日曜日の新宿御苑。修善寺寒桜が満開でした。今年も春が巡ってきました。
そして東日本大震災から5年の月日がたちました。
新宿御苑では春本番を待ちきれないかのように木々の花が次々と開花していました。
巡る季節、繰り返される命の営み。すべての生物の遺伝子に組み込まれた「生き残る」という指令。環境に適応しながら少しずつ進化を遂げてきた生き物たち。東日本大震災から5年。人もまた新たな道を切り拓き復興への道を歩んでいます。被災から20年を経過した阪神淡路地区にいたっては、被災当時の面影はすっかりなりを潜め、人々の記憶からも徐々に当時の思いは薄らいでいるように感じます。
風化させてはいけないという思いがあると同時に、忘却というおろかさがあるからこそ、私たちは前に進めるのかもしれないと思います。
たくさんの情報が手に入るようになった現代ですが、結局のところわたしたちは実際に経験したことからしか学べないものなんだなと思います。思いを巡らせ、想像することはできたとしても、自分の身に起きるまでは、真の意味で理解することは難しいです。
それでも、今世界で起こっていることに思いを寄せたり、そこから少しでも教訓を得たり、共に歩もうという姿勢をもつことはとても大切なことだと思います。
わたしにとって、3.11はリアルな経験です。もちろん被災地からすればその経験はわずかなものかもしれません。それでも自分が経験した中ではいちばん強い地震であったことに変わりはないし、その後の節電やパニックは実生活に影響しました。
少しずつ薄まりつつある記憶ですが、あの時感じた気持ちを、今目の前のことに繋げていかなければなと思います。
先日NHKスペシャルの「被爆の森」を見て、改めて5年という年月の大きさを感じました。そしてこの5年、自分にできたことはなんだったのかを考えました。
自然の脅威と人々の立ち上がる強さ、たとえ小さなことだとしても、一歩を踏み出すことが大切だと感じた5年前。その気持ちを子どもたちに伝えていきたいなと思います。
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