グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

2回目の理科授業2日目

2013年05月31日 | ツアー
昨日に引き続き、本日もT学園高等部の皆さんのツアーに同行しました。
今日は午前中、3班に分かれて三原山山頂~お鉢周り~表砂漠、午後は火山の様々な環境を体験しに、桜株~裏砂漠~筆島~砂の浜~地層大切断面~元町溶岩流を見て周りました。


昨日とは打って変わって、この天気!!
風が少し強かったですが、気持ちのいい青空の元、元気いっぱいの学生さんたちです。


わたしが担当したグループの学生さんたちは、とっても活発で・・・。まったく追い付きません!!
まだまだ気分は高校生な自分でしたが、今日ようやっと夢から覚めた感じです・・。

ところで、みんながこんなことを言っているのを聞きました。
「カルデラ、って、言われてもぴんとこないけど、実際見てみるとわかるよね」
と。まさに!!身近にないことって、なかなか言葉だけでは実感できないことがたくさんあります。
みんな、もう『カルデラ』、は完璧だね!!


時間の都合上、火口がよく見えるお鉢周りコースを歩くか、短くサクっと火口を見て表砂漠に抜けるか、山頂で協議をした結果、全員お鉢回りコースを選んだようです。さすがは「理科特進クラス」です!!足元のスコリアの色や形の変化にもよく気がつき、質問を投げかけると、たくさん、いろんな答えが返ってきます。そんな考え方もあったか~、と私は感心しきり!!


裏砂漠もちらっと寄りました。
オオバヤシャブシの種は羽根が2枚なのに対して、ハチジョウイタドリの羽根は3枚。ハチジョウイタドリの種について考えているときに、オオバヤシャブシの種とどう違うかということにいたり、2枚と3枚じゃ飛距離や飛び方が違う、という話になりました。全然考えたことありませんでした!!そういえば、2枚と3枚じゃ羽根のつき方も違うから、そうかもしれません。今度実験してみようかなあ。しかしながら、考え方が柔軟で、会話のやりとりがとっても楽しいです!


筆島にも立ち寄りました。
興味がつきないので、みんなじっとしていられなくって、見ている私はハラハラしっぱなしです。


ボムサッグのところで、たたずんでいる風景も。青春の1ページですね。


砂の浜にも立ち寄りました。
みんな車の中ではお疲れモードですが、ひとたび降りると元気いっぱい!!
波を追い、波に追いかけられ、笑い声が絶えません。


地層大切断面も途中立ち寄って、最後は元町溶岩流。
全員で向こう側まで渡って、こちらに伸びてくるテイカカズラを見に行きました。
テイカカズラは花盛りで、アジアんな香りを漂わせていました。
「ここはもっと真っ黒だったんですか?」
との質問が。
「そうだよ、あの木の辺りまで真っ黒だったんだよ。いつか緑で覆われちゃうね」
と答えたところ、
「じゃあ、今見ている風景は、今しか見えないんだ」
と。
この返答を聞いた瞬間、わたしの心は打ち震えました。
沈んでゆく日に輝く、彼らの姿に、感動しました。
日々変化してゆく光景、どう感じてもらえたかな・・・?

火山島のストーリー。みんなの心にじわ~っとしみ込んできたかも!
明日は「人の暮らしと火山」というテーマで元町を散策します。
楽しみ~!!(ユカ)
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2回目の理科授業

2013年05月30日 | ツアー
昨年に引き続き、T学園高等部の先生がツアーをリクエストしてくれました。
「理科特進クラス」の授業の一環で、今年は2泊3日の滞在です。

滞在中に「火山」「植生遷移」「人と火山との関わり」を中心に見ていただこうと、半日ずつの4コマのプランを立てていました。

今日の午前中は火山博物館見学だったので、以前作ったクイズを使ってもらいました。

生徒さんたちがクイズを解きながら、楽しそうに回ってくれていたのが嬉しかったです。

さて、昼食後です。
雨で山が見えないことと南西風が比較的強いことから、「植生遷移」を中心に歩くことにしました。

裸地→コケ→草地→陽樹(生育に多くの光が必要)→陰樹(少ない光でも生育できる)と移り変わるのが普通の植生遷移。でも大島は、噴火でゼロからやり直しになった場所と、そのまま遷移が続いている場所の境がハッキリわかるところが面白いのです。

そんな説明を、今日はこの場所で。

噴火のための避難壕は、雨の時にも役立ちます!(笑)

今回は4種類の植物にだけ注目してもらうことにしました。

遷移の過程の中で、無くなったり現れたりの変化がわかりやすい植物たちです。

森を抜け、低木林を抜け、草地へ…。

最初いっぱいあったアオキがなくなり、ハチジョウイヌツゲの背丈が低くなって、ニオイウツギ、続いてハチジョウイタドリが現れます。

そうそう、途中“カエルの骨地帯”に立ち寄ったら、新しい“骨の素”が供給されていました。

スタッフ間では「トビの仕業?」と話しているのですが、まだ現場は押さえていません。(見たい~)

さすが理科系の高校生たち(?)

気持ち悪がるよりも熱心に観察している生徒さんが多かったような…?

折り返しの溶岩地帯では、男子たちが機敏な動き!

なんだか楽しそうでした~。

皆、雨にも負けず元気に歩いてくれたけれど資料に使った「4つの植物たち」は、あまり注目されていないみたいでした。なので時々リマインダーの役目をしながら歩きました。(笑)

でも、帰路に再び濃い緑の森に差し掛かった時「あ、帰って来た」という声が聞かれたから、きっと何かを感じてくれた生徒さんも居たのだと思います。

森の中では…

溶岩に阻まれて根を下に伸ばせずに、風で倒れてしまった桜の木に注目!
みんなで順番に立ち寄りました。

森の中の“溶岩の溝”が、高校生で埋まっています!(笑)

途中で「地学の研修に行きたくなって来た。」などと言う声も聞かれ「いいぞ~!」と思いました。笑

そして最後は、大島の地面の中身(降り積もった溶岩や火山灰や土)に触れて観察しました。


室内の実験や理論だけではなく、生の自然に触れてほしいと大島を再訪してくれたM先生。
その気持ちに応えられるように、明日からもできる限りのことをしたいなぁと思っています。

(カナ)
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今年もコチドリヒナヒナ~

2013年05月29日 | 
もしかしたら今年もヒナがいるかも!?
と思って日曜日に見に行ってみました。
いましたよ~(嬉)
去年は6月12日に見つけています。


ゴルフボールが手前ですがこんなに小さいんです。





あちこち歩き回って食べ物を探します。





ここには2羽写っていますがヒナは全部で4羽いました!



後ろにいるのはたぶんお父さんだと思います。


こっちはお母さん(たぶん)



ふわふわで本当にかわいい~。



あらあら、この子はおねむのようです。


今回驚いたことは成鳥が他に2羽いたことです。

ちょっと遠いですが3羽写っています。
ヒナのいるほうのペアが別のペアを追いかけている感じでした。





2羽が近くに飛んできました。
オス同士だと思うんですが。
ここでもう1組のペアが子育てするのかな・・・?

と、ここまでが日曜日の撮影です。

ここからは昨日です。

すぐ近くに1羽のヒナがいました。
他の子たちはもっと安全な場所にいるようです。


お父さんと


お母さんが見守っています。





日曜日に見たときよりは明らかに大きくなっているように感じます。





両親の呼びかけに走り出して、あっというまに見失ってしまいました。
日曜日に見た2羽のコチドリはいませんでした。
この両親に追い払われたのでしょう。

コチドリ親子、今朝も元気な姿が確認できました。
4羽が無事に成長するといいです。

                                 がんま
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大潮の日に

2013年05月28日 | 火山・ジオパーク
大潮を狙って、昨日は筆島海岸の貫入を嶋田さんと、本日は元町を中心として明後日からのツアーの下見に行ってきました。


筆島に来たのは、大学2年生の夏が初めてでしたが、そのときは、この島を上の駐車場から見ただけでした。


まさかここに豊富な湧水があったとは!
まったく知りませんでした。
伊豆大島ではあまり見かけない、流れ滴る水です。
この辺りで取水していたとのことですが、設備らしきものは、波の影響か、かなり壊れていました。
伊豆大島に来て、常日頃感じることですが、自然の力は本当にすごいと思います。


赤や茶色や白っぽい色の堆積物の間を縫うように、バリバリバリっと入り込んだマグマ。
いたるところで縦に幾筋もの岩脈が見られます。


あまりにもダイナミックすぎて、なんだか自分の感覚が追い付いていかないのですが、縮尺を入れてみるとこんな感じです。
こうして、岩脈には層状の部分と、層に垂直な亀裂が見られます。
やわらかいものの間に、固いものが入っているせいか、全体的にこの辺りの地層はとても脆いように感じました。
実際、かなり崩れているとのことで、内心ヒヤヒヤしっぱなしでした・・・。


なんでしょう??と見ていた、肉厚でフェルト生地みたいな触り心地の海藻。
嶋田さんとかじってみましたが、うーん・・・食べられそうにもない・・。
調べてみると、「ヒラミル」という海藻のようです。


日暈、という大気の光学現象が見られました。
わおー!!びっくり!!さすが、嶋田さん!!私一人なら全然発見できないことを、たくさん一緒に見ることができました。


そして本日は明後日から始まるツアーの最終日のための下見です。
元町散策。
こちらも初めて来ました。元町溶岩流の先端です。
すっかり植生に覆われていましたが、ここが溶岩の流れを食い止めようとした現場だ、と思うと、とても感慨深い地でした。


わたしが苦手な毛虫を一生懸命撮影するカナさん。


弘法浜に行くと、あれ!!見たことのない溶岩が目の前に広がっている!!
大潮のときに弘法浜に来たのは初めてでしたが、元町の長根と同じ時代の溶岩流だったんですね。


防水カメラだったので、水中に入れて撮影してみたナマコ。
大潮のときは弘法浜、面白いなあ!!今度はじっくり磯観察に来てみたいと思います。


そのまま下高洞遺跡へ。
ここに「イノシシの骨」があるということで、探してみましたが・・・。どれかよくわからず・・・。


その向こう側には溶岩チューブがあるというので行ってみました。
分かるような、分からないような。
中を覗いてみて、周囲を観察してみて、あ!確かに!!と。
ここもじっくり見てみたいなあ。

今までけっこう三原山がメインでしたが、海岸も楽しい!!
もうすぐ関東も梅雨入りかなあ・・・、と思う今日この頃ですが、雨でも楽しいツアーにできるといいなあ、と画策した一日でした。(ユカ)


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東京の大島

2013年05月27日 | その他
いつも行く都内の両国
相撲が終わって両国の駅もさぞ静かになったことでしょうが
先週の日曜日は駅でジャズのコンサートが開催されていました。


3番線のホームでのことですが、ここは少しだけ昔まで房総方面の始発のホームでした。

今は出番のない空間でしたが

屋外ですが左側が壁、アーチ屋根が有り音が拡散せずに良い音量を保っていました。


いつもならシャッターが閉まっている所今日はレッドカーペットがひかれて『みなさんようこそ!』の感が…

向こうのホームの人が踊って楽しんでいました。


両国の近くに
大島有りました。


漢字で書くと大島ですが、ここは“おおじま”なんですね
会社にいた時、都内からの電話で午後4時過ぎに『今から行きます』船便も飛行機便も無いのに
とか
荷物があちらの営業所に行ってしまった  とかが有りましたが、私の知らない所でもっと大島の取りちがえが有ったりしそうです

≪世の中澄むと濁るで大違い 禿げに毛がなし ハケに毛があり≫を実感してしまいます

でも、ここの“おおじま”やはり大きい島なのでしょう?地続きなのですが島?
その昔の東京湾はもっと大きな湾で 今陸地の所も海の下。浅草の浅草寺付近はすぐ近くが海で海苔の養殖をしていたそうな。
もしかしたら、その昔おおじま周辺は海で 浅瀬の海の中に大きな島の陸地が有っても不思議ではないかな?それっていつの時代でしょうか?江戸時代?室町時代?弥生時代?  (しま)
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春の花々

2013年05月26日 | 植物
数日後のツアーの下見で、元町に行ってきました。

本当は車でサクッとの予定だったのでうすが、春の花があちこちで見事に咲いていて、ちっとも先に進みませんでした。(笑)

例えば、火山博物館の奥にある砂防ダム。

この写真を撮っていた私の後ろには…

テイカカズラの見事な花!

ちょっとねじれた花弁が、風車みたいで可愛いです。

咲き始めが白、やがて黄色に変わるスイカズラ

以前“天ぷら”にして食べたなぁ~。

ハチジョウイボタ

葉は本土のイボタより大きいようですが、花も大きいのでしょうか?
見事な咲きっぷりのものが、多いような気がしますが…。

島を代表する植物、ニオイウツギ。

白からピンクに変わっていくのが楽しいです。
ハチも喜んで蜜を吸いに来ていました。

移動中の車窓から見つけ、思わず車をおりて見入ってしまったドクダミの群生。

ここまでそろって咲かれると、ついつい足を止めちゃいますよね。

ツアーで訪れる予定の、元町溶岩流。

この景色の中で、目立った花は…

キウイの原種と言われる、サルナシ(ウラジロマタタビ?)。

もう咲き終わりでした。

一面のテイカカズラはまだ蕾の状態のものがほとんどでしたが、中には咲き始めたものもありました。

最初のダムで見た木に巻き付いているものに比べて少々小さめです…なぜでしょう?
溶岩流の上が日当りが良くて花をいっぱいつけるから、1つ1つに栄養が行き渡らないのでしょうか?

後半は海岸に出てみました。

この景色の中にも、様々な花が咲いていました。

まず左側の溶岩の石垣。

草のてっぺんに黄色い花が咲いているのがわかるでしょうか?

葉っぱがタイのお米に似ているのが名前の由来のタイトゴメ。

栄養の乏しい溶岩の上では、あまり大きくなれないのようで、葉っぱは本当に米粒サイズ。
可愛いです!

そして道路を挟んで、海側の芝生の上には…

ハマボッス!
この丸く並んだ花を、真上から見るのが好きです。

そしてフワフワのチガヤが風に揺れる風景にも、いつも見とれてしまいます。

キラキラです!

車のフロントガラスの前に、シチトウエビヅルの花が垂れ下がっていました。

秋には美味しい野葡萄の実が採れるはず…。

毎年見ている花達ですが、やはり1年ぶりの出会いは嬉しいものです。
懐かしい友人たちに、出会ったような気分です。

(カナ)







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新葉たち

2013年05月25日 | 植物
5月も後半になって緑が眩しい季節になりました。
今朝撮ってきたうまれたばかりの若葉をご覧ください。
たくさんあります!

アオキ





ツヤツヤさでは誰にも負けません。


アカメガシワ



2枚目、左の赤い葉はミズキです。


イイギリ

花も咲いていました。
実がたくさんなるといいな~。


イヌビワ





イヌマキ



エノキ



そういえば昨日アカボシゴマダラの春型を見ました。
これを食べているんだろうか・・・?


オオシマザクラ



オオバエゴノキ

まだ花の咲いている樹もあります。


オオバヤシャブシ





オオムラサキシキブ



ガクアジサイ





カクレミノ



これも見事にツヤツヤです。


カラスザンショウ

モンキアゲハの幼虫が付くのももうすぐ。


クサギ

この花はアゲハ類の大好物。


クスノキ



シチトウタラノキ



シロダモ

こんなに赤くても大きくなると緑になります。


右はエノキ。


スギ



スダジイ

花ざかりの樹がありました。




タブノキ



この赤い新葉が大好きです。


ツルマサキ



テイカカヅラ

花も咲き始めましたね。


トベラ

これもツヤツヤだなぁ。


ニオイウツギ



ニワトコ



ヌルデ



ハチジョウイボタ



ハチジョウキブシ



ハチジョウグワ

クワゴマダラヒトリの幼虫がいました。


ヒサカキ





ヒメユズリハ





マンリョウ



モクレイシ



ヤナギイチゴ



ヤブツバキ





やっぱりギングオブツヤツヤはヤブツバキでしょうか?


ヤブニッケイ



もっと赤い新葉もあるんだけど。


ユズリハ



ラセイタタマアジサイ



撮影している時間はとても楽しいものでした。

                          がんま

コメント (5)
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今見ている風景

2013年05月24日 | その他
昨日、初めて大島空港に撮影に出かけました。
そもそもどんな飛行機が離着陸しているのか、よく知らなかったためです。


空港の敷地内には雉がたくさんいるようです。
雄同士で仲睦まじいのは、初めてみました。


一日一便。羽田と結ぶ全日空のボンバルディアDHC8-Q300です。定員56名。この日は数えられた限りで17名のようでした。


本当は最初に新中央のドルニエ、全日空のボンバルディア、の順で到着し、離陸していったのですが、撮影場所に苦労していたら、金網ばかり撮れてしまい・・・。
朝9時台の便は、結局町営牧場の近くで粘って終了でした。
足元になっていた桑の実を味わいつつ(これって桑の実ですよね??)、作戦を練り直し!


11時台の各島行きのヘリを狙って再び大島空港。
作戦変更のために戻る途中、空港入り口のタクシーの運転手さんに、絶好の撮影ポイントを教えていただきました!
大島空港、3Fが屋外の展望デッキだったんですね!
いや~、撮れる撮れる。

こちらはセスナT-41Mescalero。アメリカ空軍の飛行機だそうです。
機体に武者の絵が描いてあって、とてもカッコいいです。


こちらはソカタ式TB10型。個人所有の機体だそうです。
空港には、こういった航空機も離着陸するんですね。へえ。


そして、一日三便、調布と結ぶ新中央航空のドルニエ228-212です。定員19名。9時台の便には13名、この11時台の便には見ている限り9名乗っていました。



最後にヘリです。各島を結ぶ、東邦航空のシコルスキーS76C+型。タイムテーブルから見ると、こちらは三宅島からきて大島。大島から利島へ向かうヘリだったようです。
初めて生でホバリングを見ましたが・・・ヘリの操縦って難しそう!!

なにかジオに関係ないかな~、と思って図書館で郷土資料を探してきました。閉館40分前に行ったので、慌てて探していたので町史と、あとYS-11引退に伴うジェット化のために滑走路の拡張工事をしたときの資料(私としたことが、資料名を完全に控え忘れてきました)だけですが。

そこでわかったことが、伊豆大島にYS-11が就航していたという事実!!
いやそこじゃなくて。
でも一言。伊豆大島に来るまで住んでいた町、埼玉県所沢市には知る人ぞ知る、航空公園というところがありまして。そこにはYS-11が屋外展示されています。私にも馴染みの深い機体が、まさか伊豆大島と関係していたとは・・・。

それはさておき、拡張工事をする際、当初は乳ヶ崎、愛宕山、三峰山を削る案が出ていたというのです。
今、シンボル的に見えているものが全部なくなっていたかもしれない・・・。
それに3つとも、伊豆大島の火山の歴史、動植物の生態・環境、歴史や文化を考えるうえでは、欠かせない大事なところです。
当時、反対運動が起き、さらにテスト飛行を1年行った結果、すっぽり切り取る案は回避されたとのこと。
よかった~!!!
ずっと気になっていた、愛宕山の西側の変なコンクリートは、それでも削らざるをえなかった跡だったんですね。

さて、図書館の横の、いつもなんだろう?と思っていた、隣のこんもりした森・・・潮音寺をようやっと訪れました。
とても気さくに、いろいろとお話を伺わせていただきました。


今年はこんな毛虫をよくみかける、とのこと。大きくなったら何になるのでしょうか?


また、伊豆大島にきて初めて「チャドクガ」を見ました。すごい・・・群れている・・・。
別名「軍隊虫」というのがよく分かりました。
ひや~~~~~!!!!!


境内には地蔵堂があり、中のお地蔵様は30年ほど前に数学の先生が彫られたとのこと。
優しいお顔をしていて、見ているとホッコリします。そのお堂もステキなんです。
お寺や神社に行くと、たいてい立派な彫り物がありますが、こちらはなんと心のこもった彫り物でしょう。
愛くるしい思いが伝わってきます。お寺の長い歴史もさることながら、こうして新しい歴史・将来の文化財が形作られていくことを目の前で見ることができた気がします。


元町の長根岬から。このあたり、昔は砂浜もあったとか。
まったく信じられません。砂はどこにいったのでしょう?
噴火で地形が変わり、海や風の力でも変わり、そして人の力によっても変わる。
なくなったものは元には戻りませんが、今ある環境をよく知り、後世に伝えられるものは伝えていかなければいけない、と改めて感じた一日でした。(ユカ)
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地球惑星会議ジオパークセッションIN幕張

2013年05月23日 | 火山・ジオパーク
5月20日、幕張で開かれた地球惑星会議のジオパークセッションに参加してきました。

9時~15時40分まで、世界ジオパークに申請する3地域と、日本ジオパークに申請する10地域のプレゼンテーションと、質疑応答が行われました。

360席用意された椅子がほぼ満席状態になるほど、沢山の人が聞きに来ていました。

ジオパークの短期間での拡大ぶりに、目を見張る思いです。

プレゼンテーションの最初に日本ジオパーク委員会事務局の渡辺真人氏の講演がありました。
渡辺氏の語る「日本ジオパークネットワークのメンバー」とは?

1活動の根本にジオ(地球科学的)なものがあり、それを保存していること。
2ジオと人との関わりを伝える
3持続可能な地域の営みを探す
4地域の人が地域の価値を再発見できる場所となる
5各地域がネットワークの一員としてともにジオパークの価値を高める

以前よりもいっそう、ジオパークネットワーク全体への貢献が求められているように感じました。

これ以外に各地からのポスター発表があり、昼休みからなかなかの賑わい。

発表者がそばについて説明する夕方の時間は、もっとずっと混んでいて歩きにくいぐらいでした。

大島からは2つ。
ジオデータミュージアムの取り組みと…


先日のロゲイニング大会をまとめて発表しました。

写真を見ての「楽しそうですね」という感想とともに「オリエンテーリングとどう違うんですか?」という質問も数人からありました。各地の参考になると良いのですけれど…。

日本各地から関係者が集まるこの会場は、貴重な情報交換の場でもあります。発表のため会場に来ていたホテル椿園(IN大島)の娘さん(地震学会)から、最近話題の赤色立体図の作者、千葉さんを紹介してもらいました。

千葉さんは1986年の大島の噴火のとき、ずっと大島に滞在していたとのこと。
お話もとても面白く、いつかぜひ大島に来て語っていただきたいと思いました。

伊豆半島のジオガシ旅行団の人たちも、ブースを出してジオガシを売っていました。
地層を模したお菓子全種類が入ったコンプリートボックスを300箱も作ったのだそうです。

白い壁が、地層になっています!
頑張ったなぁ~。

ところで、13地域の発表を聞いてメモった内容を、少し自分でも調べてまとめてみたので、印象に残った発表者の言葉とともに紹介します。

以後文字のみですが「どんな地域がどんな理由でジオパークに申請しているのか?」に興味のある方はお読みください。

世界ジオパーク申請地域3カ所
霧島(鹿児島県、宮崎県)
2011年1月に噴火した活火山。プレートの沈み込み帯に並んだ火山が並んでいるのが目で見えるのが特徴。山によって植生が異なる。現在、防災ポスター、登山者用のサイレン、登山の届出制度などで安全対策実施中。「新燃岳の噴火は自治体が結束し、人と人がつながるきっかけになった。」とのこと。

白山手取川(石川県)
世界で最も低緯度の豪雪地帯。 盛り上がろうとする山を雪や雨が削る。白山は水が山を削るスピードが速い地域。地域の人は上手に水害とつき合いながら歴史を作ってきた。「ジオパークをはじめたことで、地域の人が足もとに素晴らしい財産があると気づきはじめた。」とのこと。

アポイ岳(北海道)
私たちが暮らす地殻のさらに下にある岩「マントル」が、プレート同士の衝突で地下から上がって来て、山を作ったのがアポイ岳。地球の内部の岩を、目の前で見られる貴重な場所。低緯度ながら高山植物が見られて有名。採石が持続可能かは検討のしどころ。


日本ジオパーク10カ所

本部半島(沖縄県)
プレートの移動で、サンゴの死骸などが海底にたまり、石灰化して本部の大地を作った。石灰岩は水に溶けやすく雨で削られてできた様々な地形が見られる。

佐渡(新潟県) 
プレートの動きで東西からぎゅうぎゅう押されることで、300万年かかって今の形(傾いた“N"のよう)になった佐渡。古い地層の中に化石も見つかるし、金山の歴史もジオ。「ホントの意味での佐渡を子ども達に教えたい。」とのこと。

四国西予(愛媛県)
海抜0m~1400mまでの多様な自然、文化が特徴。黒瀬川周辺からは約4億2500年前のサンゴや三葉虫の化石が見つかり、ここが幻の古大陸だった可能性も!?

桜島(鹿児島県)
ここ3年間は年間1000回以上噴火している活発な火山。火山活動が自然や歴史、文化、産業に大きな影響を与えながら、60万都市と共存してきた点が最大の特徴。「火山と人と自然のつながりを全てのジオサイトで語れる。」とのこと。

豊後大野(大分県)
阿蘇火山の巨大噴火から9万年。厚い火砕流がこの地域をおおい、冷え固まって70mの柱のような崖や滝を作った。こうしてできた岩は加工しやすく粘りがあり、アーチ型の石橋や磨崖仏(まがいぶつ)など、独特な文化を発展させた。

三陸(青森県、岩手県、宮城県)
青森県八戸市から岩手県の沿岸全域、宮城県気仙沼市までが対象エリア。多様なジオを持ち申請準備中だったが東日本大震災で被災。災害からの復興そのものがジオパーク。災害遺構をジオサイトにしていくかは検討中の地域が多いらしい。

三笠(北海道)
今から5000万年前に生息した植物がもとになってできた地層から掘り出された石炭で栄えた町。同一地域の地層の年代や地形を比べることで、これらが産業や人の歴史に深く関わるという、ジオ物語を楽しめる。

とかち鹿追(北海道)
冬零下30°夏35°の温度差が独特の生態系や産業を育んだ。小規模な溶岩ドームが密集する“単成火山群”によって川がせき止められてできたとされる「然別湖」、日本最大規模の「風穴地帯」、日本最古の可能性がある「永久凍土」など。

姫島(大分)
一周17kmの火山島。灰石色の黒曜石がとれる神秘の島(黒曜石は普通黒い)。小さいが故に様々な環境が一度に見られる。

美祢市(山口県)
石灰岩が長い年月の間、雨水に溶かされてできる独特の凹凸(カルスト地形)で有名な秋吉台のほか450を越える鍾乳洞がある。3億年前にサンゴ礁だったといわれ、様々な化石も見つかっている。石炭、銅などの産業の歴史もある。

(カナ)

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トウゾクカモメ

2013年05月22日 | 
まったくもってどうしようもない写真ですが。
昨日の朝撮影したトウゾクカモメです。
まだ通過する個体がいたんですね。
画像は2羽ですがもう1羽いました。


遠いですねー。
盛大にトリミングしてこれですから200~300Mくらいは離れていたでしょうか。

この2羽、ちょっと前にウミネコを追いかけていました。
さすが盗賊です。
でもウミネコからはなにも奪えませんでした。



あっという間に遠ざかっていきました。


もしかしたら今朝も通過組がいてもう少しマシな写真が撮れるかも・・・と思い2時間ずっと海を眺めていましたが現れませんでした。
きっといつかチャンスがあると信じています。

                         がんま


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