血液で「うつ兆候」早期発見…島津製作所など検査方法開発へ
2022/07/19 読売
島津製作所は九州大などと共同で、血液を調べてうつ病の兆候を早期に発見する検査方法の開発に乗り出した。精神面の好不調によって血液に含まれる代謝物が増減する仕組みを活用する。問診に頼っているうつ病の診察を客観的に判断できるようになる可能性があり、人間ドックや健康診断向けのサービスとして実用化を目指す。
島津と九大はこれまでの共同研究で、うつの症状と血中の代謝物の量に関係があることを確認した。例えば、物事をうまく考えられなくなる症状ではクエン酸の数値が上昇し、気分が落ち込んでやる気が起きなくなる症状ではN―アセチルグルタミン酸の数値が下がる。
こうした研究成果をもとに、7月から来年6月まで、福岡市内の企業で働く100人の血液を採取して分析し、問診と組み合わせて精神の状態を調べる実証実験を行う。
労働安全衛生法では、うつ病などの予防のため従業員50人以上の会社に年1回、ストレスチェックの実施を義務づけている。しかし、あらかじめ設定された質問への回答内容で判断する方式が主流で、心の不調を把握しきれない課題があった。実証実験を通じ「隠れ不調者」を見つけ出せるかどうかを検証する。
血液検査によるうつ病の診断補助技術の実証実験
九州大学およびHMTと検査モデルの社会実装へ
2022年7月13日 島津製作所プレスリリース
島津製作所は、国立大学法人九州大学(福岡県福岡市、総長:石橋 達朗)およびヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長:橋爪 克仁、HMT)が取り組む『働く人の心の健康を維持するための仕組みづくり ~うつ/うつ症状の予防 ~ 復職支援等~』に参画いたします。
[SHIMADZU] 血液検査によるうつ病の診断補助技術の実証実験 九州大学およびHMTと検査モデルの社会実装へ | 2022年 | ニュース | 島津製作所
長瀬産業、従業員のストレス測定 企業向けサービス販売
2022年7月19 日経
長瀬産業はこのほど、スマートフォンやマウスを使って脈波からストレス状態をチェックするサービスの販売を企業向けに始めたと発表した。サービスを提供するサクサ(東京・港)と販売代理店契約を結んだ。従業員のメンタルヘルス変化の把握や改善につなげ、健康経営を目指す企業の需要を開拓する。価格はサービス利用者数などによって変動する。
サービス名は「ココエム」。スマホや専用のセンサーをつけたマウスで1分間ほど指の脈波を計り、独自のアルゴリズムで分析する。ストレスの状態や脳の疲労度をグラフなどで可視化し、結果が良くなければ軽い運動を促すなどの改善提案もする。データを蓄積すればメンタルヘルスの不調などの早期発見にもつながるという。
新型コロナウイルス禍の労働環境の変化によりストレスを抱える従業員も多いとされており、メンタルヘルス対策は企業の経営課題のひとつとなっている。長瀬産業は商社としての幅広いネットワークを活用し、企業の健康課題の解決を目指す。
サクサ社とメンタルヘルスケアサービス「cocoem.(ココエム)」の販売代理店契約を締結
~健康経営や働き方改革に取り組む企業に向けて提供開始~
2022 年 7 月 14 日 長瀬産業株式会社
https://www.nagase.co.jp/assetfiles/20220714.pdf
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