進学校」が近所にあることである。比べられることはないだろうが、そのことを知っている友達やその親、塾講師までもが「続く」ことを口にするのは無理もないから、それが無用のプレッシャーになっては可哀想だと思っていた。そりゃー、後輩になってくれれば嬉しいし、近所だからお奨めではあるが。。。。一度、甘辛に行ったことがある。「オレが言うとプレッシャーにしかならんから口にはしないがなー」意外にも全然気にしていなかったようだ。(out of 眼中?)
一つ上のお友達が内申点は悪かったもののものすごい受験勉強をがんばって志望校に見事合格、やたら受験対策の通信教育が届くし、塾からも高校まるごとガイドみたいな冊子が送られてきて・・・それなりには彼も真面目に考えるようになったようだ。

先日、二子玉川園のウルトライベントの帰り、大井町線で自由が丘に出て母校のそばをかすめ通った。「甘辛よ。表示に●●ってあるだろ。オレが前半通っていた学校が駅前にあるんだよ。ここから一つ二つ行ったところだ」「ふーん、結構遠くねえか?」「だろ?大学なんて必須科目以外は授業を選べるから朝一の講義なんてとらねーんだよ。でも高校はそうはいかねーだろ?」「そーだなー。毎日部活やりながらだと、厳しーかもな」「はっきり言って死んだぜ」
私は前から思っていたことを口にした。ちゃんと目的をしっかり持って、海外へ出ることをプランに入れておれば正直どこへ行ってもよかったが、唯一ただでさえ貴重な「若い時の時間」を通学時間ごときで費やされるのはどうにももったいないと思っていた。通学に2時間かかる学校だったとしたら1年間に通う日数が200日として3年間で通学に費やす時間は約1200時間、つまり50日。寝る間を考えたら150日分「全く意味のない時間」を過ごすことになる。人間本気になって150日間、一日も欠かさず打ち込んだら、大抵のことはできてしまうと思うからそれをみすみす捨てるのが許せないのだ。

我々は自由が丘から東横線で東横線に出て東海道下りに飛び乗った。まさしく私の通学コースである。途中駅で降りてラーメン屋で遅い昼食をとると「湘南ガイダンス」というイベント会場に向かった。簡単に言うと、学習塾による周辺の公立高校の「学校紹介」である。保護者だけなのか、生徒も一緒なのかそのあたりは調べていない。甘辛が「こんなの行きたくねー」とぶつぶつ言っていたが、「お前、読みが足りねーな。母ちゃん一人で行ったら洗脳されてうるささ倍増だべ」たぶんそんなことにはならない妻に悪いと思いながら渋る甘辛を納得させて無理やり連れて行った。
第一部と第二部構成になっていて、何となく甘辛の成績レベルでいうと少し下目の第一部のような気がしたが、ウルトライベントの都合上(もちろんこちらの方が優先である)第二部の「少し難しい方」しか行けなかった。ぼけーっとしている息子に比べ賢そうな子供達で一杯だ。(皆、我が家には全く縁の無い近視メガネをかけている)

紹介対象校はこの辺から無理なく通える3校だ。塾の担当講師がわざわざその学校で生徒にインタビューしたり行事に参加したりした結果をまぜ、むろん最近の大学合格人数などもレポートしている。トップバッターのH高、私は知らなかったがプレゼンテーションが実に興味深かった。理系に力を注いでいてサイエンスパートナーシッププロジェクトというのがあって、国内の色々な研究施設の見学、体験など幅広く行っているらしい。また授業にも「科学と文化」という題材で自由研究の発表会があり、グランプリを競うという。ちなみに昨年のグランプリは「クモの糸の研究」・・・実際に成分を調査し、本物に近い糸と「巣」を作ってみせたらしい。うーむ。理系の血がうずく。。。
次は横浜にある私でも知っている創立99年の有名校だ。「古くて」「真面目で」「勉強ばかりしている」イメージを払拭させたいらしく、担当は懸命にその伝統や勉学以外の活性を強調していた。「今年創立99年ってことは・・・?そう、皆さんの入学時に創立100年の偉業に立ち会えるのです!」苦笑してしまったが、大学進学実績などはすごいものがあった。

甘辛はサッカー部が強いかどうかだけが興味だったようだ。何やら今年から公立高校の入試システムが大きく変わるようだが、まだ詳細は明らかでないので今日のところは学校の広告・宣伝といったところか・・・いい加減疲れてきたが、最後は私が通学した母校であった。校舎から施設からがらっと変わってしまったからあんまり馴染みがなかったのが残念だ。誇大な広告はないか卒業生として厳しく聞いていたが、明らかなウソはなかったようだ。何しろ行事が多いのである。入学してから早速陸上競技大会、その後最大のイベント「体育祭」を9月に迎えるまで毎月何かしらのイベントをこなしている。そしてその中心は常に生徒である。「体育祭の翌日から3年は受験勉強が始まり、2年翌年の体育祭の準備が始まる」と講師が言ってのけたときは思わず膝を打った。他校は「熱い教師陣」「独特な教育方針」「国公立向けのカリキュラム」など保護者の興味を引く事項が満載だったが、母校は生徒の話ばっかりだった。「甘辛よ。あの学校30数年前からあんまり変わってねーよ。教師は大したことねーんだよ。生徒の一部がすごいのさ」(わー、先生ごめんなさい)

息子はあんまりピンときていなかったようだったが、まあ聞いてみるだけでもよかっただろうし私には結構面白かった。進学先の大学にも母校の名が隅っこだが時々出てたしねー。これから受験生の親というのも実はピンときていない。色々と口を出したくなるだろうし、当人の不甲斐なさにイライラすることもあろう。一方で自分の歩まなかった未知のロードを進んでみてほしいこともあるし、時代はだいぶ変わってきたと思う。何か自分なりの道を見つけて「受験」そのものをパスする、というのもありだ。世の人は「自分の思い通りにさせるのが一番」と口をそろえて言うが、中々そう簡単には割り切れないものだ。「自分で考え自分で決める」のがよいとは分かっていながらも、大人は余計な経験があるだけに「好きにさせてもし後悔せることになったら・・・」の繰り返しとなり、中々に面倒くさい。明らかに傍観者なのに「自分でやった方がよっぽど気が楽」である。ということで、教えるとかサジェスチョンではなく「自分も一緒になって受験勉強してみると楽しそうだ」という考えに達した。こういうの嫌いじゃないからなー。。。興味本位だから本人にはえらい迷惑だろけど、習ったことを思い出せるこんなチャンス滅多にないもんなー。


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8 コメント

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Unknown (まるち)
2012-05-06 09:13:28
ぉぉぉお~っ…〓

あ・そ・このご出身だったのですね…
さすが、頭のキレが違います〓〓〓

子供の進路ですかぁ~。
我が家も通った道ですが…
上の子は、上を目指して、コツコツ頑張って踏ん張って、努力なタイプ。

下の子は、楽な方、楽な方へと、努力せず他力本願タイプ。
しかも、『運』だけは引き寄せると言うのか、いい先生に恵まれて可愛がられ、ノホホンとしていけちゃうみたいな道を道草しぃしぃ楽しんでいます。

どうなんでしょうかねぇ~。

人生トータルプラスマイナスゼロに近くなるように出来てると申します。

息子の頑張った努力は『力と自信』になってるとは思います。

まぁ娘は女の子なんで、、、『笑顔で挨拶』が出来ればいいと思ってます。

しかし、ここ10年の受験システムの変遷にはついて行けませんな…

ア・テストが懐かしい。
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Unknown (小夏)
2012-05-06 11:17:50
磯辺さん、こんにちは!
GWもあっというまに終盤。
最近甘辛君のサッカーの事が少なめ?、、と思っていましたけども、大きな節目のようですね。「ご自分も一緒になって受験勉強」とは、パパ磯辺氏の確かなギアチェンジを感じずにはいられません。これからの日々、目には見えない鉢巻きがワタクシの目にはキリリと結ばれたように見えますよ~^0^
トンチ問答(?)の迷回答でも利発な坊ちゃんだと思っております。頑張ってねん。

中三のお勉強ってどんなのだったかなー???キャハ、小夏おばちゃん思い出せないわ、悲しい~

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Unknown (磯辺太郎)
2012-05-06 18:27:08
まるち様

GWどのように過ごされましたか~?
お子様にも色々タイプがあるんですよねえ。「下」は上を見て育つのでやはり「学習」しているんでしょうか?あまり比較されたくない、と聞きますし・・・
「自分でやる気にならないと・・・」とも言われますが、ついつい何か言いたくなります。

人生トータルプラマイゼロ、これまたいいヒントを頂きました!
社会では男も女も「笑顔であいさつ」が一番大事ですねー。
受験システム、ホント、自分の時しか知りませんが、ずいぶん変遷してきたみたいですねえ。
ア・テストの美術問題、まだ覚えています。大きな口を開けた男の子の絵、これと同じ画風は?という問題・・・(分かるわけねーだろ)
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Unknown (磯辺太郎)
2012-05-06 18:33:44
小夏様

GW最終日、午前中波動エンジン始動しましたが、その後すごい風でした。
そーですね、子供は人生で一番めまぐるしく節目がやってくる期間なんでしょうね。
当人よりも先にギアチェンジしてしまいました。(そのうち、当人すらどうでもよくなる?!)受験勉強って自分と関係ないとき楽しいですねえ。

さていきなり「歴史」の問題です。
「三世一身の法に代わり、新しく開墾した土地は永久に所有してよいとした法は?」

こたえ
「こんでええねん私財法」(関西弁か?)  ぎゃーっはっは。
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Unknown (KICKPOP)
2012-05-08 11:54:50
甘辛君、来年、お受験を控えているんですねえ。日本のお受験って本当に大変だと思います。

でも、お父様(磯辺師匠)のフルサポートがあって、甘辛君もきっと心強いはず!!!仲良く語り合う磯辺師匠&甘辛君のお姿を想像してしまいました(微笑ましいです)。

子供が親と膝を突き合わせて話すってとっても大事なことですよね。特に同性の親とは日頃からたくさんの会話が必要だと思います(知り合いの方で、お父さんと本当に仲良しの大学生のお兄ちゃんがいるんですが、とってもとってもいい子なんですよ)。たくさんの経験、知識、そしてオープンマインドをお持ちの磯辺師匠がお父様でいらっしゃる甘辛君はラッキーボーイですね(あ、でも、江原先生によると、子供は親を選んで生まれてくるんですよね♪)
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Unknown (磯辺太郎)
2012-05-09 10:43:03
KICKPOP様

まあ、以前に比べれば受験と言ってもおおらかになったような気がしますが、それなりに厳しい試練を乗り越えて海外へ、というのが私のお奨めプランです。(今のところout of 眼中のようですが)
平日はいないので、週末だけ遊びがてらサポートしようとしているだけですが、「えーっ?」と迷惑そうな顔されますよ・・・いいことばかり書いてますが、実際にはねー。

子供と親が膝をつき合わせて・・・KICK師匠にはきっとそう言っていただけると思っていました。いずれ離れなければならないので、それまでは仲良くねー。息子の友達とも仲良くできるのが嬉しいです。
同性の親との会話が大事・・・そう、我が父子の会話に妻が全く入り込めない時(呆れて入る気にもならない?!)があります。「この会話が通じるのはここから半径1km以内ではオレ達だけだなー」とかね。
お嬢様ともそういうことないですかー?(お父上には申し訳ないですが)

江原先生の本、大方読み尽くしてしまいました。「子供は親を選んで、そして親を成長させるため」に生まれてきたのだと思っています。
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Unknown (KICKPOP)
2012-05-09 13:19:09
甘辛君が海外留学される時は、是非是非、治安が良くて自然豊富なコロラドをお考えくださ~い♪

我が家はブブは私と日本語だけを話し、ブブとハニーは英語だけを話す・・・という環境のせいか、ブブと私だけの世界、そしてブブとハニーだけの世界、があるんですよ(日本語を話すブブと英語を話すブブは人格も変わるような気がします・苦笑)。でも、ブブは一人っ子なので、親子の関係が兄弟のいる子よりも密になるような気がします♪(磯辺師匠や甘辛君はどうですか~?)

そうそう、子供は親を選び、親を成長させるために生まれてくるんですよね!ブブに感謝しないと(笑)。
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Unknown (磯辺太郎)
2012-05-09 15:52:41
KICKPOP様

そうそう治安がよくて自然が豊富(でも寒い?)。。。デンバー大学、真面目に調べたことあるんですよ。でも高いねー(笑)こういうことはひょんなきっかけが大事ですからね。だから人生は面白い。

なるほど、言葉の世界か・・・お嬢様の話題を拝見していると「おおらか」なところと「アクティブ」なところが共存しているみたいで、少し関係があるのかもしれませんね。
うちも一人っ子なので親子の関係が密だと思いますよ。ただし蜜はいけませんね。親離れさせるためにもコロラドで修行させなければ・・・(笑)時々妻は我が家に「子供が二人」と見ている気配がします。

何かにつけてまたとなき面白い経験をさせてくれる子供に感謝です。
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