面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

松坂と上原と井川と

2006年07月08日 | 野球
今日、日本ハムが球団連勝新記録をかけた西武戦に、松坂が登板した。
打たれれば不名誉な記録に名を残してしまうこの試合、さすがというべきか延長10回2失点完投のナイスピッチング。
特に延長10回は志願しての登板とか。
しかしその10回に稲葉に勝ち越しの一発を浴びてしまうものの、ここまでの気迫の投球が野手陣を奮い立たせ、日ハムの守護神・マイケルの力みを呼んだのではないだろうか。
それにしても松坂は、節目の登板では毎回さすがのピッチングを見せる。
正にエースの称号がふさわしい。

これに対して讀賣の上原。
WBCで何年ぶりかにみた「これぞ上原!」という快刀乱麻のピッチングはどこへやら。
ココ最近は特に、どうにも心もとないピッチングが続いている。
打線の援護が少ないことが多いという点を差し引いても、3勝5敗と負け越しているのはいただけない。
だいたい、本来の上原の実力が出ていない。
重複するが、WBCで見せたあの投球こそ、上原の真骨頂なのである。
打者に考えるヒマを与えず自分のリズムに相手を引き込んでしまうテンポ良い投球スタイルと、驚くほど速いわけではないがキレよく伸びる直球と鋭く曲がるスライダーという素晴らしい持ち球が彼の特長。
今年の上原は、その持ち味を活かしきれていない。
類稀な素質を持っているのにもったいない…。

そして井川。
今日はラジオで中継を聞いていたが、てっきり完封と思いのほか、9回裏に決して一発屋ではない青木にライトスタンドへ放り込まれ、続くリグスに四球を与えてあえなく降板。
後には藤川が控えていて、また今日も抑えたとはいえ、これはエースとしてはいかがなものか。
とはいえ、今日の投球も良く腕が振れていて球が生きていたし、ここ数試合は好投が続いており、今年は去年よりも期待が持てる。
後はメンタルなものだけではないだろうか、彼は。
メディアからは究極に近いマイペースぶりばかりが伝わるが、本人なりに相当気にしているところもあるようだ。
しかし、そこはマイペースの面を良い意味で強めて、
「おらがエースだっぺ!文句あるが!?」
と堂々たるピッチングを見せてほしいもの。

松坂、井川という球界を代表する投手が投げた日にふと。