功夫電影専科

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GARY OF GOLDEN AGE(02)『メガロ 人質奪還指令』

2013-10-05 22:26:25 | マーシャルアーツ映画:中(1)
「メガロ 人質奪還指令」
原題:RIOT
製作:1996年

●1999年、クリスマスのロサンゼルスでは暴動が発生し、各地で様々な衝突が起きていた。そんな喧騒の中、英国大使の娘であるペギー・ローランドが誘拐され、ギャングのテックス・エリオット・サンダースが身代金を要求してきた。
テックスは「金を持ってくる奴は丸腰のまま1人で来い」と告げたが、指定された受け渡し場所は暴動の中心部にあり、容易に近付くことができない。そこで白羽の矢が立ったのが、英国特殊部隊SASに所属するゲイリー・ダニエルズであった。
 彼はペギーの元恋人で、諸事情により別れた今も彼女のことを想い続けていた。友人であるシュガー・レイ・レナードや英国大使らのバックアップを受け、ゲイリーは暴徒が暴れ回る危険地帯へと乗り込んでいく。
だが、この誘拐事件の裏には過激派のパトリック・キルパトリックの姿があった。ゲイリーと因縁の仲である彼は、大使令嬢を誘拐して英国本土に収監されている同志の解放を目論んでいたのだ。果たしてゲイリーとペギーは、この地獄絵図から脱出できるのだろうか!?

 ゲイリー・ダニエルズ特集第2弾は、ちょっと『ニューヨーク1997』チックな本作の紹介です。ちなみに舞台は近未来となっていますが、製作年度から数えてほんの3年後の話なので、いくら近未来と言っても近すぎるのでは…という気がしないでもありません(笑
この作品は「危険地帯と化した街」というシチュエーションに全てを賭けています。投入されたエキストラの数、街中で横転・破壊・爆破されまくる車両など、暴動によって混乱した街並みを破格のスケールで描写しているのです(製作はもちろんPMエンターテイメント!)。
 しかし、荒れ果てた街というのはSF映画でよく見る光景だし、登場する敵キャラもヒャッハー!な連中ばかり。そのため、折角の大がかりなシチュエーションも目新しく見えず、あまり効果を発揮していませんでした。
物語もゲイリーがペギーを助けて連れ帰るだけなので、これといって特筆すべきポイントは無し。やはり『怒りの逃亡者』と同じように、ゲイリーが見せるアクションそのものが最大の見せ物ということなのでしょう。

 今回もゲイリーのアクションは鋭敏で、傲慢な野球チームを友人のシュガーと一緒にボッコボコ。その後も危険地帯で次々と湧いてくる悪党どもを叩きのめし、いよいよ真の敵であるパトリック一派と対峙します。
走ってくるバイクに蹴りをかまし、容赦なく首をへし折るゲイリー。パトリックの弟も倒れ、ラストバトルに向けて盛り上がってきたぞ!…と思ったのも束の間、急襲したゲイリーによってパトリックは1分も経たずに倒されてしまいます(爆
 その後、仲間の兵士が駆けつけたおかげでパトリックは九死に一生を得ますが、狭い立体駐車場でのカーチェイスで呆気なく爆死。あまりの呆気なさに「あれ?ラストバトルこれで終り!?」と思ってしまいました。
アイスホッケー軍団やバイク乗りとの対決、そして前後のカーチェイスはなかなか面白かったのに、まさかラスボスが一番弱いなんて…。まさに竜頭蛇尾を地で行く本作。ゲイリー主演作としても今ひとつ、といった感じでした。
次回はゲイリーが兄貴を殺した相手に復讐する、クライム・アクションでいってみましょう。

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