YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

白い蝶じゃなかった!?キアシドクガの群舞

2022-05-14 06:00:00 | 昆虫・蜘蛛



益々緑が濃くなってきました。公園散歩には、そろそろ虫除けスプレー、虫刺されの薬が必須です。できるだけ肌の露出を避け、毛虫に備えて帽子も忘れずに!!

さて、そんな緑の天井を見上げると…



???

画像で確認するのは難しいですね。
このあたりです…



優雅に舞い飛ぶ真っ白な虫たち。ひらひらと動く姿から、チョウかと思えば、その正体は蛾!?
キアシドクガの大群です。

年によって違いはありますが、そろそろ公園上空をひらひらする頃。



昼間に活動する珍しい蛾です。
姿形はこんな感じ。




名前の通り足が黄色いんです。

あまり地表でじっとしていることはないので、ひょっとしたらこの個体は羽化直後なのかもしれません。



頭のところがもふもふで、白いローブを羽織っていて、全体的に気品に溢れています。チャームポイントの黄色い脚にも毛が生えているのですね!

観察力のない私は、いつも写真を見てからいろんなことに気がつきます。写真大切!!

サナギも発見しました!!
かなりユニークです。



なんとなく、チョウは美しく、蛾は地味な存在と思いがちですが、海外では蝶も蛾も区別がなく、どちらもバタフライなんだと聞きました。

実際、ジャノメチョウやセセリチョウのように一見地味なチョウもいれば、このキアシドクガ(それにしても毒々しい名前)のように優雅なガもいます。

キアシドクガは数年に一度大量発生するらしく、食草のミズキやエゴノキを枯死させてしまうほどの勢いで増えるそうです。

ひらひら舞う姿は美しく、のどかなのですが、これだけの数の毛虫が少し前まで公園内を徘徊していたのかと思うと、さすがに鳥肌もの(^^;;

自然と共生するというのは、いろんな側面があり、日頃大自然から離れて暮らす都会人には、想像以上にハードルが高い!!



小さな子どもたちに美しいものを美しいと感じる心を育てていきたいです。



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そろそろかな?ウグイスの初鳴きと春のチョウたち

2022-03-10 06:00:00 | 昆虫・蜘蛛


生垣からウグイスの美しい囀り。風の噂であちらこちらから初鳴きの情報が届くと、そわそわとしてきます。ウグイスが鳴き始めると春のチョウたちもひらひらと飛びはじめます。


キタキチョウもひらひら

つい最近までモンキチョウかと思っていたら、紋がないからキチョウなのですね。最近はキチョウも分類が進んでいて、この辺りで見られるキチョウは、基本的にキタキチョウみたいです。



キタキチョウと同じように成虫で越冬したテングチョウやキタテハなどもひらひらと舞い始め、繁殖のシーズンに入ります。

キタキチョウ


テングチョウ


キタテハ


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テントウムシ活動再開!

2022-03-08 06:00:00 | 昆虫・蜘蛛



成虫で厳しい冬を越えたテントウムシ。啓蟄ともなると、活動も活発になり、早くも産卵するものが登場します。ナナホシテントウやナミテントウが有名ですが、国内だけでも20種類以上もの仲間がいます。



ナナホシテントウ(テントウムシ科)
分布: アジア、ヨーロッパ、北アフリカ

ナナホシテントウは全国に分布し、よく見かけるテントウムシ。赤地に黒い点が7つ。よく目立つ姿は敵から身を守るための警告色と言われています。

触ると脚の関節から嫌な匂いのする黄色い体液をだしたり、死んだふりをしたり、そもそも体内にアルカロイド系の毒を持つので、鳥に捕食されることはまずありません。

それは幼虫も同じ。



このゴツゴツとしたヤツがテントウムシの幼虫。

上の写真はナミテントウの幼虫ですが、ナナホシテントウの幼虫もこれによく似ています。

ちなみに蛹はこんな形でやっぱり奇天烈!!!



幼虫やさなぎで越冬するトホシテントウは、もはや地球外生命体といっても良いのでは!?
↓↓↓





なお、ナナホシテントウやナミテントウなど、多くのテントウムシは成虫で越冬します。ナミテントウは集団で越冬することが有名ですが、ナナホシテントウをはじめ、多くのテントウムシ、単独、もしくは少数で冬を越します。



さてさて、ナナホシテントウはアブラムシを食べてくれるので、農家の皆様やガーデナーには益虫として大事にされています!!

幼虫は1日に20匹、成虫は100匹程度食べるそうです!!



ハウス栽培などでは、農薬の代わりにテントウムシを使うところもあるようで、そのためのテントウムシが商品化されていたりもします。飛べないヤツとか…。役だ出てるんですねぇ〜

でも、同じテントウムシでも、葉っぱを食べる害虫もいるので要注意。

例えばこちら↓


ニジュウヤホシテントウ

ジャガイモをはじめ、ナス科植物が大好物。



てんとう虫の寿命は孵化から羽化までが20日、成虫になってからが2ヶ月ほだと言われています。ただし、秋に羽化したものは越冬し、アブラムシが現れる頃産卵して、その命を引き継ぎます。


2020.2.21

この黄色いつぶつぶがナナホシテントウの卵。写真は2月の下旬に見つけたもの。

こんなに早く産卵して餌はどうするのかなぁって心配していたら、ちゃんとアブラムシも活動を始めていました!!


2020.3.4

生き物ってすごいなぁ…!!!!!

ところで、ナナホシテントウのメスは短い一生のうちに1回に30 個、平均1600個近くの卵を生むってwikiに書いてあったのですが、本当かなぁ????

単純計算で53回産まなきゃならないわけで、つまり成虫になったら毎日ひたすら産み続けるってことですよねΣ(゚д゚lll)

でもって、その卵が育つために必要なアブラムシは…

幼虫時代 20匹×20日 400匹
成虫時代 100匹×60日 6000匹

で、1匹の雌が産卵する数が1600匹

6400×1600=約1000万

もちろん途中で命を落として最終的には雌雄1対が残るのでしょうが、途中まではアブラムシを食べるとして、

その数1割としても100万匹!!!!!



可愛い姿をして、実はかなり獰猛なのです。

なお、テントウムシに対抗するアブラムシの生き残り作戦に興味がある方はこちらの記事をアブラムシ物語

なお、目のように見えるのは体の模様。



これはキイロテンウですがナナホシテントウやナミテントウも同じように「目に見える模様」があります。何か意味があるのでしょうか???

本物の目はこちら↓



けっこうびっくりー!
目の模様は、「胸」の部分についているのですね。「頭」はその先にちょこんとついています。

最後にこれまで出会ったテントウムシたち。日本だけで25種以上いるそうなので、まだまだ探したりませんが…(^^;;


ナミテントウ(5〜8mm)


キイロテントウ(4〜5mm)


ニジュウヤホシテントウ(6〜7mm)



ヒメカノコテントウ(4mm)


シロボシテントウ(3〜4mm)


ハラグロオオテントウ(11〜12mm)




ムーアシロホシテントウ



ウスキホシテントウ(3〜4mm)



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アカボシゴマダラの幼虫

2022-02-17 06:00:00 | 昆虫・蜘蛛




エノキのの木の根元に、ゴマダラチョウ(写真はアカボシゴマダラ)の幼虫。図鑑などを見ていると、冬の自然観察の項目によく登場します。北側を選ぶのはその方が温度差が少なく、生育環境が安定するため。落ち葉の布団に包まれて温かな春を待っています。



この幼虫、エノキのの根元をガサガサすると、意外と簡単に見つかるのです。北側を探す。ここがポイントです。

北側は太陽が当たらないため、気温が安定しているため、卵や幼虫が越冬するにはもってこいなんだそうです。お母さんは冬が来る前に餌の多い場所(ゴマダラチョウの仲間ならエノキの葉っぱ)に卵を産みつけます。そして孵化した後、幼虫はその餌を食べて育ちます。







アカボシゴマダラは最近急増中の外来種です。同じようにエノキにつく、ゴマダラチョウの仲間は、全部で3種類。国蝶のオオムラサキ、ゴマダラチョウ、そしてアカボシゴマダラです。成虫は全く違う模様ですが、幼虫はみんな似ています。

ただし、春型のアカボシゴマダラは赤い斑がなく、ゴマダラチョウとそっくりかも…



写真は5月に見つけた春型のアカボシゴマダラ。

もともとはベトナム北部から中国、台湾、朝鮮半島まで分布する外来種。国立環境研究所のデータによると1998年に神奈川県に入ってきたとされています。もともと奄美地方に亜種がいるとのことですが、九州、四国、関西、近畿を飛び越して、いきなり神奈川県で爆発的に増加したことから、マニアによる「放蝶ゲリラ」と考えられている問題の蝶。


赤い斑が目立つ夏型

こんなに簡単に見つけられるんですから、確かに増えているのかも(^^;;

もしも本当に意図的に増やしたのだとしたら…それってとんでもない話ですよね。長い時間かけて出来上がった自然のバランス全体を壊しかねない行為だと思います。

とはいえ、ガーデニングにしても、ペットの育成にしても、外来種を広げてしまう可能性はあるわけで…

他人事ではなく、自分自身も気をつけなきゃ行けない問題なのかもしれません。

あれ?なんだか話が脱線したかな(^^;;

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ナナホシ現る!!

2021-02-21 07:39:00 | 昆虫・蜘蛛



花壇の端っこ、雑草の上にテントウムシ発見!

暖かな日差しの中、忙しく動き回っていました。餌はいるのかしら?




きになって調べてみたら、越冬中は餌は食べないとのこと。

さらに調べると、飼育方法についてでしたが、アブラムシ以外にもリンゴや蜂蜜、昆虫ゼリーも食べるとのこと。




このナナホシテントウくんも、花の蜜でも舐めているのかしら?

今までテントウムシの飼育はアブラムシが見つけにくくなる初夏以降は諦めていたのですが、今年は小さなお客様たちと飼育してみようかなぁ…



写真は市内の小学校の花壇です。校門前の外壁沿いには、輝きの季節へ向けてたくさんの球根や草花が植えられていました。

これからは花壇の手入れが忙しくなってきますね。我が家もちゃんとしなくっちゃ…(^^;;



【おまけ】
テントウムシの一生(ナミテントウ)


↓↓↓

幼虫


↓↓↓



なかなかダイナミック!観察するには楽しいです。