十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

学校俳句の季語を考える

2012-05-22 | ジュニア俳句

最近、春の運動会が増えている。春と言っても、実際は五月の終わりから六月の初めにかけて行う学校が多い。
そこで、「運動会」をテーマにして俳句を作っている。
今日は南陽小学校の5年生で授業をした。
雨だったこともあり、今取り組んでいる運動会(練習)を題材に俳句づくりを舌のだが、その時に気になるのが「季語」である。
運動会は、秋の季語である。聞いた話によると、もともと運動会は春の季語であった。それが、東京オリンピックを契機にして、秋になったのだとも言う。

では、南陽小の運動会をどのように捉えればいいのか。
世間一般では、「運動会」は秋になっていても、この学校の子どもたちは、毎年この時期が運動会なのだ。だから学校の季語というのを定めて、「夏」とすればいい。
これが私の考え方だ。
季語に子どもを合わせるのではなく、子どもに季語を合わせる。
これは、季語に生活を合わせるのではなく、生活に季語を合わせると言う考え方だ。季語というのは、文学的な季節だから、それで困るというものもあるだろう。しかし、基本は生活に季語を合わせる。
学校には学校の季語があってよい。例えば、「学芸会」とか「展覧会」など、学校によって、行う季節が決まっており、季節感があるものは、「学校の季語」と考えてよいのではないか。
もっとも、それが世間一般に出たときは、秋になったりするのは仕方がないが・・・・


 夏来たら運動会もやってくる

これが、子どもたちの季感なのである。

 

  夏の空こぶしつきあげ入場だ

  夕焼けで泣いて終わった運動会

  夏の空一番楽しみお弁当

  運動会青葉の風がすきとおる

  プラカードしっかりもって歩き出す

  からあげを食べてがんばる運動会

  みかぐらのおうぎひらひら運動会

  夏の風気合いが入る開会式

  夏の風みんなに気合いふきこんだ