青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

朝と夜のはざまで My Sentimental Journey (第82回)

2011-08-25 13:53:39 | サパ ベトナム 



(桂林物語2011.8.20-22)


8月20日 深圳(センツェン)

センツェンは凄い人出です。列車チケットは5日後まで売り切れ、ホテルはどこも満杯、空前の旅行ブームなのです。年のうち半分は旅行シーズンみたい、それだけ金持ちが増えているのでしょう。もともとの人口が多いわけですから、貧乏人も多いけれど、金持ちの数も半端じゃありません。でも、滅茶苦茶です。その想像を絶する滅茶苦茶さは、口で言っても解らない、体験してみないと。

旅行客だけでなく、町中、警官・警備員だらけ。地下鉄に乗るにも、何回も身分証明証を提出し、荷物検査を受けねばならず、それだけでへとへとになってしまいます。しかし、英語で質問するとフリーパスに。答えるのが面倒(ホンコンでは一応英語が通じるけれど、センツェンでは基本的に通じない)だからです。まるで戦時中の厳戒令下さながらの状況にあって、このいい加減さは中国そのものを表していると言えます。

中国人が最も嫌がるのが“面倒くさい”(中国語で“マーファン”)こと。そのため、造った物は全て最初から壊れていて、便所はどうしようもなく汚い訳です。

過度の厳戒の理由は、ひとえにチベット・ウイグル民族のテロを防ぐためでしょう。チベットでは漢民族が28人殺されたことになっているそうです。そのため、凶悪なダライ・ラマ14世一派から身を守る、という名目で、チベット民族居住地域への外国人入境が封鎖されているわけです。その何10倍、何100倍というチベット族やウイグル族が殺害されているということは、一切報道されていません。ただただ、大悪人ダライ・ラマ14世の悪事を、国民(漢民族)に植え付け続けているのです。

地下鉄の話題。センツェン地下鉄は、路線が飛行場まで延びました。同時に2路線だったのが、一気に5路線に(もっとも未開通の路線もあるのでしょうが)。各路線とも駅数が多く、昨日数えて見たら136駅(乗り換え駅10数駅を引いても120駅以上)。北京や上海を上回る規模になったのかも知れません(ホンコンの地下鉄と併せると東京以上かも、、、ただしセンツェン/ホンコン間の乗り入れはしていません)。

中国の発展のスピードは、それはもう凄まじいものです。それがドアのノブが壊れたまま、トイレの水が流れないまま、いたるところがゴミと汚物だらけのまま、限りなく出鱈目に突っ走っているわけですから、なんともはや、と言うしかありません。

中国人は自信満々です。おそらく、アメリカを抜いて、世界一になったと思っているのでしょう。センツェンなど大都市部では、ワイアレスで利用出来るインターネットが、なぜか中国語表示だけになりつつある、というのもその一つかも知れない。世界の中心は中国という思いがあるのでしょう(今、スタバからメールしているのですが、昨日隣にいた欧米人が方法を教えてくれていなかったら、使えなくなっていたところです)。

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8月21日 桂林

8月20日午後5時46分センツェン発桂林行き夜行列車、立ち席のチケットしか入手出来なかったのだけれど、今回も無事車内で寝台チケット入手に成功(身動きの取れないぎゅうぎゅう詰めの車両から列車長のいる食堂車への移動が大変だった)。21日午前8時30分桂林着。常宿のユースホステル「フラワーズ」に。一昨日スーリンに予約を入れて貰ったら「満員」の返事、でも無視をして飛びこんだら、いつもと同じ部屋がちゃんと空いていました。

桂林に来るのは、ほぼ1年ぶり(7月初旬、「アジサイ」探索ですぐ近くまでやってきたけれど)。スーリンに会うのも一年ぶりです。いつものごとくマクドナルドで食事。(このブログの読者の方には解って貰えないことでしょうが)一年のうちで心からホッと出来る時と言うのは、スーリンと会っているほんの僅かな時間だけですね。お金が無いことを詰[なじ]られるのにも、失敗の報告をするたびにボロクソに言われるのにも、もはや慣れました(笑)。

柴田和子を知ってるか? そんなの知ってる訳ないでしょう。第一生命保険のナンバーワン保険勧誘員だそうです。この間T.V.で見た、と。自分も今、生命保険の勧誘員の仕事をしているので(それは知らなかった!)、彼女に少しでも追いつきたいのだそうです。毎日大変で、寝る暇もない、云々。もしかすると僕より稼いでいるかも知れない。

ピンチの僕を救ってくれてもいいはずなのだけれど(2年前に貸してある3万円を返してくれないかなあ)、まず無理でしょう。公式には“一文無し”なのだそう、使っている日傘も10年ほど前に買ったやつでボロボロ、そろそろ買い換えたいのだけれど、勿体ない(下着そのほかも、穴だらけのを使っている由)。滞在中の宿泊費ぐらいは(足りなくなったら)なんとかしてやる、とかは言っていましたが。

ミシミシのネエちゃんたちは、まだ頑張っていました。「昼飯御馳走してよ!」「今度ね」。
いざりの髭おじさんの姿が見えないので心配していたら、ユースの近くの木陰で寝ころんでいたので一安心。
ユースのフロントの女の子は、全員新顔。こんどこそ喧嘩しないようにしなくては。

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8月22日 桂林

「美味しい店を見付けたので、夕食はそこでしましょう」
とスーリン。ということは、御馳走してくれるのかな? これはまた珍しいことがあるものです。高級ビーフ・ステーキ屋。でっかいステーキ2皿で120元(1500円近く)。食べ終わって恐る恐る
「誰が払うの?」
「なに言ってんの、私がそんなお金持ってるわけないでしょ!」

待ち合わせたマクドナルドで、スーリンは怒っていました。
「隣の席に座っている若い男性、さっきカウンターに並んでいた時に割り込んで来たんだ、凄く腹が立ったけれど、怒るのは我慢した、その代わり、睨みつけてやったんだ、今だって睨み続けているもん、そのうち、居辛くなって出ていくかも」
スーリンに言わせると、順番を守らないのは中国人の悪いところ、だそうで、良く分かっているじゃない、と少し見直しました。僕がいつも怒っているのを見て、学習してくれたのかも。ならば、怒った甲斐もあるというものです。

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夕食が早かったので、深夜、少しお腹が空きました。ユースで頼めば、チャーハンは20元(約250円)です。でもユースの下の屋台で頼むと6元(約70円)。という事で、歩いて1分の屋台に行き、部屋に持ち帰って食べることにしました。安いというだけでなく、ユースのチャーハンより、屋台のチャーハンのほうが、ダントツに美味しいのです(それに午後10時を過ぎるとユースの食事はオーダーストップ)。

オバちゃんが、鍋でチャーハンを炒めている間の出来事。小学校低学年ぐらいの、とても可愛らしい女の子が、道の向こう側からチャーハンを作っているお母さんのところに歩んで来ました。そして、道の真ん中で、やおらスカートを下げて“オシッコ”(道に出来ている水溜りの何割かは、このようにして出来たものです)。チャーハンの鍋の横にある、野菜などの具を浸している水桶に手を突っ込んで丁寧に洗い、僕のところにやって来て、ニコニコと「おじちゃんは外国人なの?」

皆さんなら、どう対応されますか?
①ガキであろうと怒鳴り散らす。
②苦虫を潰した顔で無視。
③仕方なく頷いて微笑み返す。
僕のリアクションは、一応③、何だか情けないったら、ありゃしない。

20元と6元の差は、このようなリスク(まあ実害は無かったので良かったけれど)の差なのでしょうね。


(写真)
1 日本語がトレンドなのです。



2~4 髭おじさんはネズミを買っています。カメラを向けると、煙草を吸うポーズを取ってくれました。ダンディです。







5 いや、贅沢!










コメント
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