グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

山の様子

2013年10月31日 | 火山・ジオパーク
ここ数日は、午前中に山を歩き、午後からボランティアに参加するという過ごし方です。

昨日は外輪山の内側、西側斜面を見てきました。
歩きはじめ…道がかなりえぐれていました。

ここは雨の度に掘れていく場所ではあるのですが、それにしてもずいぶん深くなりました。

コース前半は、あまり景色に変化はなく、台風の影響も感じられなかったのですが…

通称“幻の湖”の近くは、景色が大きく変わっていました。
砂の斜面が崩れていたのです。

まるで、斜面を巨大な爪で引っ掻いたみたいです。

ちょうど5ヶ月前の,同じような場所の写真と比べてみてください。

いったい何が、崩れるところと崩れないところの差を作るのでしょうか?

こちらも…


5ヶ月前(ちょっと向きが違いますが…)


砂がくずれた深さは、深いところで私の身長分ぐらいあります。

ここが一面、美しい砂の斜面だったなんて信じられないような風景です。
風の作用で、またもとのような景色に戻る日が来るのでしょうか?
それとも、もっとえぐれて谷ができていくのでしょうか?

時間がなかったので、三原山には登りませんでした。
双眼鏡で見た限りでは大きく変化している場所はありませんでしたが…

山の斜面の黒い筋が少々気になります。
近いうちに歩いてみなければ…。

山の中腹も、あちこち崖崩れしています。
元町林道・北線でも…

道が寸断されていました。

一方、急ピッチで復旧作業が薦められています。

山頂でも、電話と電気の工事が同時に行われていました。


延々と延びた、黒いホース!

 
電気のホースのようです。

温泉ホテル近くから山頂口まで、つながっていました。
つなげるだけでも相当根気がいりそうです。(お疲れさまです)

明日は裏砂漠方面をリサーチしてきます。

(カナ)



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鳥たちは

2013年10月30日 | 今日の大島

あれから2週間経ちました。
まだまだ復興への道は遠いと感じます。
身近に起きた甚大な災害がこんなにも精神的苦痛になるなんて、当事者になってみて初めてわかるものなのですね(東日本大震災の悲しさや恐ろしさも強く心に残っているのに・・・)

今日の大島は朝からいい天気でした。
特に夕方は昼ごろから吹きはじめた南西風で空気が乾いて山がとてもよく見えました。

でも
見ていることが、できませんでした。

あれが本当に三原山の姿なの?

どうしてこんなことになっちゃったんだろう?
考えても仕方のないことばかり考えて。

あまり悲観的にならないように気をつけなければ、と自分に言い聞かせています。
これからもここで(地球で)生きていくならばね。
わかってるけど、難しいことです。



今日は貯水池にコガモがいました。


それと、

マガモ君。

なんとグラウンドの水溜りにいました。

もうここでいいや~、と思うくらい疲れていたのでしょうか?
無事に旅を続けてくれることを願います。

渡り鳥たちは、変わらずにやって来てくれるのです。

                         がんま

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樹海の変化

2013年10月29日 | 火山・ジオパーク
1日雨でボランティアも休みの今日、三原山に行ってきました。
温泉ホテル~溶岩流~樹海のカルデラ内のコースです。

外輪山に囲まれたカルデラの中は、大島の中で唯一の、比較的平坦な場所。
大雨が降るということは、お椀の中にみそ汁が満ちるようなもの…。

「どうなっているのだろう?」と思っていました。
「外輪山の内側にある樹海には、崖崩れが起きているのではないだろうか?」とも考えました。

で、気になっていた「?」を調べに行くことにしたのです。
山はかなり濃い霧でした。

歩きはじめから、道に溝が掘れていました。

深さは10cmぐらいあります。
私が想像していたのよりも深さがあって、ちょっと驚きました。

歩いて行くとさらに大きな水たまりが広がっていました。

台風前なら今日ぐらいの雨で、ここまで水が溜まることはなかったと思うのですが…

森を抜け、低木林を抜け、草地に出ても同じでした。

ここに、これほど大きな水たまりができているのは始めて見ました。

水が溜まっている部分の地面は泥ではありません。
水はけが良いはずの穴だらけの溶岩“スコリア”です。

台風26号の雨が地下に水を溜め込んで飽和状態になり、地上の水をしみ込ませることができないのでしょうか?

霧の中の溶岩達は、みたところ何も変化がなさそうでしたし…


帰りの“樹海”も半ば過ぎまでは、台風前とほとんど変わりませんでした。


しかし…イヌツゲがクネクネ曲がり、独特の雰囲気を漂わせるあたりで様子が変わりました。
まず、妙に枯葉が吹寄せられている場所が出てきました。

「あれ?この辺、こんなに枯葉が多かったっけ?」

そう思って歩いていると、今度は地面が泥状のもので覆われていることに気がつきました。

粘土っぽい茶色の粒の細かい砂です。
どこから来たのでしょう?

足を取られそうなほど、ぐちゃぐちゃです。

なんだか、昨日泥出しした物に似ているなぁ…
でも少し、昨日のものより粒が細かいかも??

泥の後には茶色い水の道が続き…

なんだかいつもと違う雰囲気です。

あ!
道が無くなってる!!

私の目の前に広がっていたのは、この光景です。

道は木の塊の下に消えていました。

「崖崩れだ!」と気がつくまでに、数10秒、空白の時間があったような気がします。
木の隙間から頭を出しても濃霧のため全体像が見えませんでしたが、写真だけは撮りました。

乗り越えようかと思ったけれど、危なそうなので今度もっと天気の良い日に出直すことにしました。
崖崩れを迂回するルートを開発しなければ…。

外輪山の内側の崖崩れはまだあまり報告されていませんが、何カ所か崩れているのではないかと思います。どこも斜面は急だし、火山灰だっていっぱい降り積もっていると思うので…。

この崖崩れは、台風26号の雨で起こったものなのでしょうか?
それとも27号?
または今日の雨?

いずれにせよ、これからしばらくは雨の前後で外輪山の様子を観察したり、
崖崩れの可能性を考えて、対策を考えたりする必要がありそうです。

明日以降も少しずつ山を歩いて、変化を見ていきたいと思います。

(カナ)

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元気な大島

2013年10月28日 | 火山・ジオパーク
本日2回目の投稿です。
離島中の嶋田に代わって、今日の大島の様子を少しだけ報告します。

大島では今日も行方不明者の捜索が続きました。
(1名が海上で見つかったようです)

長沢ダムに溜まった土砂は、海に流すことになったようです。
「土石流の発生ではないので心配しないでください」という島内放送が流れていました。

海底に泥が積って、海藻や貝を取って暮らしている漁師さんたちの仕事場がダメになってしまうのが気がかりですが、次の大雨に備えて早急にダムの機能を回復する必要があるのでしょう…。

土石流を監視するワイヤーセンサーが、設置されはじめたようです。

長沢砂防ダムの下流にも、なにやら監視機器と思われるものが設置されていました。

ボランティアの泥出しも続いています。
今日の午後泥出しをした、民家庭先の倉庫。

油断すると長靴が埋もれて抜けなくなるぐらいドロドロです。
この状態を見ると、風に揺れる木を支えきれなくなったのが、わかるような気がします。

今日のボランティアは合計84名。

ボランティアセンター設置後、一番多い人数だったそうです!
だんだん増えているっていうことが、素晴らしいです!

センターにはいつも、手作りのおやつが届いています。

応援の気持ちがこもった手作りおやつ…いつも美味しくいただいています。
ありがとうございます!

みんながそれぞれ自分にできることを見つけてやっていけば、きっと元気な大島になるはず。

明日も、頑張りましょう~。

(カナ)




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都内も危ない

2013年10月28日 | その他
台風の日、私は今回も都内にいました。
雨が強くなるかと空とにらめっこしていました。

大島の二度目の台風は降雨が少なく無事に過ぎたようですが まだ、多くの不明者の方々が早く見つかりますように!

私がいるところは、相撲で有名な両国。
京葉道路(片側3車線)の大きな道路には



ここは海抜1メートル! だって!
前回の大島の降雨量を流したら すぐに水没してしまいそう。
しかし、もっと東側に行けばマイナス0メートルの場所もあるらしいので都会でも安心はできないのではないでしょう?





駅前では、不法駐車の自転車を撤去していました。日々増殖する自転車に通行人も迷惑するのですが、緊急時には避難の妨げにもなるし、万一増水した時にも凶器に代わる存在です。
でも、なんで自転車を置いていってしまうのでしょうか?
 
 (しま)
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ボランティアで火山を感じてます。

2013年10月27日 | 火山・ジオパーク
台風27号が通過し、青空が広がった伊豆大島です。大雨による被害が想定され全島に避難勧告が出ましたが、新たな土砂が流れてくることはありませんでした。

行方不明者の捜索も再会されました。

自衛隊や消防庁、地元消防団の人や車が行き交い、積った火山灰を掘り返かえして必死の捜索が行われていました。今日は新たに1名のご遺体が見つかったようです。

私は午後にまた「泥出し」ボランティアに行ってきました。
10数人のチームで、民家の庭に積った火山灰を掻き出し、袋につめていきます。

土嚢袋を開ける人、つめる人、ヒモを縛る人、運ぶ人。
みんなで声をかけあいながら、作業はどんどん進んでいきます。

体力がないとできないことかと思っていましたが、動き方のコツを教えてくれるし、休憩時間もしっかり作ってくれるので私でも働けます。

朝は長靴の指で指し示しているラインまで灰に埋もれていたそうです。

みんなの力って、スゴイです。

地面を覆う火山灰。

目の前の灰を袋につめたり運んだりして汗をかいているうちに「これが火山島に生きるっていうことなんだなぁ」とシミジミ感じました。

1986年噴火の後はたまたま火山灰が降らず、泥流被害を受けて来なかった伊豆大島。
でもそれはかなり例外的なことで、以前は火山灰が降り積もるのが普通だったようです。

緑の山の下に、こんなに大量の火山灰が積もっていたんですね。
大島の火山灰の量や重さを肌で感じながら、火山がより身近な存在になったような気がしました。

この日、午前と午後あわせて1200個弱の土嚢ができたようです。

作られたものの一部は、家の周囲に置かれました。

「朝と全然風景が違うね。」と満足そうな皆さんです。

「1人の力は微力だけど、でも無力ではないんです。」という島外ボランティアの方の言葉に「いい言葉ですね~。」と感動の声があがっていました。

泥出しボランティアは、社協に申し込みのあった家を下見をした後、順番に行っているようです。
この先の見通しはまるで立たないけれど、ボランティアの人数によって1~数ヶ月で終わるのではないか、とのことです。

軍手やスコップを持参される方もいますが、何も無くてもタオル、スコップ、軍手などは準備してくれています。ボランティア保険も申し込みと同時に加入となります。

お家の方に喜ばれ、みんなでいい汗かけて、火山を体で感じられます。
1回のみ、半日のみでも気持ちよく受け付けてくれます。
「参加者熱烈歓迎中!」のようです。

朝は8時半、午後は1時集合(午後のみの方は少し早めに受付要)
集合場所その他の問い合わせは「大島社会福祉協議会災害ボランティアセンター」まで。
電話080-2334-5147 9時半~16時半
HP http://oshima.vc/volunteer

島外の方は、移動手段、宿を確保の上、ご参加くださいとのことです。

(カナ)




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避難指示・避難勧告とも解除されました。

2013年10月26日 | 今日の大島
つい1時間ほど前、避難指示が解除されました。
避難勧告はそれよりも早い15:30過ぎでした。

夕方遅くまで降っていた雨も、暗くなった今は止んでいます。
昨日からの降水量は予報より少ない150ミリを越えるくらいだったようです。

今日の船便は全便欠航。
大島と本土を結ぶ交通手段はなにもない!

と思われた15:40ごろ、やって来ましたドルニエ228。

何度も言ってますけど、決してセスナではありません!

明日朝から不明者の捜索ができるでしょうか。
早く、見つかって欲しいです。

                           がんま
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避難勧告

2013年10月25日 | 火山・ジオパーク
台風27号の通過に伴い、大島全島に避難勧告が、そして土砂流の被害の大きかった元町と、北東部の泉津には避難指示が発令されました。

自衛隊も活動を停止しているらしく自衛隊機の離発着もないので、久しぶりに静かな大島です。

避難指示以外の地域は自宅や比較的安全と思われる知人宅などで、様子を見ている人も多いようです。

私自身も“国交省が発表した土砂災害危険箇所の緊急点検結果”をもとに、安全と思われるダイビングの店に避難しています。職場同僚や家族も一緒です。

指示されている避難所は学校の体育館など大人数が避難できる施設ですが、地図上で見るとそこよりも安全な家はありそうです。

大島は雨の島。強雨となることが度々あります。
その度に全島避難するのは、とても大変。
それに今回のような土砂流による災害、噴火、津波など、災害によって安全な場所が異なります。

今回は時間がないので仕方がありませんが、それぞれが自分の住んでいる場所がどういう場所か、どの程度安全なのか知ることで、親戚、友人間での避難もしやすくなるかも…。

過信せず、でも自分の命は自分で守るつもりで、協力しあえるような島だったらいいなぁと思います。
いつか「避難用の部屋提供します」みたいな情報交換の場を作るって、どうでしょうか?

ところで昨日の午後、社協のボランティアに参加して土嚢作りをしました。

流れ込んだ火山灰を利用して土嚢を作るというのは、良いアイデアですね!

民家周辺から掻き出した火山灰一山で、約200個の土嚢ができました。


女性陣もサクサク、力仕事をしていました。
大島の女性は頼もしい!(写真は休憩中)

今日は土嚢があちこちに積まれていました。
昨日の200個が、今晩誰かの家を守ってくれたらいいなぁ…。

では、これ以上大島に被害が広がらないことを祈りつつ…夜に備えたいと思います。

(カナ)





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台風26号調査に、またまた同行しました。

2013年10月24日 | 火山・ジオパーク
昨日、東大地震研究所の中田節也氏(火山専門家)の現地調査に同行させてもらいました。
(東大地震研究所は1986年噴火の時も伊豆大島に滞在して観測を続け、その後も伊豆大島で継続的に火山観測を続けている研究所です。)

山頂駐車場から歩いて下り、土砂流の発生現場に向かいました。

舗装道路の上には崩れた岩や樹木が転がっていますが、私が歩いた範囲では道路自体は壊れていませんでした。

道路上に転がっているのはほとんどが、樹高6mほどのハチジョウイヌツゲ、ヒサカキなど、噴火後すぐに生えてくるタイプの常緑樹たちでした。


根の部分はどれも50cm~80cmぐらいで、あまり深くまで根を張っていなかったようです。


細い根が複雑に絡み合ってはいるけれど、ほとんどが横に伸びています。

この状態で体を支えていたのですね…。

崩れはじめの地点を見上げてみると、溶岩流が見えるところもありますが…


ほとんどが、粘土っぽいような茶色がかった地面です。


そして道路上に流れて溜まっているのは、全て海岸の砂のような粒子の荒い黒い火山灰です。


右が斜面の表面を覆っている土。
左が道路に落ちている黒い火山灰です。

全然質感が違います。

この現場を見ると「黒い火山灰の層が、その下の水が染みにくい層の上を滑った」という説が、納得できる気がします。

道路脇には斜面をコンクリートの枠で覆うのり面保護の工事が行われていたようです。
そして、このコンクリートの壁の向かい側が特に広範囲に崩れています。

これを見たとき最初は、この法面が滝のようになり、土砂を下流に流したのでは?と考えました。
でも…

良く観察すると、崩れはじめはいつももっと高いところからで、コンクリートの部分からではありませんでした。それどころか…

コンクリートの柵は丈夫で全然崩れておらず、大島の森に多いオオシマカンスゲがここでは流されずにポツポツ残っていました。

土砂流の始まりの、一番多いパターンはこのような感じでした。

上で崩れはじめ、コンクリートで固められた枠の中の樹木を削ぎ落して真下に流れる、というパターンです。

枠の1つ1つが小さな滝のような役目をしたのか、それとも少しでも崩れはじめた土砂が下流に流れる時間を遅らせてくれたのか、今の段階では私にはわかりません。

東大地震研の方達が、斜面を登っていって調査を始めました。

傾斜もけっこう急だし雨にぬれて滑りそうだし…見ていてハラハラしましたが、斜面の上からは土砂流発生の原因を話し合う皆さんの真剣な声が響いてきました。

目の前で観察した結果「地面が滑りはじめたのは、地表から約50~80cmの表層部分。大島にたくさん見られる黒い火山灰の層が多量の水が原因で滑りはじめた」ということが、より確実になったようです。

調査はこれからも続くようなので、時間と共にもっと色々なことがわかってくるでしょう。
火山観測のデータから土砂流発生を知ることができる可能性もあるようです。

私たちも各分野の専門家の方たちから学び「身を守れる力」を身につけたいと思います。

(上記写真の土の上に、iPhone 5sが落ちていました。元町警察署に届けてくれたそうなので、お心当たりの方は警察署にご連絡ください)

(カナ)









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雨が降ってきました

2013年10月23日 | 今日の大島

昼過ぎには晴れ間も見えましたが夕方になって降ってきました。
どうか降らないで欲しい。
全員見つかるまでは。

あれから1週間経ちました。
現場に行って同級生宅の泥かきも手伝いましたけど、まだ信じられない気持ちがあります。
どこか遠くの、知らない場所で起こっている出来事みたいです。
そんなこと言ってらんないのに。
次にすぐ台風が来るってのに。




今日、

タヒバリがやって来ました。



                               がんま
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