面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「監督・ばんざい!」

2007年06月10日 | 映画
前作「TAKESHIS'」同様、たけしだからこそ撮れた映画。
「おいらもこんな映画が撮れる身分になったんだよなあ」というね。
(ビートたけし風)

ある種「おいらだって、いろんな映画を撮ろうと思えば撮れるんだ」とアピールしながら、さて、自分が“こういう映画”を撮ろうとしたら、自分自身にどんなことが起きるんだ?と確認作業をしているんじゃないだろうか。
劇中作はどれも、とりあえず1シーンとして使えるような、しっかり撮影をして撮っている。
最も分かりやすいのは、フランスは凱旋門前のシーンだろう。
2泊4日の強行軍で撮ってきたなんて、バカげていて素晴らしい。

映画宣伝的にはバラエティとあるが、“笑い”の点からはぶっちゃけ面白くは無い。
クスっと笑えたり、「しょうがねぇなぁ」と苦笑はできても、ゲラゲラ笑う映画ではない。
特にギャグシーンでの、別カットでズッコケるのは全くダメ。
ワンフレームの中でズッコケても大して面白い絵にならないのに、ズッコケるところだけを別撮りしても面白くない。
不思議なもんで、アニメの「タイムボカン」なんかのズッコケは笑えるのだが、アニメと実写との“間”の違いかな。

映画監督・北野武の“カタログ”として、パラパラっと通販の本をながめるように観た。
個人的には、「コールタールの力道山」を是非、作品として起こしてほしい。
タイトルは某映画へのあてつけ(?)に「足立区の夕日」として。


監督・ばんざい!
2007年/日本  監督:北野武
出演:ビートたけし、江守徹、岸本加世子、鈴木杏、吉行和子


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