
エノキのの木の根元に、ゴマダラチョウ(写真はアカボシゴマダラ)の幼虫。図鑑などを見ていると、冬の自然観察の項目によく登場します。北側を選ぶのはその方が温度差が少なく、生育環境が安定するため。落ち葉の布団に包まれて温かな春を待っています。

この幼虫、エノキのの根元をガサガサすると、意外と簡単に見つかるのです。北側を探す。ここがポイントです。
北側は太陽が当たらないため、気温が安定しているため、卵や幼虫が越冬するにはもってこいなんだそうです。お母さんは冬が来る前に餌の多い場所(ゴマダラチョウの仲間ならエノキの葉っぱ)に卵を産みつけます。そして孵化した後、幼虫はその餌を食べて育ちます。



アカボシゴマダラは最近急増中の外来種です。同じようにエノキにつく、ゴマダラチョウの仲間は、全部で3種類。国蝶のオオムラサキ、ゴマダラチョウ、そしてアカボシゴマダラです。成虫は全く違う模様ですが、幼虫はみんな似ています。
ただし、春型のアカボシゴマダラは赤い斑がなく、ゴマダラチョウとそっくりかも…

写真は5月に見つけた春型のアカボシゴマダラ。
もともとはベトナム北部から中国、台湾、朝鮮半島まで分布する外来種。国立環境研究所のデータによると1998年に神奈川県に入ってきたとされています。もともと奄美地方に亜種がいるとのことですが、九州、四国、関西、近畿を飛び越して、いきなり神奈川県で爆発的に増加したことから、マニアによる「放蝶ゲリラ」と考えられている問題の蝶。

赤い斑が目立つ夏型
こんなに簡単に見つけられるんですから、確かに増えているのかも(^^;;
もしも本当に意図的に増やしたのだとしたら…それってとんでもない話ですよね。長い時間かけて出来上がった自然のバランス全体を壊しかねない行為だと思います。
とはいえ、ガーデニングにしても、ペットの育成にしても、外来種を広げてしまう可能性はあるわけで…
他人事ではなく、自分自身も気をつけなきゃ行けない問題なのかもしれません。
あれ?なんだか話が脱線したかな(^^;;