面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「マリアンヌ」

2017年02月19日 | 映画
1942年、カサブランカ。
ナチス・ドイツの要人暗殺の任務を帯びて、イギリスの特殊作戦執行部(SOE)から派遣されたエージェントのマックス・ヴァタン(ブラッド・ピット)は、フランス軍レジスタンスのマリアンヌ・ボーセジュール(マリオン・コティヤール)と、長年連れ添う仲睦まじい夫婦を演じきり、社交界に入り込む。そしてターゲットであるドイツ大使の暗殺に見事成功すると共に、二人は激しい恋に落ちた。
数週間後、ロンドンのカフェで、ごく親しい人達に囲まれて結婚式を挙げた二人。
やがて最愛の娘も産まれ、穏やかで幸せな毎日を噛み締めていた二人の間に、ある“疑惑”が持ち上がる…

エージェントであるマックスは、相手を騙すことや相手を疑うことにかけてのプロフェッショナルである。それは翻って、相手を見抜くことにかけてもプロフェッショナルであり、人を見る目は殊の外厳しい。
一方のマリアンヌも、レジスタンスの活動家として諜報活動に関してはプロフェッショナルであり、人を騙すことにかけては高いスキルを持っている。
そんな二人の結婚は、だからこそ純粋で深い愛情に根差した絆で結ばれたもの…であるはず。その純粋さに入っひび割れを、懸命に繕おうとするマックスが哀しく、純粋に愛を叫ぶマリアンヌの姿が切なすぎる。

諜報の世界に身を置く二人の、純粋に愛に生きようとする姿が胸に突き刺さる、痛切で切なすぎるラブ・ストーリー。


マリアンヌ
2016年/アメリカ  監督:ロバート・ゼメキス  脚本:スティーヴン・ナイト
出演:ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、リジー・キャプラン、マシュー・グード


最新の画像もっと見る

コメントを投稿