十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

秋探しをしよう

2007-10-15 | ジュニア俳句
「秋探し」は、俳句のよい題材である。
これをすると、子どもから出てくるのは、決まって紅葉であり、枯葉である。

 秋になる二色葉っぱが落ちていく

 桜の葉赤と黄色がひらひらと

 桜の葉ファッションかえた黄色にね

とても上手だと思う。
「二色葉っぱ」とか「赤と黄色がひらひらと」とか「フッションかえた黄色にね」
言葉を工夫している。「十分間俳句」の後半の部分、つまり日本語の語彙や表現を豊富にする点で意味があることは確かだ。
しかし、「発見」という観点からはどうか。新たな発見とは言えず、子どものこれまでのイメージの枠から出ていないことに不満がある。
では、ここから抜け出すにはどうするか。
若い先生が俳句の授業の相談に来たので、一緒に考えた。
子ども達を校庭に出して、実際を見させなければならない。しかし、ただぼんやり見ただけでは、新たな発見は難しい。
それは、教師がぼんやりと「秋を探してご覧」というから、子どもはそうせざるを得ず、従来のイメージの中に閉じこもってしまうのではないか。
そこで、具体的に何を見るか、ヒントを与えてみたらどうかと考えた。
例えば、桜の木がどうなっているか見てみよう。とか朝顔がどうなっているか見てみよう。とか、空の色は夏の比べてどうだろう。雲はどうだろう。銀杏の木は・・・・
視点が定まれば、ぼんやりした「秋探し」よりは前進できるのではないか。
これも、試行錯誤の一つだ。