goo blog サービス終了のお知らせ 

熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

ベビーシッター雑感

2014年03月28日 | 政治・経済・社会
   藤井彰夫著「イエレンのFRB」で、イエレン・アカロフ夫妻の逸話として、息子ロバートのベビーシッターを雇う際に、普通の相場より高い料金を支払ったと紹介している。
   その理由は、高い料金を払えば良いサービスを受けられるだろうと考えたからだが、これが評判になり、ベビーシッター希望者が2人のもとに殺到したと言うのである。

   流石に、ノーベル賞学者とFRB議長と言う経済学者夫妻で、不況期でも何故賃金は下がらないか、賃金を大幅に下げないのは、ある程度の賃金を払う方が労働者にモラルを齎すと考えて、「賃金の下方硬直性」をベビーシッターに応用したのである。

   我々にも、イギリスでだが、ベビーシッターにお世話になった経験がある。
   私自身が直接関わったわけではないので、詳細は定かではないが、記憶に頼りながら、記して見たい。

   両親など家族が外出して、12歳以下の子供を留守に残す場合には、必ず、ベビーシッターを置かなければならない規定であった。
   我々の場合には、結構、イギリス人などとの業務上の付き合いがあって、夫婦揃って、パーティーや晩餐会、観劇などで出かけなければならないことが多くて、夜間の数時間、ベニーシッターにお願いすることがあった。
   
   どのように、信頼の置けるベビーシッターを探して依頼するのかだが、幸い、小学生の娘の日本人学校の親子の付き合いが密で、先輩駐在の日本大使館員の夫人たちから、身元確かな大学生(女性)などのベビーシッターを紹介して貰って頼んでいた。
   自宅へ来て貰ってのベビーシッターなので、勿論、必要なら送り迎えを行ったし、夕食も用意して、娘は自分自身で勉強するなり遊んでいたので、側にいるだけで、自由に過ごしてもらうだけで良かった。
   本人には、一切の負担なく、既定の日本人レートのフィーを払っていたので、私たちの場合には、全く問題なく、安心して任せることが出来た。

   偶々、日中、僅かな時間だから良かろうと思って、子供を残して外出した日本人家族が、隣の住人から、警察に通報されて、きつくお灸をすえられたと言う話もあり、いずれにしろ、幼い子供を家に残して、外出することは許されなかったのである。
   尤も、面白いのは、13歳になれば、逆に、ベビーシッターが出来ると言うのが、如何にも、イギリスらしいところである。

   ところで、イエレン・アカロフ論に戻る。
   少子高齢化で、厚生福祉関係の業務が、極めて重要性を帯び、大切な事業になっているにも拘わらず、非常に待遇上問題があるので、人手不足や労働環境の不備などで、事故も多く不祥事が続くなど、多くの問題を抱えている。
   門外漢なので、まともな議論は出来ないのだが、業務の質とサービスの向上を図る為には、抜本的な、労働環境と賃金など待遇のアップ向上が、必須ではなかろうか。
   特に、国家や公的機関などが認定した有資格者には、仕事に見合った誇りを持てるような待遇を与えて、業務そのもののレベルアップを図ることこそが、大切ではないかと思っている。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする