青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

ElvisとBeatlesのはざまで~Johnny Tillotsonの時代(32)

2011-11-03 09:01:08 | アメリカン・ポップスearly60’s



この一週間、いろんな辛いことがあったのです。まあ、今更、ということではないのだけれど、どん底の谷間状態。いわゆる“天中殺”(古い!)というやつでしょう。

具体的な説明は遠慮させて下さい。最後の一押しが、「パソコンソフト使用期限終了」(写真の整理が出来ないので、こんなアホなブログ記事を書いている)。それから、この後に記述する、今日遭遇した“この上もなく嫌な想い”。

でも、並行して、嬉しいことも少なからずありました。昔の友達に43年ぶりに会って、いろいろと励まして貰ったり、以前ベトナムで会った知人から、「パソコンソフト」の解決方法の教示がメールで来たり(ネイチャークラブに入会して頂き「あやこ版」をずっと見て下さっているわけで、有り難いことです)、、、、もちろん、今後の仕事の見通しが付きそう、ということが、一番の収穫であるわけです。まだまだ油断は出来ないのですが。

確か、前回の“天中殺”期間の後には、千明さん「(あやこさん、伏字にしないで!)」との出会いという、大逆転劇がありました(そのあと谷底に突き落とされてしまったのですけれど)。今回も、なにか良いことがあるのではないかと(でも“谷底に突き落とされる”のは困る)。

で、「今日遭遇した嫌な思い」について。

僕の自慢は、どんなに長い距離でも歩くのはへっちゃら!ということ。僕のアパートから都心までは、約40㎞、歩き通しで7~8時間かかります。でも中国とか、屋久島とかでは、その程度の距離はいつも歩いている。数日前から一文無しの状態が続いていました。でも、営業に出向かないわけにはいきません(そのために日本に帰ってきているのですから)。ということで、半日かけて歩きます。

頑張った(なんか、凄く無駄な頑張りのようにも思いますが)甲斐あって、一つ仕事が決まりかけました。先日、偶然に知り合う機会があった、某編集プロダクションの仕事。日当3万円、月に数日編集部員と共に撮影に出向く、という仕事です。とんとん拍子に話が進み、ほぼ契約が完了して、今月中にもスタートする手筈になりかけていたのです。しかし、、、、。

僕はカメラを持っていません(一台は池袋の質屋、一台は香港で修理中)。まず、質屋から出さねばなりません(それも壊れているので、修理が必要)。それはともかく、レンズが一本しかなく、広角や望遠が必要とならば、新たに買い揃えねばならない。

黙っていれば良かったのですが、(一回分程度の前払いを要求しようと目論み)その事実を説明しました。そこでアウトです(前払い要求までに到達しない前に)。そんな頼りない状況では仕事は依頼出来ないと。いくら“弘法筆を選ばず”を強調し、どんなカメラでも良い写真を写して見せます、と訴えたところで、商業写真では、そうも行かないのでしょう。

似たような経験は度々しています。鎌倉に住んでいた10年ほど前、高名な作家のN氏の手引きで、「朝日カルチャーセンター横浜」の、写真教室の仕事の依頼がありました。鎌倉郊外の自然を案内し、撮影の指導をするというやつです。むろんお引き受けして条件の摺合せ。で、「カメラはボロいのが一台、レンズは一本」と自分のカメラをお見せしたところで、「お引き取り下さい」。

みんな、いいカメラを持っているのですね。レンズだって何本も持っている。そのほか、僕など生涯使う機会が訪れないような、様々なアクセサリー、、、。なんせ、日本人は金持ちですから。(自分の作品に取り組むときは別だけれど)“弘法筆を選ばず”といっても、負け犬の遠吠えとなってしまうのです。

あと、もう一つ“嫌な思い”。毎日新宿まで歩くわけに行かない。週一日でもバイトをすれば、電車賃ぐらいは捻出できるでしょう。背水の陣で、マクドナルドとセブンイレブン(行きつけの所とは別の)を訪ねました。セブンイレブンは、「募集していません」と門前払い。マクドナルドは、店長さんが丁寧に対応してくれました。

しかし、60才を越すと、条件が厳しくなります。何よりも、募集人員より、希望人員のほうが多い。順番待ちです。時給1000円(これはまあ妥当)。清掃要員で夜中の12時から早朝4時まで、日当4000円(まあ仕方がない)。週3日前後。

その辺りは容認出来るのですが、「60才を超えると健康診断書提出」「携帯電話必須所持」などの条件は、僕には難しくなってくる。何よりも、「給与支払いは、〆の翌月15日」。ということは、来年1月にならねば、現金は手に出来ないわけです。しかも、順番待ちの可能性、、、、。今すぐに資金がほしいのですから、これではどうしようもありません。

幸い、そのあと、別のメディアでの仕事が決まりそうになり、とりあえず幾ばくかの前払い金が頂けました(これで、当面は電車にも乗れるし、牛丼も食べられます)。そこを含め、明日・明後日、今後の仕事の交渉に当たります。また、某大手出版社から、以前の(共著)本の新装改版の刊行が決まり、年内には(少額ですが)その印税が入ってくる、加えて、新たな仕事も貰えそう、と、もしかすると、運が向いて来だしたのかも知れません。今度こそ、しっかりと捕まえなくては、、、。

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とはいっても、当分(実際に収入があるまで)は、パソコンのソフトは(たとえ廉価であろうとも)購入出来ないでしょう(無料でダウンロードできるソフトもあるようなので、近日中にヨドバシカメラに行ってトライ)。それまでは、写真に関わる作業は中断して、文章書きに没頭します。ということで、当分プレゼン制作にのみ集中して、「あやこ版」作成は控えよう、と思っていたのですが、息抜きにしばし再開することにしたのです。

帰国後の一日の行動は次の通り。午後2時起床、すぐにマクドナルドに出向き、午後4時まで「あやこ版」、そのあと14時間ぶっ通しでマクドナルド店内に居続け、写真の整理とネットでの調べもの(必要な本や資料があれば、その都度徒歩3分の自室に取りに戻る)、夜が明けた午前6時から再び「あやこ版」、午前8時、部屋に戻ってバタンキューと就眠。出費は、レモンティー100円(お湯のお代わり自由)、マックバーガー100円またはシャカシャカチキン120円(3個)。店員さんはこの上もなく親切で、僕を応援してくれています(有り難いことです)。

まあそんなわけで、一昨日もバカバカしい記事をアップしたのですが、今日もその続きを。

Johnny Tillotson(東南アジア&中南米限定?)“World-Wide2大 ヒット曲”「こんなに愛して」と「ジュディー、ジュディー」の、“とんでもカバー集”でした。次回はもう少しまともなのを、と告げましたが、それは後に回し、今回は“American 2大ヒット曲”「ポエトリー・イン・モーション」と「涙ながらに」のカバーを紹介して行こうと思います(日本での2大ヒット曲「キューティー・パイ」と「涙くんさよなら」はまたの機会に)。

前回、「こんなに愛して」と「ジュディー、ジュディー」は、「ポエトリー」や「涙ながらに」以上にカバーが多い、と記しました。まあ、半分は事実なのですが、カバーの大半は、(日本を除く)アジア各国と中南米の“トンデモ歌手”バージョン。それに対し「涙ながらに」は、ほとんどがアメリカ(およびヨーロッパ?)の人たちによるカバーのようです。

あっという間に、50を超すバージョンが集まり、一応「お気に入り」に収録しておきました。大きく3タイプに分けることが出来るようです。

●①一流歌手による歌唱(上記50組にはカウントしていません)。ジョニーが自ら?数えたという、“110アーティスト”の一部です。
●②Elvis関係。アメリカでは今でも彼の人気は絶大、あちこちで、懐古ショーが行われ、幾多の“そっくりサン”が登場します。「涙ながらに」は、Elvis69年復活時の名アルバム「The Memphis Sessions」の一曲で、彼の愛唱歌の一つとして知られているわけですが、それ以上に、歌詞が“逝ってしまったElvisを悲しみ続ける”という心情にピッタリなため、後の“そっくりサン”たちが挙って取り上げる、ということなのでしょう。
●③前回紹介した「こんなに愛して」や「ジュデイ、ジュデイ」の“とんでもカバー”に負けない、いやそれ以上にハチャメチャな、素人音痴シンガーの群れ(前回2曲と異なるのは、歌い手が全て欧米人であるということ)。中には、なかなかの人もいるので、すべてを一緒くたにするのは可哀そうかも知れませんが、、、。

前回に次いで、③の“とんでもカバー”の数々を紹介しようとも考えたのですが、いくらなんでも悪趣味に尽きると思い、今回は「口直し」に、まともな①から選んでアップすることにしました。

ボビー・ダーリン/Bobby Darinの「涙ながらに」といきましょう。ついでに、同じ62年のBobbyの大ヒット曲「初恋の並木道」のJohnnyバージョン。両曲ともそれぞれの自作曲で、エールを送りあったという形になっています(+両者共通のカバー曲2曲)。

ジョニーは、3才上のボビー・ダーリンを、ある意味ライバルとして強く意識していた節があります。ライバルというより、“お手本”として、彼のように歌いたい、という切望があったのではないでしょうか。MGM時代のいくつかの選曲には、その意識が読み取れるように思うのです。でも、資質的には余りに隔たりがありすぎて到底無理、勝負にならないことは目に見えています。

初恋の並木道
ダーリン自作の62年の大ヒット曲。初期のティーン・ポップス「ドリーム・ラバー」(59年Billboard Hot100第2位/R&B第4位)、続くジャズ・スタイルの「マック・ザ・ナイフ」(60年Hot100第1位/R&B第6位)、軽快なC&Wナンバー「初恋の並木道」(62年Hot100第3位)、同じC&Wでもバラード調の「君のための僕」(63年Hot100第3位)、フォーク調の「イフ・アイ・ウァー・ア・カーペンター」(66年Hot100第8位)等々、大ヒット曲は、どれもスタイルが異なります。この曲は、ダーリンの持つ泥臭さを(良い意味で)抑えた、さわやかな歌唱スタイルをとっていて、彼のキャパシティの幅広さの一環が伺い知れます。Bobbyバージョンは62年同名のアルバム「Thing」/Johnnyバージョンは65年の「That’s My Style」から。似た曲調ですが、“シーング”と長く伸ばすBobbyバージョンに対し、Johnnyバージョンは“シング”と短く唄います。

Bobby Darin 「Things」

Johnny Tillotson 「Things」


涙ながらに
ジョニー自作の62年の大ヒット曲。ジョニーの場合も、ティーン・ポップス「ポエトリー」(60年Billboard Hot100第2位/R&B第27位)、ドラマチックな絶唱「ウイズアウト・ユー」(61年Hot100第7位)、カントリーバラード「涙ながらに」(62年Hot100第3位/C&W第4位/R&B第6位)、軽快なカントリーポップス「トーク・バック・トレンブリング・リップス」(64年AC第6位/Hot100第7位)、、、と、全くスタイルの異なる大ヒット曲の組み合わせ、ということでは、ダーリンと共通しています。Johnnyバージョンは62年同名のアルバム「It Keeps Right On A-Hurtin’」/Bobbyバージョンは全曲C&W調で纏めた63年のアルバム「You’re The Reason I’m Living」から。Bobby DarinがC&Wを歌っても似合わない、という批評が当時あったように記憶していますが、僕はそうは思わない。すべてのジャンルの要素がミックスされたうえで、なおかつカントリーの薫りが、見事に漂っています。オーソドックス歌唱のJohnnyと、個性豊かなBobby、甲乙付け難いのです。

Johnny Tillotson 「It Keeps Right On A-Hurting」

Bobby Darin 「It Keeps Right On A-Hurting」


悲しき雨音
いうまでもなく、カスケーズThe Cascades1963年の大ヒット曲(Billboard Hot100第3位/AC第1位)のカバー。ともに、オリジナルのすぐ後に踵を接してリリースされています。カスケーズのリード・ボーカル、ジョン・グモーの作品。Bobbyバージョンは63年秋のアルバム「18 Yellow Rose」から。思いっきり個性的に歌い上げる彼の歌唱は(人それぞれ好き嫌いもあることでしょうが)、聴くにつけ やみ付きになってしまいます。Johnnyバージョンは63年末のアルバム「Talk Back Trembling Lips」から。ソフトな中にも歯切れの良さがあり、この名曲のベスト・カバーの一つだと思います。曲の後半に挿入される、ボビー盤の何語なのか分からぬ不思議な言葉、ジョニー盤の“ラリリリリリリリ”が、それぞれ効果的に生かされています。

Bobby Darin 「Rhythm Of The Rain」

Johnny Tillotson 「Rhythm Of The Rain」


オー・ロンサム・ミー
ドン・ギブソンの、C&W、Popsのクロスオーバー大ヒット曲(59年Billboard C&W第1位/Hot100第7位)。Johnnyには、このような歌がピッタリ、実に気持ち良く唄っています(アルバム「That’s My Style」から)。一方、Bobbyバージョン(アルバム「You’re The Reason I’m Living」)は、まあ聞いて下さい。一見C&Wとは対極にあるようでいて、見事なC&Wナンバーに仕上がっている。ボビー・ダーリンの魅力のすべてが凝縮されています。

Johnny Tillotson 「Oh. Lonesome Me」

Bobby Darin 「Oh. Lonesome Me」


「ポエトリー・イン・モーション」のカバー紹介は、次回に回します。
加えて、Bobbyついでに、「3ボビーの残り2人」+1で、
Bobby Vee V.S. Johnny Tillotson
Bobby Rydell V.S. Johnny Tillotson
Bobby Vinton V.S. Johnny Tillotson
を予定しています。


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