goo blog サービス終了のお知らせ 

ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

できる仕事で生き生き 障害者が接客・盛りつけ・清掃 茨城・石岡のレストラン

2016年11月01日 02時43分22秒 | 障害者の自立

 茨城県石岡市のイタリアンレストラン「トラットリア・アグレステ」で職員五人とともに、知的障害がある男女約十五人が生き生きと働いている。店を運営する同市の社会福祉法人「白銀(しろがね)会」の長谷川淺美(あさみ)理事長は「ハンディのある方が当たり前にいる社会をつくりたい」と語る。 (安藤美由紀、北條香子)

 大きな窓から自然光が差し込む店内。「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」。障害があるらしい若い店員たちが注文を取りに来る。丁寧な言葉遣いが心地よい。障害者の仕事について長谷川理事長は「接客のほか、スパゲティの量を測ったり、野菜の下ごしらえやサラダの盛りつけ、清掃や庭仕事も。得意な分野で働いてもらっている」と説明する。

 同店は二〇一四年十二月に開店。五十八席。野菜は別の農業生産法人で、知的障害者らが無農薬、露地栽培でつくったものだ。小麦粉や米粉、豚肉は茨城県産。テーブルやいすも地元の工房が手掛けた。出てきた料理は野菜の甘みや歯応えが存分に感じられ、絶品だった。

 店は、障害者が就労に必要な能力を高める訓練を行う「就労継続支援B型事業所」に指定されている。全国に約一万カ所あり、一四年度の平均工賃(賃金)は月額一万四千八百三十八円だったが、同店は平均四万円。

ハンディある人の存在当たり前の社会に

 運営する「白銀会」理事長

 白銀会の長谷川淺美理事長=写真=に店の理念やこだわりを聞いた。

 -なぜレストラン経営に乗り出したのか。

 「(障害者も働く)別法人が育てた無農薬野菜を直接提供したいと考えた。知的ハンディのある方にとって、見ず知らずの人と話す接客は一番苦手な分野。それができるようになると就職先がぐんと広がる」

 -工夫した点は。

 「まず大人がゆったり楽しめるようにした。高い天井、自然光、ゆったりしたスペース、県産を中心にした本物の素材。そこでハンディのある方が働く。大人は許容範囲が広いから、多少の失敗も許せる」

 -障害者の仕事ぶりはどうか。

 「時間はかかるけど、いったん身に付いたら絶対忘れない。その人に合う仕事を見つけて、なるべく多く支払うのが私たちの役割だ」

 -障害者と楽しく働くことは、どの会社でも可能か。

 「できるできないではなく、どう工夫し、環境を整えるかだ。ハンディのある方から学ぶことはものすごくある。それをどう生かして、一緒に生きていけるのか考えるべきだ」

 -今後、店をどう発展させていくつもりか。

 「使っているテーブルやいす、食器を作る職人、作家も紹介する。そして、ハンディのある方が当たり前にいる。そういう場、社会をつくりたい」

 

 障害者が働くトラットリア・アグレステ

2016年10月31日    東京新聞


鳥取・米子で障害者芸術作品展

2016年11月01日 02時28分31秒 | 障害者の自立

 鳥取県米子市で30日、障害者による芸術発表会「東京オリンピック・パラリンピックに向けた障がい者アートフェスタ2016」が開かれ、国内外の参加者100人以上がダンスや絵画などの作品を披露した。

 障害者の芸術活動を推進する知事連盟が主催。開会式で同県の平井知事や参加者らが「アートはバリアフリーだ。障害のあるなしは関係ない」と応援宣言を読み上げた。

 ダンスや音楽の公演のほか、既存の様式にとらわれない自由な作風の約400点の絵画などを展示。秋篠宮家の長女眞子さまも臨席。開会式で「障害のある人、ない人がお互い尊重できる社会になるのを願います」とあいさつされた。

鳥取県米子市で開かれた「東京オリンピック・パラリンピックに向けた障がい者アートフェスタ2016」

2016年10月30日  (共同通信)


簡易装置で改善可能

2016年11月01日 02時13分04秒 | 障害者の自立

池内氏 下肢障害者の免許取得

 日本共産党の池内さおり議員は27日の衆院内閣委員会で、下肢障害者が運転免許を取りやすくなるよう教習所の態勢改善を求めました。

 下肢障害者が免許教習を受けるには、全国で177台(公安委員会指定の教習所は全国で3000カ所)しか配車されていない専用車両か、自分で改造した車両を持ち込まなければならず、教習所に通うことが極めて困難になっています。

 池内氏は「一般車に取り付ければ下肢障害者も運転できるようになる簡易な装置が開発されている。教習所がこうした装置を導入すれば、下肢障害者は飛躍的に教習所に通いやすくなる」と述べました。警察庁の井上剛志交通局長は、装置導入の必要性を認め、「装置の整備を図るよう、教習所団体に要請している。今後も教習所に働きかけを強めたい」と答えました。

2016年10月31日   しんぶん赤旗


ハロウィーン楽しみ交流 岐阜で障害者と市民ら

2016年11月01日 01時58分24秒 | 障害者の自立

 精神障害者や発達障害者の社会進出を支える市民団体「SHINY(シャイニー)」(岐阜市)は30日、同市高河原のカフェ・シャイニーで、ハロウィーンパーティーを開き、障害者が市民と楽しく交流した=写真。

 シャイニーは2015年4月、設立。引きこもりやうつ病、統合失調症、知的障害、自閉症などの7~50代の会員約30人が、スタッフ約10人の支えを受けている。今回のパーティーは、知らない人と交流する機会を増やそうと、企画した。

 パーティーには会員12人のほか、家族連れ約10人が参加した。会員はサンドイッチ、から揚げ、オムライスなどの料理を手作りしてもてなした。医者などに仮装した会員は、家族連れらから頼まれ、一緒に写真に写るなど楽しい時間を過ごした。 

2016年10月31日    中日新聞


相模原事件3カ月 「地域共生の道」閉ざすな

2016年11月01日 01時53分57秒 | 障害者の自立

 神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」での入所者19人が殺害され、27人が重軽傷を負った痛ましい事件から3カ月が過ぎた。

 「障害者は不幸を作ることしかできません」。容疑者は衆院議長宛ての手紙で差別意識をむき出しにしていた。その反社会的な思考に戦慄(せんりつ)を覚えた。悲劇の再発を防ぐために幅広い検証が求められる。

 容疑者の男はやまゆり園職員だった。日ごろの障害者への暴言が問題視され、退職後は「精神疾患で自傷他害の恐れがある」としてすぐに措置入院となった。新たに大麻の陽性反応も判明したが、12日後には退院し治療や連絡などのフォローは行われなかった。

 退院の事実は施設にも知らされず、職員がたまたま容疑者を見かけ警察と相談した。しかし時既に遅し、平成以降で最多の犠牲者を出す惨事を招いた。

 まず退院判断の妥当性に疑問が残る。さらに重大なのは病院や自治体の明らかな連携不足だ。容疑者が住居を変更すると話したり、診察を受けなかったりしたのに、その後の行動を把握せず警察や施設への連絡もしていなかった。

 一方で、今回の事件を契機に全国で防犯カメラを増やしたりフェンスを設けたり、監視を強化する動きも見られる。障害者団体などには過度の防犯対策による「要塞(ようさい)化」で地域とのつながりが絶たれることを懸念する声もある。

 障害者の生活が地域社会から隔離されることは、世界的に進む障害者福祉の流れに逆行するからだ。

 国連が「国際障害者年」を定めたのは1981年。閉鎖的な施設で過ごす障害者の社会参加を促そうと、「施設から地域へ」を合言葉に運動を推進した。

 被害に遭った施設も地域への開放と連携に積極的だったと聞く。しかし安全確保を求めるあまり、せっかくの共存・共生の動きが後退することになれば残念至極である。

 さらに施設職員だった男がなぜ障害者を憎悪し凶行に及んだのか、誰しもが持つ「生きる」という基本的権利を否定する優生思想に傾倒したのか、心の闇を検証することもカギとなる。

 というのも今回の悲劇以外にも、川崎市の老人ホームでは介護職員が高齢者をベランダから投げ落とす事件が発生。山口県の福祉施設では知的障害者を職員が暴行する衝撃的な映像が発覚している。

 虐待が続く背景には、もちろん一握りではあるが、福祉現場の過酷な労働の割に待遇面で報われない不満があるとの指摘もある。

 障害者虐待防止法が4年前に、差別解消法が今年4月に施行されたものの、今なお残る差別や偏見の芽を根絶するにはまだ課題が多い。もちろん福祉政策を統括する国や自治体が制度の改正と見直しを熟議するのは必然である。

2016/10/31   福井新聞