十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

句会 いちじはん 報告その2

2009-08-25 | ジュニア俳句

先回は、吟行の様子をお伝えしたが、今日は肝心の俳句について報告しよう。


私が好きな句を三句。


ゆらゆらと伸ぶ朝顔の高さかな


今時は、朝顔が緑のカーテンとしての役割も果たしている。


朝顔市の朝顔の感覚だと、朝顔が自分よりも背が高くなることはなかなか考えられないが、


緑のカーテンになると、2階、3階まで伸びる。何となく頼りげがなくまさに 


ゆらゆらと伸ぶ という表現がぴったりである。


秋の蝶電車に揺られて君のもと


こういう句は、若くなくてはできない。中学生・高校生の特権のような句だ。

秋の蝶は飛ぶ力も次第に衰えている。それでも君の元に行きたいのだ。

電車に乗ってまでも、君の元へという心が表れている。


然し、そう考えてみると、これは老人の恋の話かもしれない。


老境になって、初恋の人が忘れられずに一目会いたい。


俳句と言うのは、こんな風に自由に想像を広げられる。


それも俳句のおもしろさである。


 


雲間から声がれもんの色してる


よく考えてみると、雲間から声などしないし、しない声に更に色がついている。

そんなことも現実にはあり得ない。だからなんじゃいと言いたくなるが、

理屈を追求せずに何となく雰囲気がある。

中学生が、色々工夫し実験している様。完成形であるよりも、そうしたチャレンジ精神を買いたい。



 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (津野 利行)
2009-08-25 23:42:46
どれもうまいですね。
中でも蝶の電車の句が好きです、電車好きなので・・・。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。