昔々ある山里に、おじいさんとおばあさんがいました。
これは日本昔話の庶民を代表する表現である。
おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川で洗濯しているときに桃が流れてきたところから始まる。
桃太郎は桃の中にいた。
これがドンブラコドンブラコと川を流れてくるのだが、これを包丁で真っ二つに切るのだがここに大きな問題がある。
まず桃太郎が入っている桃なんだから、そもそも相当重いだろう。
老人二人で家まで持って帰るのは大変だ。
包丁で真っ二つに切るには二人がかりでも難しい。
老人だからバランスを崩し、勢い余って中の桃太郎を真っ二つにしまったとさ。
というのも面白そうだがだめなんだろうな。
桃から生まれたから桃太郎。
たいへん分かりやすい。
スイカから生まれてたらスイカ太郎だったかもしれない。
だが桃から生まれた桃太郎はぐんぐん育ち、やがて強くて立派な少年になっていく。
そうしてある日、桃太郎は鬼退治を決心するのである。
桃太郎はとくに誰にも頼まれたワケでもないのに、鬼たちを成敗してくれようとある日、おばあさんに作ってもらったキビダンゴを腰にぶらさげ背中に「日本一の桃太郎」の旗を掲げて出かけるのだ。
すると犬がやってきて「そのキビダンゴを貰えるなら家来になりましょう」と言ってくる。
以下、猿とキジが同じように家来になる。
こういう話の展開はみんな知っている。
そのときの桃太郎のいでたちは、日の丸のハチマキをしめ、犬、猿、キジという目立ちまくりの家来を従えて辻々で講釈をはじめる。
このときの桃太郎の姿は、今日のあらゆる選挙候補者の基本スタイルとなったのである。
国政選挙近し
こんな危ない話を幼い子供たちに読ませていいのか…
と思うのはアタクシだけでしょうか。