「赤のまんま」という季語がある。
これを小学校の授業で使うとなると難しい。
理由は簡単。六音だからだ。そのままだと、上五にも下五でも字余りになってしまう。
ところが、この場合は、「赤のまま」「赤まんま」という呼び名があるので、そちらを子ども達に提示すればよい。
ゴーヤの時にどうするか。
子ども達は、「ゴーヤはね」という風に五音にするために工夫する。
三音の言葉に「はね」をつけるという苦肉の策だ。
「よく考えるものだ」
と感心して良い。
詠む題材が決まっていれば、授業の何処かの段階(見に行く前、句を作る前など)で、別の呼び名を提示してあげるというやり方もある。
例えば、ごーやのことを別名「にがうり」とか「つるれいし」と言うんだよ。
という具合である。これを板書して見えるようにしておくことも大切だ。
「にがうり」なら、四音。「つるれいし」なら五音になる。
ゴーヤだけの場合も例示すると良い。
ゴーヤの実、ゴーヤの葉、
こうすると、上五、下五にそのまま使えるようになり、句が作りやすい。
(句作としてこの方法が良いかどうかは、また別の問題だが、こうした例示によって作りやすくなることは確かである。)