グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

みんなスゴイ!

2012年10月23日 | 
今から9日前、「画像が消えた!」と騒いでいた森のカエルの画像、カメラに残っていました!
なぜかSDカードにではなく、カメラ本体に記録されていたみたいです。

カエルと握手している写真も無事PCに取り込めて大満足です。そして写真の中には「?」と思うシーンも写っていました。

それが、この写真です。

1~1.5cmほどの毛虫がモシャモシャの白い楕円形のものに乗っかっているように見えます。
これが、周囲に何個もありました。

多いパターンは白い楕円形の中央に、毛虫がデン!と乗っている状態。

なんだか、毛虫が卵を産んでいるようにも見えました。ところが、このことを願法に話したら「それ、卵じゃないですよ。毛虫が卵産むわけないじゃないですか。」と。

あ~、言われてみれば、確かに!
毛虫は幼虫なんだから、卵産むわけないですよね。

「ハチに寄生されているのでは?」という願法の話しを聞いて「もう一度確認に行こう。」と決めていました。もし寄生されていたのなら毛虫は抜け殻だったはずです。確かめなくちゃ!

で、今日、雨上がりを待って森に行ってみました。「もしかしたらもう1度カエルに会えるかも」という淡い期待もあって、雨の日を選んだのです。(笑)

白いモシャモシャは、なかなか見つかりませんでした。「おかしいな~、いっぱいあったんだけど。もう成虫になってしまったのかなぁ?」

あきらめずに探したら、やっと2カ所だけ見つかりました。

この毛虫、抜け殻?

剥がしてみることにしました。

意外に簡単にはがれて、この後、地面に落ちちゃいました…。
白い卵形のモシャモシャ、丸々してますね。

色々調べたらこの毛虫はどうやら「コマユバチという寄生バチの仲間に卵を産みつけられた状態」と考えて良いようです。毛虫の体内で育ったハチの幼虫は、毛虫の体を食い破って、出て来るなりすぐに糸を出して繭を作るようです。

寄生する相手が葉を食べた跡を見つけて、相手を捜すものもいるようです。
さらにコマユバチの繭に卵を産むコマユバチもいるとかで…恐るべし、虫ワールド。

この溶岩の森の中で、日々そんな戦いが繰り広げられているのですね。

溶岩の亀裂に根を伸ばす植物もすごいけれど、小さな虫もすごいです。
戦ってます!

森で出会う生き物達は一見のんびりしているように見えるけれど、嵐の時に隠れる家もないし、常に“食べられてしまう”危険と隣あわせで生きているのですよね。

今日出会った生き物達。

天をめざすナメクジ?


生まれてはじめて(?)巨大な肌色が目の前に現れて、ギョッとしたようなカタツムリの子ども。


好物のキノコに寄って来た2匹。


写真嫌いのようです。


9日前に出会った、睡眠中のカエル。

ぐっすり眠っていたようで、握手もできました。

235年前は溶岩流に覆われて焼け野原だった場所に、今はたくさんの生き物達が暮らしています。

戦いながら、ひたむきに生きています。

(カナ)
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