熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

水郷・佐原のアナショウブ・・・華麗な花の輪舞

2005年06月16日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   水郷筑波国定公園・佐原市に「水生植物園」があり、赤系統から青系統、それに白い色々なハナショウブが咲き乱れている筈である。
   この写真のハナショウブは、昨年のもの。
   花は素晴らしいが、一日中、公園の隅々まで鳴り響いている大音量のピーひゃらピーひゃらの祭囃子が、喧しくて興ざめなので、毎年行っているが、今年は、行くのを止めてしまった。
   
   関東自動車道を潮来でおりて、牧歌的な田舎道を走り潮来を過ぎて田園地帯に入るとこの素晴らしい水生公園がある。
   遠くに筑波の山並みが見え、涼風に吹かれると実に爽やかで、日本の田舎を感じて気持ちが良い。

   多くのお客は、花を愛でる為に来ているのである。何故、安スピーカーで、低俗な大音響の「祭囃子」をがなりたてて、雰囲気をぶち壊してまで、客を粗末に迎えるのか。
   東洋一のハナショウブが咲き乱れるが、アヤメやかきつばた、ハナハスやスイレンも植えられている。しかし、アヤメは少ないのに、大衆に迎合するためか、何故か、「あやめ祭」と銘打ってイベントを組む。
   花の公園オランダの「キューケンホフ」も世界の観光客を集めているので、多少は俗化しているが、この比ではない。

   この公園に来るまでに、水郷遊覧の船の客引きが、また、煩い。
   公園前の売店のお茶が、園内の機械売りのお茶より50%ほども高い。
   私立公園なのに、市の観光課は、何を考えているのか。
   水郷の素晴らしい水生公園に来て、楽しみたいのは、稀に見る華麗なハナショウブの美しさ、そして、牧歌的で美しい大自然と故里の田舎の雰囲気、水郷地帯の澄んだ空気と爽やかな風の音…。
   貴重な観光遺産をないがしろにした仕打ちに、詰まらない事に腹が立つ。
   余談だが、小泉首相が、Welcome to Japan と言ってアピールしているが、礼節の国日本が、何故、観光行政に稚拙なのか、何時も疑問に思っている。

   アメリカの国立公園を思い出した。
   イエローストーン公園など、センター近くに限られたホテルと施設があるだけで、人工のものは殆どないしタクシーさえなかった。グランドキャニオンも、メサヴェルデも、フロリダも、兎に角、静かで大自然が充満していた。
   少し騒がしかったのは、ナイヤガラの滝。
   しかし、随分世界のあっちこっちを周っているが、植物園や花まつりの公園で、スピーカーがガナリタテテイル公園などはなかった。

   佐原は、伊能忠敬旧居もあり、旧市街は実に上手く古い街並みが整備保存されていて素晴らしい。日本の故里を感じたい時には、この佐原を訪れている。
   西に行くと、小京都が残っていて、素晴らしい雰囲気の街が多いが、関東では比較的少なくて、この佐原の旧市街の佇まいは貴重な存在である。

   何故、チグハグな観光行政を行うのか。
   佐原は、他にも佐原の大祭(山車まつり)など貴重な観光資源を持った関東有数の都市である。
   旧東京銀行佐原支店の建物など、復古調で実に良い。

   今年は、あのスピーカーの音が止んでいるかどうかは知らないが、もしそうなら、申し訳ない。
   佐原フアンの繰言と言うことになろうか。

   
コメント
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