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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オタイサマ

2024年10月30日 | 火山・ジオパーク
伊豆大島には、「オタイネ」、「オタイサマ」という呼ばれ方をしている岩が、三つあります。

一つは、このブログに何度も登場している筆島。

荒波に耐えて崩れずに残る岩は、航海安全を祈願する船乗りの信仰を集め、神の霊の宿る根であるという意味で、「オタイネ(御体根)」、または「オタイサマ(御体様)」と呼ばれていたようです。

もうひとつは、岡田港にある海に突き出た岩。

波に削られ以前より小さくなったとも聞いていますが、海中に没せず、まだしっかり残っていて、「頑張っている岩」という感じがします。

三つ目は、海ではなく陸上。
島の北東部に位置する大島公園の中にあります。

高さは180cmぐらいでしょうか?(尺になってくれた嶋田の身長が約150cmらしい)

小高い場所に突き出た岩の前にある看板には、「昔、泉津では、娘などが欲の深いことを言ったり、強情で言うことを聞かないような時に、『このオタイサマめ』と言って叱ったと言います。オタイサマは、ツドの山にいて、”海の物も山の物も、みんな我が物だ”と言ったので、欲の深い神様だと言われています」と、書いてあります。

この岩は、溶岩流の表面が冷えてできた岩の塊が、後ろからの流れに押されて盛り上がったもののように見えます。(興味のある方は、YoutubeのVolcanoChaser氏のチャンネルにあるハワイの溶岩流の動画を見ていただくと、イメージしやすいと思います)

海で荒波に耐えて残っている岩は「神が宿る」といわれているのに、陸上に突き出た硬い岩は「欲が深い強情な娘」と言われていたという違いが、なんとも面白いです🤣

公園の芝生広場には、オタイサマよりは小さいものの、地上に突き出たいくつかの岩があります。

オタイサマの岩の言い伝えも、私たちが火山の島に住んでいるこを実感させてくれます。

これらの伝説については、藤井工房の藤井さんが複数の文献を調べ、詳しくまとめてくれています。
読んでみたい方は藤井さんのブログをご覧ください。

(かな)

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