コロナウイルスの影響で、劇場が閉鎖されていて、パーフォーマンス・アーツの上演が停止され、壊滅的な打撃を与えている。
私の場合、特に、国立劇場関係の予約を入れていたのだが、2月の下旬から4月末までの公演は、能狂言も、歌舞伎も、落語も、全部キャンセルされている。
非常事態宣言が出たので、5月以降も危ないし、上演再開となっても、感染を避けるためにも、予約を入れないつもりでいたのだが、コロナウイルス終息の期待を込めて、何時もは何公演か入れているのだが、今回は1公演だけ、チケットの予約を入れた。
国立能楽堂の5月27日の定例公演《月間特集 日本人と自然 草木成仏》
狂言 横座 (よこざ) 野村 萬(和泉流)
能 六浦 (むつら) 友枝 昭世(喜多流)
あぜくら会のネット予約の初日だったので、解禁の10時にパソコンを叩いたのだが、国立劇場チケットセンターのサイトは、いつものように、輻輳していて、10分弱、インターネットが繋がらなかった。
いずれにしろ、このチケットを1枚取得した。
しかし、この公演だけソールドアウトとなったのだが、いつもはその日に殆ど売り切れてしまう人間国宝がシテで舞う他の公演や狂言の特別公演のチケットは、珍しく沢山残っているのは、やはり、コロナウイルス騒ぎの影響であろうと思う。
殆どの公演がソールドアウトになる国立能楽堂が、これであるから、正常に戻っても、一般的にも、順調に客足が戻ってくるかどうかは分からないであろう。
上演されても、おそらく、家族の反対に遭って行けないとは思うが、とにかく、私の関わりのあるパーフォーマンス・アーツやコンサートに限って論述するのだが、今回のコロナウイルス騒ぎで、イベント産業および芸術家を筆頭とした広い裾野の関係者には、前代未聞の壊滅的な打撃を与えており、その苦難苦渋はいかばかりか、それに、文化芸術の存続に危機的なダメッジを惹起しているはずで、胸が痛い。
NHK BSで報道されていたのだが、先日、このブログで書いたように、ニューヨークのMET(メトロポリタン歌劇場)は、3月中旬から5月のシーズン末まで劇場を閉鎖しており、3月をもって楽団員や合唱団、舞台スタッフなど関係者を全員一時解雇したという。
日本の事情は、良く分からないので何とも言えないが、METと同様に、政府の上演自粛要請などに従って、上演中止や劇場が閉鎖されたために、職も収入もゼロになって路頭に迷っている芸術家や関係者が多いのであろうと思う。
次のNHK資料で、苦境は一目瞭然、
ひ弱な文化芸術は、一度窮地に立てば、立ち直るのに、膨大なエネルギーが必要であり、それさえ旧に復せるかさえ分からない。
このような苦難の救済策はどうなのか、安倍首相の説明を聞いていたら、生活困窮世帯に30万円、厳しい状況にある中堅、中小企業に200万円、個人事業者に100万円の現金給付を行うので、これで賄えと言うことで、その他の救済については、損失を税金で保障するのは難しいので考えていないと言うことのようであった。
他の国は、公演中止命令だったが、日本は、新型コロナウイルス感染症対策に係る政府等の要請で、それに自主的に従ったからだからとでも言うのであろうか。
そんなことで、文化国家を標榜する日本が成り立つのか。
おかしいのは、文科省が、声を出さないこと、国家が危機に直面しても、芸術文化は二の次と言うことであろう。
日本を愛し続けて日本に帰化したドナルド・キーン先生が、文化果つる国と、どれほど悲しむか。
オリンピック・パラリンピックを成功させるために、国威発揚の貴重なチャンスに、野村萬斎たちが満を持して、世界に冠たる日本の文化芸術を前面に押し出してサポートしようとして、そして、多くの協賛公演を準備してスタンドバイしていた芸術文化団体の活動を、その直前になって、窮地に追い込んで見殺しにしようという蛮行とも言うべき日本政府の無為無策。
悲しくて耐えがたいが、NHKの資料を借りて、ドイツとアメリカの対応を示しておきたい。
苦しい財政の、世界文化遺産の貴重な古典芸能文楽への補助金を叩き切ろうとした為政者がいる国だから、この民度の差は忍従すべきなのかも知れない。
歌舞伎座も、既に、3月から歌舞伎公演を休演しているのだが、さらに、政府の緊急事態宣言を受け、5月から7月までの3カ月間にわたり歌舞伎座で予定していた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」の公演延期を決定し、直前になってチケット販売をストップした。
スポーツは、無観客でも実行しているが、パーフォーマンス・アーツやコンサートは、観客や聴衆がいなければ成り立たない。
テレビやインターネットで、動画配信すれば良いのかも知れないが、臨場感と劇場行きで味わうワクワク感が味わえないのが寂しい。
しかし、都響が、大野和士指揮で、国民の元気を取り戻すために、無観客のホールで録画した
都響スペシャル「春休みの贈り物」 長く愛される名曲を《みんなで歌おう!》
都響スペシャル「春休みの贈り物」 オーケストラ名曲集《癒やしの音楽》を、
HPで、スペシャルムービーとしてネット配信しているので、聞いて欲しい。
(追記)10日の小池知事の非常事態宣言実施の発表に従って、国立劇場関係の公演が、5月いっぱい中止となり、予約した能狂言公演もキャンセルされた。
私の場合、特に、国立劇場関係の予約を入れていたのだが、2月の下旬から4月末までの公演は、能狂言も、歌舞伎も、落語も、全部キャンセルされている。
非常事態宣言が出たので、5月以降も危ないし、上演再開となっても、感染を避けるためにも、予約を入れないつもりでいたのだが、コロナウイルス終息の期待を込めて、何時もは何公演か入れているのだが、今回は1公演だけ、チケットの予約を入れた。
国立能楽堂の5月27日の定例公演《月間特集 日本人と自然 草木成仏》
狂言 横座 (よこざ) 野村 萬(和泉流)
能 六浦 (むつら) 友枝 昭世(喜多流)
あぜくら会のネット予約の初日だったので、解禁の10時にパソコンを叩いたのだが、国立劇場チケットセンターのサイトは、いつものように、輻輳していて、10分弱、インターネットが繋がらなかった。
いずれにしろ、このチケットを1枚取得した。
しかし、この公演だけソールドアウトとなったのだが、いつもはその日に殆ど売り切れてしまう人間国宝がシテで舞う他の公演や狂言の特別公演のチケットは、珍しく沢山残っているのは、やはり、コロナウイルス騒ぎの影響であろうと思う。
殆どの公演がソールドアウトになる国立能楽堂が、これであるから、正常に戻っても、一般的にも、順調に客足が戻ってくるかどうかは分からないであろう。
上演されても、おそらく、家族の反対に遭って行けないとは思うが、とにかく、私の関わりのあるパーフォーマンス・アーツやコンサートに限って論述するのだが、今回のコロナウイルス騒ぎで、イベント産業および芸術家を筆頭とした広い裾野の関係者には、前代未聞の壊滅的な打撃を与えており、その苦難苦渋はいかばかりか、それに、文化芸術の存続に危機的なダメッジを惹起しているはずで、胸が痛い。
NHK BSで報道されていたのだが、先日、このブログで書いたように、ニューヨークのMET(メトロポリタン歌劇場)は、3月中旬から5月のシーズン末まで劇場を閉鎖しており、3月をもって楽団員や合唱団、舞台スタッフなど関係者を全員一時解雇したという。
日本の事情は、良く分からないので何とも言えないが、METと同様に、政府の上演自粛要請などに従って、上演中止や劇場が閉鎖されたために、職も収入もゼロになって路頭に迷っている芸術家や関係者が多いのであろうと思う。
次のNHK資料で、苦境は一目瞭然、
ひ弱な文化芸術は、一度窮地に立てば、立ち直るのに、膨大なエネルギーが必要であり、それさえ旧に復せるかさえ分からない。
このような苦難の救済策はどうなのか、安倍首相の説明を聞いていたら、生活困窮世帯に30万円、厳しい状況にある中堅、中小企業に200万円、個人事業者に100万円の現金給付を行うので、これで賄えと言うことで、その他の救済については、損失を税金で保障するのは難しいので考えていないと言うことのようであった。
他の国は、公演中止命令だったが、日本は、新型コロナウイルス感染症対策に係る政府等の要請で、それに自主的に従ったからだからとでも言うのであろうか。
そんなことで、文化国家を標榜する日本が成り立つのか。
おかしいのは、文科省が、声を出さないこと、国家が危機に直面しても、芸術文化は二の次と言うことであろう。
日本を愛し続けて日本に帰化したドナルド・キーン先生が、文化果つる国と、どれほど悲しむか。
オリンピック・パラリンピックを成功させるために、国威発揚の貴重なチャンスに、野村萬斎たちが満を持して、世界に冠たる日本の文化芸術を前面に押し出してサポートしようとして、そして、多くの協賛公演を準備してスタンドバイしていた芸術文化団体の活動を、その直前になって、窮地に追い込んで見殺しにしようという蛮行とも言うべき日本政府の無為無策。
悲しくて耐えがたいが、NHKの資料を借りて、ドイツとアメリカの対応を示しておきたい。
苦しい財政の、世界文化遺産の貴重な古典芸能文楽への補助金を叩き切ろうとした為政者がいる国だから、この民度の差は忍従すべきなのかも知れない。
歌舞伎座も、既に、3月から歌舞伎公演を休演しているのだが、さらに、政府の緊急事態宣言を受け、5月から7月までの3カ月間にわたり歌舞伎座で予定していた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」の公演延期を決定し、直前になってチケット販売をストップした。
スポーツは、無観客でも実行しているが、パーフォーマンス・アーツやコンサートは、観客や聴衆がいなければ成り立たない。
テレビやインターネットで、動画配信すれば良いのかも知れないが、臨場感と劇場行きで味わうワクワク感が味わえないのが寂しい。
しかし、都響が、大野和士指揮で、国民の元気を取り戻すために、無観客のホールで録画した
都響スペシャル「春休みの贈り物」 長く愛される名曲を《みんなで歌おう!》
都響スペシャル「春休みの贈り物」 オーケストラ名曲集《癒やしの音楽》を、
HPで、スペシャルムービーとしてネット配信しているので、聞いて欲しい。
(追記)10日の小池知事の非常事態宣言実施の発表に従って、国立劇場関係の公演が、5月いっぱい中止となり、予約した能狂言公演もキャンセルされた。