6月19日に行われたジオガイドセミナーの報告です。
講師は伊豆半島ジオパーク事務局で、火山学を専攻している鈴木氏。
講演テーマは「身近な伊豆半島のジオストーリー学ぶ」
今回も30名近い参加者でした。
前半はスライドでの講演。
内容は…
伊豆半島が伊豆大島と同じフィリピン海プレートに乗って移動していること。
その関係で西伊豆は沈み、東伊豆は隆起していることや…
大島以外も広い範囲がプレートの動きによって“押される力”がかかっていること。
西暦838年の神津島噴火で飛んで来た白い火山灰が伊豆半島にも積っていることや、神社同士もつながりがあること。
伊豆半島でのジオガイドの育成の現状(ガイド検定や準ジオガイド制度)。
現在行われているジオを活かした商品開発(スコリアを積み上げたピザ釜やジオ菓子、大人気の限定15食のジオ丼など。)
以前からあった神社を調べてみたら過去の津波記録が残されていて、ジオパークで防災についても掘り起こしができたこと。
そして地質のみではなく、地面の上にある全てのものがジオパークであること。
等々。
たくさんの取り組み事例やジオ物語から導きだされた結論は説得力がありました。
そして後半は、なんとキッチン火山実験です!
鈴木氏はこの実験のために、実験材料も一部持参して準備をしてくれました。
まずはメントスとコーラで噴火を再現する実験です。
メントスを入れると3mぐらいの高さまで噴き出すコーラに「おお~!」という歓声があがります。
コーラの泡が噴火の時の地下の状態を表しています。
「何を表現しているか」の解説を聞きながら見ると、火山のことが具体的にイメージできます。
お酢と重層でも噴火を再現。
時間がないので省略となりましたが、本当は上に粘土で三原山や自分の家(!)を作るとよりわかりやすいとか。
水槽での実験映像も見せてもらいました。
火山灰のように軽い細かいものは、高くまで上がるけれど…
噴き出す物がもっと重いと、あまり高く上がらずに山肌を駆け下りる…火砕流の再現です。
(すごくわかりやすかったです!)
そして、この日のメインイベント。
鈴木氏が制作に携わったという“伊豆大島の細かい沢まで正確に再現した模型”に、シャンプーを流していきます。
これ、大島の溶岩の粘土に一番近い物を探すため、100通り以上の組み合わせを試し“リンスインのメリットシャンプー”という結論に達したそうです!
皆さん元町や波浮の上など、自分と関係のある場所からシャンプーを流して真剣に実験していました。
「こんな実験ができるのは大島だけです」と鈴木氏。
そうですよね。この精巧な模型と,粘性が同じ物を探すために100通りもの方法を試す時間をかけなければ、この実験はできないのですものね。
この実験は、実際の噴火の際に速やかに正確に溶岩流の進行方向を予測し、避難防災に役立てるために考案されたのだそうです。(大島って私たちの知らない宝物がいっぱいあるのですね)
大迫力の火山実験に、みんなワクワクしながら火山を学んだセミナーでした。
ところで2時間の火山実験の前に、講師の鈴木氏と筆島を歩きました。
ここでも色々なことを教えてもらいましたが、特に印象に残ったのは「岩脈の見分け方」です。
地下のマグマだまりから地面を押し開きながら上がって来たマグマが、冷え固まってできる“岩脈(写真中央の白っぽい太い筋)”
その両端には何本かの黒い筋が入っています。
これはマグマが周辺の地層で急冷されてできるものなのだそうです。
最初は細かったマグマがだんだん太くなり、線を足していくとのこと。
「あ!マグマがだんだん太く成長していくのがわかる!」
「ホントだ~!!」
やっぱり「知る」って楽しいです。
ところで、この日は強風で砂が体に当たって痛いぐらいで,海岸には砂丘ができていました。
いつも平らな場所が丘になっていたのでビックリしました。
普段海から突き出している筆島も…
砂漠の上にあるように見えました。
海岸の景色は変わりますね。
と、いうことで、忙しいけれど楽しい日々です。
セミナーはあと3回残っていて当日参加も受け付けていますので、タイミングのあう方はぜひご参加ください。
(カナ)
講師は伊豆半島ジオパーク事務局で、火山学を専攻している鈴木氏。
講演テーマは「身近な伊豆半島のジオストーリー学ぶ」
今回も30名近い参加者でした。
前半はスライドでの講演。
内容は…
伊豆半島が伊豆大島と同じフィリピン海プレートに乗って移動していること。
その関係で西伊豆は沈み、東伊豆は隆起していることや…
大島以外も広い範囲がプレートの動きによって“押される力”がかかっていること。
西暦838年の神津島噴火で飛んで来た白い火山灰が伊豆半島にも積っていることや、神社同士もつながりがあること。
伊豆半島でのジオガイドの育成の現状(ガイド検定や準ジオガイド制度)。
現在行われているジオを活かした商品開発(スコリアを積み上げたピザ釜やジオ菓子、大人気の限定15食のジオ丼など。)
以前からあった神社を調べてみたら過去の津波記録が残されていて、ジオパークで防災についても掘り起こしができたこと。
そして地質のみではなく、地面の上にある全てのものがジオパークであること。
等々。
たくさんの取り組み事例やジオ物語から導きだされた結論は説得力がありました。
そして後半は、なんとキッチン火山実験です!
鈴木氏はこの実験のために、実験材料も一部持参して準備をしてくれました。
まずはメントスとコーラで噴火を再現する実験です。
メントスを入れると3mぐらいの高さまで噴き出すコーラに「おお~!」という歓声があがります。
コーラの泡が噴火の時の地下の状態を表しています。
「何を表現しているか」の解説を聞きながら見ると、火山のことが具体的にイメージできます。
お酢と重層でも噴火を再現。
時間がないので省略となりましたが、本当は上に粘土で三原山や自分の家(!)を作るとよりわかりやすいとか。
水槽での実験映像も見せてもらいました。
火山灰のように軽い細かいものは、高くまで上がるけれど…
噴き出す物がもっと重いと、あまり高く上がらずに山肌を駆け下りる…火砕流の再現です。
(すごくわかりやすかったです!)
そして、この日のメインイベント。
鈴木氏が制作に携わったという“伊豆大島の細かい沢まで正確に再現した模型”に、シャンプーを流していきます。
これ、大島の溶岩の粘土に一番近い物を探すため、100通り以上の組み合わせを試し“リンスインのメリットシャンプー”という結論に達したそうです!
皆さん元町や波浮の上など、自分と関係のある場所からシャンプーを流して真剣に実験していました。
「こんな実験ができるのは大島だけです」と鈴木氏。
そうですよね。この精巧な模型と,粘性が同じ物を探すために100通りもの方法を試す時間をかけなければ、この実験はできないのですものね。
この実験は、実際の噴火の際に速やかに正確に溶岩流の進行方向を予測し、避難防災に役立てるために考案されたのだそうです。(大島って私たちの知らない宝物がいっぱいあるのですね)
大迫力の火山実験に、みんなワクワクしながら火山を学んだセミナーでした。
ところで2時間の火山実験の前に、講師の鈴木氏と筆島を歩きました。
ここでも色々なことを教えてもらいましたが、特に印象に残ったのは「岩脈の見分け方」です。
地下のマグマだまりから地面を押し開きながら上がって来たマグマが、冷え固まってできる“岩脈(写真中央の白っぽい太い筋)”
その両端には何本かの黒い筋が入っています。
これはマグマが周辺の地層で急冷されてできるものなのだそうです。
最初は細かったマグマがだんだん太くなり、線を足していくとのこと。
「あ!マグマがだんだん太く成長していくのがわかる!」
「ホントだ~!!」
やっぱり「知る」って楽しいです。
ところで、この日は強風で砂が体に当たって痛いぐらいで,海岸には砂丘ができていました。
いつも平らな場所が丘になっていたのでビックリしました。
普段海から突き出している筆島も…
砂漠の上にあるように見えました。
海岸の景色は変わりますね。
と、いうことで、忙しいけれど楽しい日々です。
セミナーはあと3回残っていて当日参加も受け付けていますので、タイミングのあう方はぜひご参加ください。
(カナ)
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