H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

紅梅

2020-01-18 | 写真

 

ほんのりいい香りにつられて見ると紅梅が咲き始めていました。

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輸液大盤解説:新プロジェクトのリハーサルやります

2020-01-17 | 臨床研修

 

かねてより何度か披露してきた「輸液大盤解説」いわば輸液の臨床推論というレクチャーを某ネット配信の会社を通じて番組を作成する新しいプロジェクトが進行中です。これはいわば「ティーザー広告」です・・(笑)。

これまでいくつかの講演会で試みてきたことですが,まだまだ改善の余地があると思って四苦八苦してきました。いよいよ内容が最終の詰めの段階にきて,もう一度聴衆の方々から意見を聞きたいと思いました。そこで院内の研修医向けに「ゲネプロ」というほどではないですが,輸液のレクチャーを計画しました。

題して「輸液大盤解説 〜輸液の臨床推論〜 輸液に際して脳みその中身見せます」

これを院内向けに小規模にやります。ただせっかくなので,直前ですがもし院外の方でたまたま時間が空いていて参加されたいという方がおられましたら,参加を受け付けます。

 

 日時:2020年1月18日 午後2時頃からゆる〜く開始,終了時間は気分次第。
    多分休憩をはさんで夕方6時頃まで?

 場所:大船中央病院 アネックス館6階 カンファレンスルーム

 参加資格:医学生,研修医・医師,その他輸液に興味のある医療従事者の方々

 参加ご希望の方は,こちらのブログのコメント欄に所属,氏名,連絡先を書いてご連絡下さい。
   (レクチャーにあたり配布資料が必須なので,事前に人数を把握したいので。
   須藤への個人メールでもOKです。

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東君平さんと「くんぺい童話館」のこと

2020-01-16 | 趣味趣味

 

高校生の頃(えらい昔の話!),やなせたかしさんの『詩とメルヘン』という雑誌が好きで毎月欠かさず買っていました(当時はなんと「文学少年モドキ」だったのです)。詩や童話と一緒にイラストが美しい月刊誌で,バックナンバーも少しづつ買い揃えて創刊号から持っていました。その中で,モノクロのシンプルだけど印象的なイラストと,優しくてユーモラスだけど,どこか哀愁を帯びた話や詩を書いておられたのが東君平さんでした。たしか「くんぺい魔法ばなし」という連載を毎月楽しみに読んだ覚えがあります。その後大学生になって下宿生活を始め,クラブ活動や音楽などに興味が移るにつれて『詩とメルヘン』もいつしか読まなくなりました。数年分の雑誌は実家の押入れの奥にしまい込んだまんま。その後,東君平さんのこともすっかり忘れていました。

今から15年前,夏休みに家族で八ヶ岳辺りに旅行したときのことです。ガイドブックで「くんぺい童話館」という文字を地図の上で目にしました。昔よく読んだあの君平さんの童話館があるんだ・・と懐かしく思い,家族と半日別行動にして訪れることにしました。小淵沢の別荘地の中を迷いながら,車でたどり着いた小さな建物は,花に囲まれた優しい空間でした。管理人と思われるひとりの女性の方がおられました。館内では君平さんのほぼ全ての絵本や童話,そして原画や切り抜き記事などが展示されており,自由に閲覧できるようになっていました。他に訪問者はおらず,新聞や雑誌に掲載された記事のファイルをパラパラと眺めていたときに,君平さんが若くして亡くなっていたという事実を初めて知りました。さらに「君平さんが亡くなった年齢が,まさにそこを訪れた時の自分の年齢である」ことを知り愕然としました。そしてそこにおられる物静かな女性が,残された奥様であることが何となく分かりました。それは何とも言葉にはできない衝撃でした。小一時間ほど過ごしたあと,帰り際に小さな本を一冊,そして何枚かの絵はがきとカレンダーを買いました。レジで奥様に「高校生の頃に君平さんの話を読むのが大好きだったこと,そして偶然ここを見つけて訪れてみて,君平さんが亡くなった年齢と今の自分が同じだと知って衝撃を受けたこと」などを伝えずにはいられませんでした(今思えばいいオッサンがちょっと恥ずかしい)。

 

 

その時に買った本とカレンダーは今でも大切に持っています。

 

 

 

再訪したのは,それから10年後でした。諏訪湖畔で行われた「野獣クラブ合宿」の帰りに,また一人で立ち寄りました。このときは最初ほどは迷いませんでしたが,やっぱり1度は通り過ぎてしまいました。前回と同じように奥様が一人で静かにカウンターの向こうにおられました。このときは何人かの君平さんの熱心なファンと思しき方が訪れていたように思います。また何枚か絵はがきを買って帰りました。その後古い絶版になった本をネット探して何冊か手にしていますが,また行きたいと思いつつ童話館への訪問は実現していません。

 

先日,M先生から送っていただいたカレンダーを見ながらそんなことを思い出しました。今の時期は「くんぺい童話館」は閉館となっていますが,今年は夏になったらまた行ってみたいな・・と思います。

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In My Resident Life! (リバイバル 10年前の記事)

2020-01-15 | 臨床研修

この時期になると週間医学界新聞のレジデント号に掲載される「In My Resident Life」という企画。いろんな先生方の若い頃のアンチ武勇伝が載っていて楽しみにしています。10年ほど前に私も頼まれて書いたことがあります。今読んでも面白い経験だったなぁと思います。せっかくなので,リバイバルで魚拓がわりにこちらに再掲させてもらいます。
(さすがに古い記事だから医学書院さん許してね・・・笑)

 

------<週間医学界新聞 レジデント版 2011年1月10日より>-----------

1)研修医時代の失敗談ー深夜に大音響で鳴り響いた火災報知器

レジデント時代は,とにかく常に睡眠不足だった。カルテを書きながら病棟やICUの机で寝てしまうのは日常茶飯事。スタッフの先生から説教を受けている最中に居眠りをして,さらに叱られたこともあった。夕食を食べそびれたある日の深夜,医局でカップラーメンを食べようと湯を沸かそうとしたときのことである。コンロの付け火の調子が悪いらしく何度も点火を試みていたところ,狭い調理室に一瞬ぼわっと大きな炎と煙が立ち上った。次の瞬間・・・病院全館に大音響で非常ベルの音が鳴り響いた。「何,何なんだ?このベルは?」とカップラーメンを手にして首をかしげていると,当直婦長や事務当直が自分に向かって走ってくる。「そこだ〜!」と大騒ぎになって火災報知器が感知されたことを知った。消防署へ誤報の連絡をしてもらったり,婦長さんには大目玉をくらうわ,散々であったのは言うまでもない。

 

2)忘れえぬ出会いー素手で受け取った赤ちゃん

1年目の産婦人科ローテーション中のことである。その日はER当番であったが,産科病棟から「先生!!大至急来てくださいっ!」と緊迫したコールが入る。当時産婦人科では,原則として毎日オンコールで夜間にお産があれば駆けつけることになっていた。ただしER当直の夜は例外で,その日はコールがないはずだった。ただならぬ様子に(何で呼ばれるんだよ・・)と少しむっとしながらも病棟に急ぐ。しかし,そこで目にした光景にそんな気分もふっとぶ。陣痛室からうめき声が聞こえ,産気づいた妊婦さんが車いすに乗っている。足の間からすでに赤ん坊の頭が見え始めている。こちらも大慌てで「落ち着いてっ!!ゆっくり息をして・・」などと声をかけるが,陣痛が始まった妊婦さんにはこちらの制止は聞こえていない。分娩台にのせる余裕もない。患者さんの足下にしゃがみ込んだ次の瞬間,赤ちゃんが「つるん」と出てきてしまった。手袋をはめる間もなかった。(うわあっ!!落としてはいけない!!)と必死の思いで赤ちゃんを素手で受け取った。その時の「ぬるん」とした感触と落とさないでヨカッタ・・という安堵感は今も鮮明に覚えている。臍帯の処理をして赤ちゃんを看護婦さんに手渡した,まさにその時,連絡を受けた産婦人科スタッフの先生が到着したのであった。あの時の赤ちゃんも,とうに成人しているはずだが,どうしてるだろうかと今でも時々思うことがある。

 

3)あの頃にタイムスリップ! 思い出の曲

大瀧詠一「君は天然色」今年3月にそのアルバム「A LONG VACATION」の30周年記念版が出る予定。もちろん予約済み。

 

4)研修医・医学生へのメッセージ

自分が好きなことをやること。そして自分がしていることを好きになること。何をやりたいのか,それを探しつづけること。見つけたら後はふり返らないこと。レジデント時代は辛いことも多かったが,自分は不思議にやめたいと思ったことは一度もない。「その時点で」自分が選んだ道が最良の選択である。たとえその時には分からなくとも,どんなことにも意味があり後で役に立つ。そう信じることである。

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嬉しい再会と送られてきたカレンダー

2020-01-11 | 日記

 

長野に住む知り合いのM先生から,大きめの封筒が送られてきました。開けてみると,今年のカレンダーとともに,家族写真のお礼と「くんぺい童話館」に行ってきたのでこれを送りますというメッセージが同封されていました。

それを眺めながら,彼と久しぶりに再会したときのことを思い出しました。昨年9月に信州大学に講演会にお招きいただいた週末のことです。乗鞍剣ヶ峰に登り,乗鞍高原温泉のホテルに泊まって星空の写真を撮った翌日のことでした。ホテルをチェックアウトして,あとは帰るだけ・・とバスセンターに行ってみると,なんと!あると思いこんでいたバスが運休で,次のバスまで丸々2時間待つ羽目になってしまいました。ちょうど頃合いの日陰のテラスがあったので,まあいいか・・・とMacBookを広げて写真整理や原稿仕事をやっていました。素晴らしい青空のもと前日登った乗鞍岳が美しく見えています。そんな爽やかなところで,オッサンがパコソンをカチャカチャやっているのは明らかに場違いな光景です。しばらくして,ふと声をかけられました。

「あれ,須藤先生ですよね。何でこんなところにおられるんですか?」

見ると古巣の職場で,彼が研修医の頃に教育カンファレンスで教えたことがあるM先生でした。いくつかの専門研修を経て立派な内科医と仕事をしていることは風の便りには聞いていました。突然の懐かしい再会に驚きつつ,現在は八ヶ岳の麓の病院で活躍されていることを知りました。その日は,たまたま家族で「星空の映画祭」というイベントに参加した翌日に,乗鞍まで足の伸ばして来られたとのこと。変なところでパソコンを開いている人がいるなあと見ると,私だったので驚いて声をかけてくれたという次第。

ひとしきり近況報告のあと,別れ際にせっかくだからと家族写真を撮って差し上げました。そのときの短い会話の中で,たまたま「くんぺい童話館」のことが話題にのぼりました。私は高校生の頃から東君平さんが好きだったのですが,小淵沢に君平さんの記念館があって,彼の本はきっとお子様も気に入るだろうし記念館もとっても素敵なところですよ,とお勧めしていたのでした。

美しい乗鞍岳をバックに撮った素敵な家族写真は,自分が去年撮った写真の中でもお気に入りの一枚でした。今回送られてきたカレンダーを眺めながら,M先生と可愛い二人のお子様,そして優しそうな奥様の姿を思い出しました。M先生ありがとうございました。カレンダーは楽しんで使わせていただきます。

 

※東君平さんのことはあらためて書こうと思います。

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